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魅力的な人が集まったプログラム「U-23サミット2022」に参加してみて

※今回の画像はご飯ではなく人!U-23サミットの様子です。初の食べ物じゃないタイトル画像です。

こんにちは、こすけです!ごめんなさいガッツリ書いていたら余裕で10日をすぎていました。

今回は8月の6日と7日に参加してきた、100人の23歳以下が参加者として集うプログラム「U-23 サミット」に参加してきた振り返りをしたいと思います。どのスキルをとっても自分を圧倒するようなすごい方々ばかりで、目を輝かせながら色々な方とお話しました。

二日間はパネルディスカッションとワーク時間が主な構成で、今回のnoteではパネリストから学んだことと、仲間から学んだことを振り返っていきます。

1.パネリスト(ゲスト講師)から学んだこと

パネリストの方々から学んだこととしては主に:
i. 生き急がなくてもいい
ii. 他者との交流においてその人自身(コンテクスト)を理解していく大切さ
iii. 多様性を上げていくことは善ではなく僕の正義
でした。

i. 生き急がなくてもいい

パネリストの方々に強く共通しているもので、「時間に縛られている」というよりも「時間を楽しんでいる」のに近い形で、自分の生を一歩後ろから見ていらっしゃるようでした。これまで特に生き急いできたつもりはなく、楽しそうなことをやってきただけでした。「何か残さないと!」みたいな根拠と先の見えない謎の不安がここ数ヶ月付き纏っていました。しかも結果を出せば出すほどさらに圧が強くなってくる。そんな不安定な気持ちがずっとありましたが、それはヘルシーじゃない。

パネリストの方々はしっかり趣味を大切にしたり、自分が楽しんでいる時間を意識されている方がいらっしゃいました。そのせいか、「自分に残された時間」というフィルターが消えて、「今を楽しみ、やりきる」というようなマインドセットになっているのではないかと勝手に思いました。

でも時間に追われているのを自分が心のどこかで望んでいる可能性もあるので、仮説検証的に9月の火曜日を「健康DAY」にして、夜は必ず仕事とは関係ない楽しいこと(写真・バド・映画など)の時間に使ってみることにします🙋

ii. 他者との交流においてその人自身(コンテクスト)を理解していく大切さ

これは特に乙武さんや、フィリピンに行かれた株式会社ワクワーク・イングリッシュの山田さん、川上全龍さん、平田オリザさん方のお話しから改めて感じたものです。

ラベリングはとても便利。なぜなら「その人」を手短に語ることができることができるから。しかし反面、そのラベリングにこびりついた偏見やステレオタイプが分断を発生させてしまう危険性があると思います。

それは特に自分がやっているプロジェクトでも本当に思うことで、例えば「視覚障害者」というラベリングがあるとすると、「視覚障害者はこういうものだ。〇〇ができない。可哀想だ」と言った形で、ラベリングに張り付いた偏見やステレオタイプによって関わり方が規定されてしまう問題があると思います(そのような問題意識からプロジェクトは始まりました)。

ですが実際に時間をかけて、ラベリングの裏にいるその人自身と関わっていくことによって、どのような違いがあるのかが見つかり、新たなよりポジティブな解釈へと変わっていくと思いますし、実際にそれをグラマを体験する中で多く経験してきました。

iii. 多様性を上げていくことは僕の正義

特に印象的だったエピソードの一つに、乙武さんにみっちりお話しいただいたことがあります。とても優しい方で、どこぞの若造である自分に1時間も時間を割いて、たくさんの質問にお答えいただきました。

乙武さんと撮らせていただいたツーショット
乙武さんと撮らせていただいたツーショット

その中でも特に、乙武さんから伺った「多様性を上げることへの不快感と向き合う必要がある中でなぜ多くの人を巻き込んで同質性を上げていくこととは逆の方向に社会を進めていくべきなのか」という多様性と正義の話が本当に魅力的でした。

私は、「多様性を上げる」ということは「その場の人の性質を変えて不便さや不快感を高めること」だと思っています。u-23サミットは正直、ものすごく多様性が低いと思います。なぜなら、似たような志やバックグラウンド、レベルの23歳以下の若者が集まるからです。専門分野や得意なことにこそ多くの違いはありますが、それは多様性が高いとは思いません。なぜなら、その高い志を持った人たちで構成されているので、その違いを「楽しい」という解釈ができるからです。

最近あった出来事で、僕にとってとても印象深かったことがあります。ある日、ボードゲームの体験会の後に、仲間と日高屋に寄りました。その時やってきたご高齢の女性の方々が、突然やってきては店員に「水が来ない」と怒鳴り散らし、持ってきてくれた水に対しては「量が少ない」と怒号をあげ、しまいには周りの席にゴミを投げ散らかしていました。その場は僕にとってとても居心地が悪くて、そのような不快感との戦いが多様性を上げていくということなのだと思いました。例えばですが、そこにゴミを投げ散らかし、よく店員に怒鳴り声をあげる人がその場に多くいたら、私にとっては居心地が悪くても、あまり高い多様性とはいえなかったと思います。

多様性というのが主観的なものなのではないかも考えるこの頃で、自分の中でも綺麗なまとまった言葉で語れていません。ですが、浅く言えば、身体障害や精神障害を持った人が住みやすい場や、ヘテロセクシュアルではない人が自分のアイデンティティーに誇りをもつ町、貧困家庭に育つ人も希望を持って明日を迎えることができる社会を作るということは、そういったお互いの不快感や不便さと向き合って、逆に同質性を高めていくというパラドックスなのだとだと思います(あっ、なんか今スッキリした気がする)。

乙武さんがお話ししてくださったのは、ではなぜそういった不快感と闘い続ける社会にしていく必要があるのかという話。それは生産性の話ではありません。それが自分の中でもとても大きな問いだったのですが、乙武さんがお話しくださったのはあくまで「自分の正義」であるということ。特に政治家の中にはそういった不快感と向き合い続ける必要がないことを考える人が多くいる中で、ご自身がそうされているのは「そうした方が社会が良くなる」という普遍的なものではなく、「そうした方がいいと思っている」というご自身の正義でした。それが自分の中にスッと落ちました。それは自分も一度たどり着いた答えの一つでしたが、それは自分から生む回答として意味があるのではなく、僕はきっと乙武さんのお口から正義の話が出てくるのを望んでいたんだと思います。何か、自分の中でもやりたいことや貴族的義務を果たすテーマが一つ見えた気がします。

とてもリッチなお時間でした。この場をお借りして改めて御礼を申し上げさせていただければと思います。


2.同世代の仲間から学んだこと

このサミットでは本当に魅力的な仲間ばかりに出会いました。

  • アートの領域から新たなSNSを立ち上げた方

  • 哲学に可能性を見出しその魅力を伝える哲学者の方

  • 少年院で一人一人の声を拾った方

  • 日本のスノーボード界を変えていく日本ランカーの同い年の方

  • 世界的なSNSを回す企業での仕事を経て圧倒的政治力を高めた方

  • DJの入口を広げてDJに対する考え方を変えていくDJの方

  • 家を持たずに転々とする自立性と行動力が鬼高いポジティブホームレスの方

  • 日本がより多くの素晴らしい研究を生み出すためのプラットフォーマーを目指す方

  • 教育格差を様々なフィールドから実践的に考える同い年のブラザー

上には書ききれないような、えぐい方ばかりで集まったのが今回のサミットでした。あと1ヶ月こもっていたいくらいに深掘りしたい人が多すぎて、全員とも会話できなかったし、他己紹介をするにはまだまだ解像度が低すぎます。

そのようなえぐい方々と時間を過ごす中で感じたものをまとめたいと思います。ここからはさらに自己満なので、睡眠をとりすぎて寝むれない方向けです。

i. なんとなくわかった自分が胸を張れるところ

大して自分が胸を張れるところはそんなにないですが、人一倍の物怖じの無さと面接官ばりの質問攻めには自分の力強さを感じることができました(とてもどうでもいいですが)。

前に出ていかないと損だし、相手を知ることは自分を知ることにも繋がり、さらには新たな興味や繋がりの開拓につながることになるかも。そういうようなモチベを持って望んだ今回のサミットでは、自分の物怖じの無さと質問大好きマンを発揮することができたなと自負しています。(でも面接にならないように気をつけないと)

ii. 痛感した自分の弱さ

一方で自分の強さなんかよりも圧倒的に自分の弱さを感じました。志も技術も繋がりも圧倒的な人たちで集まったこのサミットでは、僕は他の方から学ぶことばかりです。だからこそとても面白いのですが、その分しっかり自分も他の人に還元できるようにならないと、自分もあの場を牽引していけるような存在になってより多くの価値を広く届けていかないと、というような思いが込み上がってきました。

なのでその分周りの方々は本当にすごかった。

ただ一方で、「そこまで自分はできる必要もないな」とも思いました。たしかに自分の専門性や志の高さで他の方に価値を還元することに期待はできないかもしれませんが、その分他の方々にもっとお願いして一緒に頑張っていきたい。そう思えるような時間でした。

自分の好きなこと、燃えるものをさらに見つけに行って言語化していきたいです。

iii. 今後「理想」を語るということ

今回のサミットで、プレゼンをさせていただく機会がありました。少しでも多くの方と話したいと思い、手を挙げさせていただきました。

その時に痛感したのが、「理想」を語っていく難しさです。

正直プレゼンは自分の中で20点くらいで、伝えたかった自分の思いも経験も時間の中で伝えられなかったと反省しております。それは細かいテクニックの部分で多くミスをしましたし、改善できるところは沢山あります。

ただ、それ以上に難しいのが自分の「理想」「正義」を他の人にも共感してもらえるようにある程度ロジカルに話すということ。独りよがりなものではなく、ある程度共感を持ってもらって、一緒に理想を高めていきたいです。その時に難しいのが、これまで作り上げてきた自分の言語を一般化することであり、無意識のうちになんとなく感じてきた「よかったもの」を言語化することです。

乙武さんがご自身の正義を語るために政治というコンテクストに合わせた言語に変換していたことはまさにそのことで、細かいテクニックもパネルディスカッションの中でお伺いすることができました。

なので自分は、特に「視覚障害を持つ人と持たない人が一緒に楽しく遊べるボードゲームを作っている」という結論ベースではなく、「人と人を繋げ、繋がりを強めるはずの遊びやエンタメの多くが視覚が使えることを前提としている」という問いの話をする必要があると学びました。

そのような小さな積み重ねで、自分の言葉を紡いでいきたいです。


これからのこと

これらの学びや大切な尊い出会いを得て、私は生き急ぎすぎずに楽しくさらに色々な方と出会っていきたいと思います。あーだこーだ言っていますが、結局は出会えた仲間が一番の財産でした。一緒に社会に価値を生んでいきたいです。

総じてU-23サミットはとてもとても良い時間でした。参加者の皆さんと、素敵な会を作ってくださった運営の方々、お忙しい中足を運んでくださったパネリストの方々、ありがとうございました。

終わった後にはそのままお泊まりにも新しくできたお友達に誘ってもらって、計2泊3日で4時間しか寝ないという頭のおかしい生活をしました。最高でした。

ではまた5日後に👋

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