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MARKET OVERVIEW

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2023年10月の記事一覧

マーケット環境の振り返り(10/23~10/27)

先週は米国マーケットに落ち着きがないまま週末を迎えました。 投資家心理としては、「金利も高い上に、世界情勢も紛争地帯を中心に分裂傾向が強まる一方・・・資金投下できるテーマとしては”AI分野”かな?」そのような想いが滲み出た相場展開でした。 AI分野において、短期的に明暗を分けているのがMicrosoft社とGoogle社(+Amazon社)と言えるでしょう。

マーケット環境の振り返り(10/16~10/20)

先週は、その前の週の株式下落を受けて、想定以上のリバランスが必要になった機関投資家やファンド勢がそのまま調整売りをしたような流れとなりました。レバレッジをかけて買いポジションを積んでいた個人投資家が担保維持率を保つために、さらに売り(信用買いの含み損に対する追い証のための強制決済)が続いてしまったような状態です。 結果として、米国株式に関しては割安感が出ているのでそろそろ反転上昇に期待が集まりますが、外部要因としてイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザでの地上戦が回避されな

マーケット環境の振り返り(10/9~10/13)

先週の米国金利急上昇も落ち着き、株式市場も上昇に転じた週となりました。背景にはFRB(米国中央銀行)関係者たちが相次いでハト派寄り(景気刺激に前向きで金融緩和的な政策を支持)の発言をしたことも影響しているようです。 あくまで推測ではありますが、米国の「リボ払い」金利が20%を超えていると英国大手経済誌Financial Timesが報道したことで、クリスマス商戦に向けて消費を冷え込ませてしまうリスクが浮上したことを懸念した可能性も考えられます。 ※昨年のリボ払い金利は14%

マーケット環境の振り返り(10/2~10/6)

先月9月末の上半期締めという節目を超え、買い勢力が戻ってくるタイミングを狙った売りが優勢となる形で10月スタートとなりました。 特に米国長期金利(10年国債利回り)が4.9%と急上昇したことを背景に、需給改善の兆しを見せていたバリュー株(割安株)に資金が戻らず出鼻をくじかれる格好となりました。現在の米国長期金利は、日銀などの介入があったことで下落しております。 ※バリュー(割安)銘柄企業は借金体質の企業が比較的多い傾向があります。金利が上がると借入コスト(資金調達時の費用)が

マーケット環境の振り返り(9/25~9/29)

28日に迎えた9月末配当の権利落ちに加え、日経平均の銘柄入れ替えに伴う換金売り、さらに上期末の機関投資家の持分調整(リバランス)の売りといった季節性の要因が重なったことで上値の重たい相場展開となりました。 特にインパクトが大きかったのはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による国内株ウエート調整のための売り圧力だったと考えられます。 海外市場については、10月からの新年度予算の策定が米国議会で難航しています。毎度お馴染みの定例イベントとなりつつありますが、投資家の一定