音が流れ始める

抱きしめたいような気持ちの今
思い出の歌くりかえす
-あの頃と同じだね
      こうしていると でもそれは
   特別な事でなく-

確か春だった 草も、木も、鳥も
みんな若々しそうに
みんな楽しそうに
横を向けば髪を
風にとかせた君が
いつも君は優しかった
-きかせて どうして あなたは
       あの時たしかに 僕を-

君は輝いていた

思い出の文化祭
青春の息吹を感じる僕に
なぜか 君の姿を
-だまって ないで こんなに
        短い夜だから-

初めての口づけ 君は
“好きよ”と一言 ああ
なぜ、なぜ?
もう時間がないなんて

 季節の流れは 心の流れ
 ロマンチックを求めたあなたは
 私から離れて行った-

今、また風が吹き
  音が流れ始める-

1984-08-08 21:43

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