十進法、その根本は神様

ばらばらだった貨幣単位の体系化

韓国のお金を見ると、千ウォン10個が集まって一万ウォンになり、一万ウォン10個が集まって10万ウォンになる。米国のドルも1ドル10個が集まって10ドル、10ドル10個が集まって100ドルというふうに、10単位で貨幣を数えている。だから数えるのにとても便利だが、しかし、人類の歴史を見ると、貨幣体系が最初からそう便利だったわけではない。

今日(こんにち)使われている貨幣が10単位に単純化されたのは、ルネサンス時代を経て十進法が一般化し始めてからである。実際、十進法が登場する前は、多くの国が貨幣を任意に分類していた。一例として、スペインは1ドルを8レアルに分けたし、1シリングは12ペンスに相当したし、1ポンドは20シリング、そして340ペンスに相当した。イギリスのギニア金貨は1ポンド、あるいは1シリングや260ペンスに相当した。

このようにばらばらだった貨幣単位は、最初に米国で体系化されるが、1782年、米財務省のある職員が、ドルを100単位で分割したり、一定の単位で分割したりすることを提案するようになる。この提案に基づいて、トーマス•ジェファーソン(Thomas Jefferson)が100番目の最も小さな単位を「100」という意味のラテン語を取って「セント(cent)」と名付け、10番目の単位は「10番目」という意味のラテン語である「ダイム(dime)」を使用し始めた。

そして1785年、米国議会はこのような新たな貨幣体系を受け入れ、1792年当時、米国で財務に最も精通した人であったアレクサンダー•ハミルトン(Alexander Hamilton)が、その枠組みを確立するようになる。結局、米国で世界最初に完成されたこのような十進法の貨幣体系は、瞬く間に強力な革新を起こし、他の国にも伝播され、フランスではフランス大革命直後に、このような十進法の貨幣体系を受け入れるようになる。しかし、オーストラリアは1966年に、イギリスは1971年になってはじめて、十進法の貨幣体系を受け入れる。

十進法の活用

一方、フランス大革命以後、フランス議会が貨幣に関して十進法を受け入れた時、彼らは貨幣だけではなく、重量と測定部分においても十進法を導入しようとした。彼らは会議を通じて90度だった直角を100度に変え、角度を100単位に分解して円の角度を360度から400度に変換させた。また、このような十進法を時間にも適用し、1分を100秒に、1時間を100分にしてしまった。また、一日は10時間に分けて、10日はデカード(decad)と新たに名付け、一週間になった。結局、3回のデカード(decad)が一ヶ月になる計算だった。

そして、これに基づいて新たな時計も作られたが、一時間を一万個の秒に分けなければならないのが非常に難しかっただけでなく、理解するのもとてつもなく大変だった。このような十進法による新たなカレンダーに従うと、フランス人は新年を今日(こんにち)の秋分である9月22日に祝う必要があったし、すべての年度がフランス政府が設立された1792年を起点に再計算しなければならなかった。結局、10万に分けられていたフランスの新しい日付は、すべての人々から拒絶され、フランス政府は1795年、ジェルミナル3世の時から、この制度を廃止しなければならなかった。しかし、ナポレオンが新しい時間構成を完全に廃止した1806年まで混乱は続いた。

しかし、十進法に基づく時間とカレンダーが失敗に終わったにもかかわらず、貨幣と重量、測定に関する十進法の体系は、その実用性を認められ、ナポレオンがスペインとロシアを相手に起こした戦争を通じて全ヨーロッパに伝播された。

これに関する影響として、科学者たちはパリを通過する地区で子午線を1千万分の1に分けて1mを作り、メートルを使用して距離を測定するようになり、科学者たちはそれを1000個まとめてキロメートルに、100個に分けたものをセンチメートルに、1000個に分けたものをミリメートルにした。学者たちはまた、湿度や乾燥を表すために、各辺の長さが10分の1メートルの立方体分の水で、リットルを作り出したりもした。結局、今日(こんにち)使われているメートル、キロメートル、リットルなど多くの単位が10進法から生まれたのだった。

十進法、その根本は神様

人類が十進法を使用するようになった理由は、人間の指が10本であることと深い関係がある。ベルナール・ウエルベルの小説「蟻」を見ると、ここで蟻たちは12進法を使用している。足の数が6本である蟻の各足に2つの爪がついているからである。もし人間の指が12本だったら、あるいは人類はお金を数える時、12進法を使用していたかもしれない。考えただけでも非常にややこしく、複雑だろう。鄭明析牧師は、創造主がお造りになった人間の肢体のうちで手が本当に不思議だとおっしゃったが、本当に人間の指を10本に造ってくださった神様に心から感謝したい。

一方、私たちの人生も10進法と多くの関連がある。私たちは母親のお腹の中から約10ヶ月後に生まれ、人生も約100年生きて死ぬ。不思議な生命の神秘だ。

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