『ナルニア国ものがたり』再読
『ナルニア国ものがたり全7巻』を読み終えました。
『さいごの戦い』は前半、ナルニアに悪が極まり、主人公たちは失意と怒りの連続でどんより重苦しいエピソードが続きます。しかもナルニアの非常事態だと言うのに、アスランは沈黙して全然姿をあらわしてくれないし。
気が滅入ってしまって、私の読むペースもガクンと落ちました。
しかし後半は一気に加速。
残りのページが減っていくのが惜しいのに、閉じることができなくて。早く完結を知りたいのにそうしたくないような。こんなのまったくたまりません。心臓に悪い。でもこれぞ本を読むことの喜びそのもの。
ナルニアがとうとう滅亡し、みんながアスランと共に、「天国」(という文字は多分一度も使われてなかったと思いますが・・・)に向かって、「もっと高く、もっと奥へ」と走っていく場面は本当に素晴らしかった。圧倒されました。
とりわけ、大きな滝を泳ぐように登っていく描写は、光の中を天国へ向かって登っていくイメージを余す所なく描いていると思いました。
「(一角獣・たから石の)その角の先は、落ちかかる滝水を二つにわけ、それが一角獣の肩のあたりに、二つのにじ色の流れとなってしぶきがかかりました。」
というくだりを読んで、「あ、ここにも虹の滝が!!」と、なんだかゾクゾクしました。
(※「虹の滝」という創作童話をつくりました。拙いものですが、喪失の悲しみと心の再生を描いたものがたりです)
「ねえ、ふしぎじゃないこと?」とルーシィ。「こわがろうと思ってもこわく思えないことに気がつかなかった? ためしてみなさいよ。」
いつか行く世界はこんな世界だと信じられたらいいだろうね…
あゝアスランに会えたらいいな…
ちなみに7巻の中で一番好きなのは・・・『朝びらき丸 東の海へ』。
好きな主人公は・・・ルーシィです。
みなさんは?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?