週報157(2021.6.28〜7.3)

週報の時間です。

7月最初の週報は、FANBOXについてのお知らせです。

FANBOXの運営は2018年にスタートしました。今年で3年目に入ったわけですが、何か新しいことをできないかと思い、「制作日記」のアップを始めました。

これは今年の9月に開催されるボーマスで発表予定のアルバム『ヲルケストラ』の制作をどのように進めているのか、記録体で記事を投稿するものです。一部の楽器のブラッシュアップ過程や、楽曲の一部のデモ音源が付くこともあります。

基本的には支援者の方に向けたクローズドなサービスですが、ときどき全体公開記事も投稿しているので是非見てください。

アルバムを作る一方で気になっている、音楽に対する新しい捉え方があり、これについて考えるうち一つの図が出来ました。

シンプルに言うと、
インとは「本来あるべき調性の中で処理されていること」
アウトとは「本来あるべき調性の外へ逸脱していること」
です。

例えばG7のコード上でFを使うのは「イン」ですが、A♭を使うのは「アウト」です。しかし今の時代そのくらいの不協和音で「アウト」と感じる人は少なくなってきています。だから、G7に登場するA♭も、もはや大枠では「イン」側といっていいように思います。

時代が進むごとに新しいアイデアが提唱され、そのアイデアが面白かったり美しかったりすれば人々に好まれ残ります。そのアイデアも最初には「アウト」と判断されていたものが、段々と人々に親しまれ、「イン」として扱われるようになっていくわけですね。

この、「アウト」が「イン」に飲み込まれていく現象をどう言葉で表せばいいのか難しいですが、一つの「勉強」であることには違いなさそうです。当たり前でなかったことが当たり前になり、今度はそこを足場にして、さらに遠くへ手を伸ばす…その繰り返しによって、より世界を高い場所から俯瞰できるようになるのではないかと思います。

歳を重ねてから勉強の楽しさがわかると言うのは誠に皮肉な話ですが、いつでも気づいた時が出発点なので、「思い立ったが吉日」ということですね。

それでは次回、7月10日の週報でまたお目にかかります。

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