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旅3日目の続き。急峻な石段を這う。


昨日の続き、です。
今回の旅の大本命はきっとこの「神倉神社」だと思います。それだけすごいお山でした。

この場所にたどり着くために、前日の豪雨の伊勢神宮も、朝の那智大社と那智の滝も、熊野速玉大社も、今思えばすべてがピタッピタッと行くべきタイミングで行くように流れができていたのではないかと思うほど。見事な流れでこの場所に導かれました。

ただ、この神社。ガイドブックやHPで見た限りでは、気楽に行けると思っていました。

でもガイドブックには「538段の急峻な石段を昇った先にある」と書かれていて。とはいえ、いくらなんでも「急峻」というのは、ガイドブック的な多少盛られた表現だろうなとあまり気にしていなかった。そんな私が甘かった‼︎

源頼朝からの寄進と伝わる「急峻な石段」は控えめな表現で、私にとっては「崖」だった。

でも、私はこの石段を昇りきった先にある神社のお姿をどうしても拝みたい。なので、昇ることに。

▲杖もありますが、うまく使える気がせず手をついて昇る私

写真の画角的には、そこまで急峻には見えないかも?だけれども実際この石段の前に立つと、たいていの人は不安になるほど急峻。これが538段続く。行ける気がしない。でも昇るしかない。鳥居をくぐり一歩踏み出す私。少し昇るとすぐ、この急峻な石段の勾配に対する恐怖で二足歩行ができなくなった。もはや怖くて後戻りもできない。かくなる上は安全第一で四つん這いになりながら昇る。本当に怖い。

まじかーーー。
源頼朝さーん、もう少し優しい石段作れなかったんですかーーー。

「全部、大泉のせい」

あの大河関連のニュースがここに繋がってくるとは。面白いな笑。

▲呆然としてますが、まだ少しも昇ってません

↑写真は石段を1/10ほど昇ったところで、このチャレンジがいつまで続くのかまったく見えず絶望している私。でも、光に包まれている。笑。


命の危険と隣り合わせになりながら、ゆっくりゆっくり昇ること1時間。やっと神社が目の前に!

▲神社のすぐ上にしめ縄が巻かれた巨岩、わかりますかね?

この神社と巨岩のお姿が見たかった‼︎
しかも、太陽は真上。神々しいったらない。

ゆっくりゆっくり昇ったからこそ、このタイミングにこの場所に到着して、太陽は頭上で眩しく輝いている。すべては天の計らい。ありがたく神社をお参りして、お賽銭箱の前から眼下を眺めるとこの景色↓

▲この絶景、青空、海


▲違う角度でもう1枚

この巨岩の上に、神さまが降り立ったのも素直に頷ける。想像以上にすごい場所でした。

神さまが船にのって天から降りてきたというお話は日本神話の基本で、天の磐船(あまのいわふね)伝説はこの神倉神社の他にもあって、私が初めて知ったのは、大阪の交野市にある「磐船神社」でした。そもそもは、この磐船神社に行こうと思って旅を計画したはずなのに。不思議なご縁で神倉神社に登拝させて頂きました。

この神倉神社のインパクトが強すぎて、そして私が時間をかけて昇りすぎたために、熊野本宮には時間オーバーで行けず。でも、それもまたきっと必然なのだと思いつつ。いよいよ、旅は最終日を迎えます。

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