対人コミュニケーションに悩んでいる一般会社員が【脳と言葉を上手に使うNLPの教科書】を読んでみた。
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出版社:実務教育出版
著者:前田 忠志
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◆対人コミュニケーションに悩む自分がNLPに手を伸ばした理由
僕はNLPの存在を知ってはいましたが、そういうものがあるという事だけ認識して自ら触れに行こうしていませんでした。
Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)と言われてもよくわからないし小難しそうだなと。
ただ、人間関係に関する書籍を読んでいるとやたらとNLPの話が盛り込まれており、社内の上層部の方と話していても、確かこれNLPの内容だったな。と感じることが多々あります。
そうなった時、人間関係、さしずめ対人コミュニケーションのところで悩みを感じている自分が向き合うべきはNLPなのではないかと。
そんな些細な動機でNLPの事を調べてみて、その中でも初級編に位置づけられていた、書籍「脳と言葉を上手に使うNLPの教科書」を購入してみました。
今回のnoteではその中から特に学びが深かったなと思った内容を書き記していきます。
相手を導くための方法
対人コミュニケーションの中でそれが対クライアントであったとしても、対上司だったとしても、自分のが描いている未来を作るためには、相手を自分が求める方向に導く必要があります。
その為に必要なプロセスがNLPでは定義されています。
・ペーシング
・ラポール
・リーディング
この3つのプロセスをたどって、相手を自分にとって望ましい方向に導くとNLPでは考えています。
それぞれがどのようなプロセスになるのか、それを考えるには「ラポール」から理解する必要があります。
ラポールとは、相手が心を開いている状態、信頼かにゃ安心のある打ち解けた状態の事を刺します。
初対面の人にはお互い牽制しながら会話が進んでしまいがちですが、何年も付き合っている旧友とであれば最初から遠慮なく打ち解けた会話ができると思います。
この打ち解けた状態とクライアントや上司・部下に対しても作っていこうというのがNLPの考えです。
では、その「ラポール」を作るためにはどうすれば良いのか。
それを作り上げる為に行う事が「ペーシング」です。
コミュニケーションというと、どんな言葉をかければいいか?どんな質問をしようか?など、言葉でのコミュニケーションを思い浮かべがちですが、実際には言葉と同じくらい、非言語でのコミュニケーションも相手が感じる印象に大きな影響を与えています。
そして、その前提で、いろいろな要素を相手に合わせ、相手に「この人は自分と似ている人」「共通項の多い人」というように親しみを持って貰う事を「ペーシング」といいます。
ペーシングで親しみやすい人だなと感じさせて心理的な壁を取り払う事によって、ラポールを築く事ができる。と言ったロジックです。
また、ペーシングには、2つのテクニックがあります。
一つ目のテクニックは「バックトラック」
人は、自分の考えと違う事を相手に言われると、自己概念を否定されたと感じて心を閉ざしてしまいます。
その対策として有効な事は、先ずは相手の言葉をオウム返しするのが効果的です。そのオウム返しをする事を「バックトラック」といいます。
人は誰でも、自分の事を分かってもらいたいという承認欲求を持っているものです。その欲求を会話の中で満たしてあげるには、相手の言葉を「自分はちゃんと受け取っています。」「理解していますよ。」というように伝える事が大切です。
例えば、
「直近の成果が悪いので、この配信について縮小をしていきたいとクライアントから連絡が来ました。どのように回答しようか相談したいのですが…。」
というような話が来た場合には、
ただ単純に「はい」「分かりました」と返事するのではなく、
「どうやって回答するかの相談ですね。」「この配信の縮小かー。」のような形で相手の言葉をオウム返ししながら返答すると、相手はこの人はちゃんと話を聞いてくれているというように感じやすくなります。
2つ目のテクニックは「ミラーリング」
ミラーリングはラポールを気づくために、見た目、姿勢や身振りなどの身体の動きを合わせる事を言います。
例えば、話相手の姿勢は前のめりか、のけぞっているか。頷く深さやタイミングなども相手に合わせる事ができます。
ことわざで、「馬が合う」というものがありますが、それを疑似的に作り出すテクニックです。※やり過ぎは不自然なのでNGですが…。
例えば。話し方であれば、
声のトーン、大きさ、速さなどは相手に合わせた方がラポールを築きやすいです。
また他にも、非言語の内容だと、呼吸のテンポや深さであったり、感情の起伏についてもミラーリングする事で相手にとって居心地がいい状況を作ることができます。
このようなテクニックも使いながら、相手とのラポールを築いていく事がまずは大切です。
そして、ラポールが築けたら、そこでようやく相手を自分の望ましい方向へリーディング(導く事)ができるようになります。
ラポールが築けていないのにリーディングをしようとしても、相手は自分の話を聞いてくれません。
たとえその話にロジックが通っていたとしても、心を開いている相手にしか人は反応を示さないものです。
人は論理だけでは動かないし熱意だけでも動かない。
ただし、相手との間にラポールが築かれていれば、ロジックだけでも相手は反応するし、情熱だけでも反応します。
自分の求める方向に相手を動かしたいのであらば、先ずはラポールを築く事から始める事が大切です。
ピンチをチャンスに変えるマインドセット
ここから書き記す内容は、対人コミュニケーションに対して直接的に影響を与える内容ではないかもしれません。
ただ自分が何かに悩んでいる。という人には是非伝えたい、マインドセットの内容でNLPの教科書を読んでる中で一番実践しなければと感じたものだったので、書き記します。
ピンチをチャンスに変える方法。
そのテクニックをNLPでは「リフレーミング」といいます。
世の中の大半の人は、無意識のうちに自分の思考にフレームをかけているものです。
例えば、「自分は対人コミュニケーションが苦手だ」という事実があったとします。事実は変えられないものなので、これから変えていくしかありません。
ただその事実に付帯する自分の認識には、改善を阻害するフレームがかかっている事があります。
リフレーミングとは自己認識の中にあるフレームをかけ直す事の事を言います。同じ事実だとしても、それをどう捉えるのかによって、自己認識は変わってくるので、既存の捉え方以外の方法で事実を見つめていく。それがNLPのリフレーミングの考え方です。
「コミュニケーションが下手だから、上司に評価されない。」
というのは典型的なパターンだと思います。
「コミュニケーションが下手=上司に評価されない」と捉えてしまうと、どうしても自分に対して否定的な感情が生まれてしまい、何をやってもうまくいかないような状態になってしまいます。
この評価されないという事をリフレーミングすると、
現時点の評価が低いのであれば、ここからできるようになれば、改善幅は凄く大きく、自分の評価も必ず上がるはず。
というように考える事ができます。
他にも、
忙しい⇒充実している
頑固⇒意志が固い
計画性が無い⇒目の前に没頭できる
のようにいくらでもリフレーミングができます。
物事は全て表裏一体であり、メリットがあればその裏のデメリットがあります。
現在の自分がマイナスの条件に囚われているのであれば、その裏にはプラスの条件が必ずあるはずです。
辛いことがあるのであれば、その状況をリフレーミングして、プラスに転換する事で、自分の精神衛生を保つことができます。
そして、コレを自分自身にだけでなく他者に対してできるようになれば、相手からは必ずこの人は自分の事を考えてくれている人だ。と感じて貰えるはずなので、ラポールを築きやすくもなります。
世の中には幸も不幸もなく、善も悪もなく、その物事の捉え方、考えから次第でどうにでもなるものだとNLPのリフレーミングを通して感じました。
是非、何かに躓いたときには、リフレーミングをやってみてください。
自分のボトルネックが解消されて、何かが変わるかもしれません。
まとめ
◆相手を導くための方法
・「ペーシング」で「ラポール」を築き、「リーディング」をする。
◆ピンチをチャンスに変えるマインドセット
・自己認識には勝手なフレームがかかっている。
・「リフレーミング」で見方を変えれば、事実の捉え方も変わってくる。
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