相馬の考え方2
こんにちはサラブレッド診断士です。
今回はよく聞かれる血統に対する考え方について書きたいと思います。馬体や歩様を中心に馬を選んでいますと血統は気にしないのですかとよく聞かれます。
私は血統も一定の考慮はします。父や母の遺伝子でできている以上その影響を受けるでしょうし、また統計的に有意な差が見られる相性のよい血の組み合わせというものもあると思います。生物というのはフィジカルもメンタルも親を遺伝し、血をかけ合わせることで長所を伸ばしたり、短所を打ち消して発展していくものなのでしょう。競馬がブラッドスポーツと言われる所以ですね。
外面だけでなく内面をも評価できると考えられる血統論ですが、一方で馬の個体差を見分けることはできません。競走成績のよい馬の弟妹が必ずしも走らない、また逆もあるという事実です。人や環境の違いがある場合もありますがそれだけで説明できない個体差がどんな生物にもあるでしょう。
だから私は個体差を見分けるためにまず馬体や歩様をチェックします。単純に早く走れて丈夫そうな骨格や筋肉を持つ馬を発掘しようと努めます。それは良血であるとか上が走っているとか血の組み合わせであるとか、全く考慮しない純粋に馬を見つめる作業です。
そうして選んだ馬を必要に応じて血統的裏付けをチェックすることはあります。私自身多少の知識はありますが、餅は餅屋で血統の専門家に尋ねることもあります。血統的裏付けを取ることができれば安心というものです。しかしあくまでも選馬の中心は馬体面です。
馬体による選馬のメリットとして比較的安くてよい馬“掘り出しモノ”を選ぶことができるという点が挙げられます。この両親からなぜ、上が走っていないのになぜ、という馬がいることはみなさんもご存知ですね。そうした馬を発掘できたときには馬体屋冥利につきます。
相馬には正解はありません。生き物であるため、人智を超えた不可抗力があります。しかしながら、私は少しでも確立を上げていく、リスクを減らすという視点で馬を選ぶ方法論を身につけてきました。
近日中には社台、サンデー、G1の募集馬の診断結果をアップしたいと思いますので気になる方は一つの意見として是非ご覧ください。
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