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FIREしたいと思っていた

思っていた。過去の話である。


FIREに興味があった

FIRE(Financial Independence, Retire Early)という言葉も最近では相当に浸透した印象がある。一連のFIREムーブメントはもはや終わりかけているという話もあるらしい。私は早期退職にはとても興味があったので、FIREという言葉が出てきた頃にはもれなくその動きに乗っかったし、今でも目的のために取り組みを続けている。

FIREではなくFIer

いろいろな本やブログなどに目を通した中で、一つ強く共感したことがある。ファイヤー は、 FIREではなくFIer である、いうものだ。

FIer = Financial Independence の状態である人(er)のことを指す。FIREは概念であるのに対しFIerは事物、と二者の概念は多少ズレているが、音にだけ着目すると違和感はないだろう。

FIREは Financial Independence, Retire Early の頭文字を取ったものである。つまり意味として Retire Early = 早期退職を含む概念であるが、果たして早期退職をする必要はあるのか?Financial Independence =  経済的自立だけで十分ではないか?という疑問が呈されたらしい。

FIREとFIerは目的が違う

FIREとFIerは目的の違いで説明できるだろう。FIREは早期退職が目的であり、その手段としての経済的自立がある。一方でFIerは、経済的自立そのものを目的としている。

経済的自立を求める人は多くの場合、「今やっている仕事が苦痛で、そこから逃げ出したい」といったように「仕事を辞めたい」「早期退職したい」等を理由に挙げるだろう。これは個々人の認識としては正しそうだ。私も仕事から逃げ出したいと思ったからこそ経済的自立を求めたと思う。

しかし実際にFIREに向けた取り組みをしていくにつれて、認識が改まっていった。早期退職をすることは、経済的自立の目的ではなくきっかけにすぎない、と思うようになった。つまり私自身は早期退職を必ずしも求めてはいない、ということに気づいたのだ。

FIerはいくつものオプションをとれる

仕事は辛いものでもあるが、楽しいものでもある。退職をしてしまえば辛さから解放されるが、それと同時に楽しさも手放してしまうことになる。できれば楽しさは自分の手中に入れておきたいものだ。
とすれば早期退職してしまうのではなく、そのようなオプションをとればよい。FIREのために行動をしていたのであれば、FI(経済的自立)の状態には近づいていく。これに加えて、RE(早期退職)ではなく、仕事による楽しさだけを享受できるようなオプションをとればよい。

このオプションの取り方は人によるだろう。楽しいことだけできる部署に異動するとか、転職するとか、もっと大胆に今までやってきたこととは全く別の仕事や、仕事とは呼べないようなやりたいことにチャレンジするとか、そういったことが考えられる。

FIerになりたい

そしてこのオプションを気兼ねなく取るための手段としてのFI(経済的自立)があり、このオプションをとれる人間=FIerになりたい、というのが、

かつてFIREしたいと思っていた、今の私の意思である。

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