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また巡りくるこの季節、そして次のフェーズへ…

あれから丸三年。
ちょうど日付が10月29日に変わってすぐに、彼女はこの世から旅立った。

何が何だか分からないまま、
11月は事後処理に奔走していた。

これはその時の心情を書いたもの。

カバー写真は、通りかかった大極殿北側のススキ原だ。この世の終わりのように悲しく切ない絵だと思った。
これからずっとこの季節になると、
このはりさけそうな胸の痛みと共に、
この風景を見ることになるのだろうと覚悟したのを覚えている。


読み返してみると、生々しい傷跡が蘇る。
勿論、その時と変わっていない部分もあるが、
今は明らかに次のフェーズへ移行したなと感じる。

これが「時が解決してくれる」という事だろうか?
手当たり次第、答えを捜しに行ったからだろうか?
まさにコロナ禍と同時期に始まったので、
同じように収束に向かうということだろうか。

ひとつ前の投稿を4月の娘の誕生日にしたが、それ以来、色々な出来事や気づきがあり、気持ちが変化していった気がする。
また詳しく書きたいけど、とりあえず、列挙してみると、

★AOIさんというカウンセラーに電話が偶然つながり、ヒプノセラピーを受けることになった。
AOIさんは以前から知っている人だったが、そこで聞かされた話は、驚愕だった。同じく娘さんを亡くされていたが、私よりも壮絶な体験だった。

内側に悲しみの湖を抱えている。そんな人ほど、穏やかで優しい。


★KANAの言葉
孫のKANAがお盆に泊りに来た時に、ポロっと漏らした言葉。
「ママがいなくなって寂しいけど、(父方の)おばあちゃんをママと呼ぶことにしてるねん。」

KANAは母親が亡くなって以来、父の実家で暮らしている。
面倒を見てもらっているのを有難く思う反面、取られたような気がして悲しかった。
だが、8歳の女の子は自分なりの解決策を探して、一生懸命生きようとしている。なのに、私のちっぽけな焼きもちが恥ずかしくなった。


★『般若心経』を読んだこと。
昨年は、高野山大学大学院の通信教育で『般若心経秘鍵』の科目履修をした。
課題1として、『般若心経』の「空の教え」を勉強しなければならなかった。三か月間ほど、夥しい本を読んで没頭した。

お蔭で、「空」が何ぞやというのが、朧気にわかるようになった。
その教えは「執着を取る」というのに集約する。
それ以来、何事にもあまり拘らないようになった気がする。


★必要な「縁」は復活するようになってる。
三年前に、私は一切の既知との関係を切った。
ちょうどコロナが始まり、ステイホームが推奨され、集まることがタブーとされたので、そのことは何ら困ったことは起こらなかった。

でも最近、再度つながる関係も出てきた。そんな人は電話帳から削除しても人伝いに復活する。
一度バッサリ捨てても、必要なものはまた戻ってくるということを実感する。


★「(娘が)生きてる体」で話せるようになった。
子供に関する質問をされるのがとても怖かった。

例えば、子供さんは何人?などの質問にはどう答えたらいいか迷ってしまう。だが、「4人です。」と答えたらいいのだと気が付いた。
私は4人の子供を産んで育てたのだから、それは事実だ。
そして、彼女は私の中では今も生き続けているのだから。

そしてもし、必要があれば、亡くなったことを話せばいいのだと思う。
隠すということではない。


昨年、三周忌を済ませているので、儀式的なものはしないのだが、
今日はせっかくの土曜日なので、家族総出で墓参りをして、ウチで集まり、Partyをした。

当初は何もする予定はなく、娘の命日を一人で静かに過ごそうと考えていた。
だが、以前から誕生日やクリスマスなど、何かにつけてよく集まってたし、
写真の前でワイワイと賑やかに過ごし、「生きてるかのように」話しかけたら、きっと娘も喜ぶのではないかと思いたった。
みんなで共有してもらうと「命日」も悲しくない。
これからはこういう生き方をしなければいけないなと思った。

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