#7: 感染症専門医 岡秀昭氏への誹謗中傷の場合【謝罪文読解】
謝罪文読解についてはこちらをご覧ください。
元文書
本日も謝罪文の公開と再犯をしないこと、慰謝料振込を条件に1アカウントと示談が成立しましたことを報告致します。当垢はいま現在も侮辱を繰り返す最も許し難い垢と共鳴していたため反省頂けたことはとても感慨深いです。
— 感染症専門医 大学教授 岡秀昭 (@profokamd) November 16, 2023
専門家への卑劣な匿名誹謗中傷はおやめください。 pic.twitter.com/jASohIvLs4
ことの経緯
感染症の専門医である岡秀昭氏はコロナ禍で医療情報の提供や診療を続けてきた
主にワクチン反対派から、X(旧Twitter)にていわれのない匿名での誹謗中傷を行けたため、開示請求や刑事告訴を実施
そのうちの一件から謝罪文が届いたため公開
読解
それでは読んでいきたいと思います。(手書きか・・・（ ＾ω＾）・・・)
この度はX (旧Twitter)にて岡秀昭様に対して名誉を傷つける数々の投稿をしてしまい、大変誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。
すぐに具体的な行為について謝罪しているのはポイント高いですね。
ただの言葉尻ですが、「大変誠に申し訳ございませんでした」という言い方はあまり見かけないです。goo辞書によるとそれぞれの定義は以下です。
まことに
大変
ほぼ同じ意味の副詞を重ねることは強調にはなるかもしれませんが、ともすれば二重敬語ととられて逆に失礼と感じる人もいそうですね。
新型コロナに対して（中略）意見を唱えようと（中略）ポストやリポストを行いました。しかし、思いが暴走してしまい（中略）複数のアカウントを所有するユーザと同調してしまいました。
背景情報として、どうもこの謝罪文を書いた方は、誹謗中傷を繰り返す別のアカウントとグルになっていろいろ不適切な投稿を繰り返していたようです。
アメリカの社会学者ウィリアム・サムナーは、「われわれ意識」を持ち、一体感を感じている集団を内集団、われわれと無関係な他者の集団を外集団と名付けました。内集団はその結束を強めるために外集団を攻撃したり、そのメンバーに対する悪口を言い合ったりするそうです。今回の現象はまさしくそのような結束の強め方をしたのだなと感じます。岡氏や他の方を攻撃する内集団を形成し、岡氏などの外集団を攻撃することによって結束を強めていく。きっと一体感があって気持ちよかったことでしょう。
岡先生は実名で投稿を行っていたのに対して私は匿名のもとに調子に乗って悪質極まりない投稿を行った。卑怯者は私でした。
岡先生への投稿は謝罪では済まない事は重々承知しています。しかし、軽はずみで傷つける投稿を行った事を悔やみ、情けなく、自責の念にかられる日々をすごしています。
おそらく謝罪文を書いた人は岡氏に対して「卑怯者」と罵ったのでしょう。作家の寺山修司氏はこんな文章を残しています。
卑怯者ってのはね、きみが何をしたか、ってことじゃなく、きみが何を後悔してるかってことで決まるんだよ。
きっと後悔していることでしょう。まさしく「自責の念にかられる日々」ということだと思います。まさしく「後悔先に立たず」ですが、これを見て我々は「こういうことはしないようにしよう」と思いたいものです。
今後は、SNS上で岡先生に対しての誹謗中傷する投稿は一切行わない事と、Xの新規アカウントを作成・書きこみをしない、他のユーザーへ傷つける書きこみをしないことを誓います。
岡氏だけでなく、他のユーザーへの攻撃も行わないことに言及していることはとてもいいですね。
総論
コロナそのものに関する意見やワクチンに関する是非については今回言及しません。ただ、むやみに人を侮辱するのはよくないですね。まして、「匿名だから何を書き込んでも大丈夫」と考えるのは極めて愚かです。
他者の書いた謝罪文を見て我がふりをなおしたいものです。
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