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「要領が良い人」 とは 数学者はなぜ要領が悪いのか

こんにちは。Likaです。
今はハワイに住んでいます。
ナチョスが好きです。
家でも作っちゃうくらいナチョスが好きです。

ハワイ・ホノルルへお越しの際には、ワイキキにあるMaui Brewingにてナチョス(タイトルのサムネ写真)とクラフトビールをぜひお召し上がりください。
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ということで、全然関係のない話から始めたんですが、
今日は、「要領が良い人」について書いてみようと思います。

と、いうのも、
「数学できる人って賢い」
みたいな謎の共通の思い込みがあると思うんですけど、
ここでいう「賢い」とは何?
と思ったときに、
「要領がいい」
と思っている人がいるなと思って。
もちろん、要領だけで賢さは語れませんけど、1つの要因ではあるかなと。

(ここからは、怒られるのを承知で書いちゃいます)

でも実際に、理学部数学科という、全国から数学好きが集まる場所で大学生活を送り、その後も、大学で教員をして、数学者とともに仕事をしていた私からすると、

「数学者ってアホほど要領悪いな」

と思うわけです。

実は、高校の時に数学がよくできた人って

  1. 要領が良いから数学ができる

  2. 要領が悪いから数学ができる

の2種類います。

大半の数学ができる人は、1の「要領が良い」人です。

これはもう少しわかりやすく言い換えると、

  1. 要領が良いから数学ができる人=数学を活用できる

  2. 要領が悪いから数学ができる人=数学を極められる

です。

高校のとき、数学がめちゃくちゃできて賢いなーって人は医学部受けますよね。
医者になりたいのか怪しい人でも医学部受けますよね。
まぁ偏差値高いところに挑戦したい、って気持ちもわかりますけどね。

数学を極めるなら理学部数学科に入るべきなのに、数学ができるから数学を極めたくなって数学科に入ろうって人は多くないです。
数学ができるからと言って、真の数学を極めたいわけではないんですよね。
だって、その多くの数学ができる人たちは、要領が良くて数学を「活用」できるから。
そして、数学科に入る学生も、数学の先生になりたいからという人も多くて、結局その人たちも数学を「活用」する人たち、なんですよね。

ちなみに、私は高校の数学の先生になるつもりで数学科に入った
要領が良いから数学ができる人(数学を活用できる人)
なので、
真に数学を極めることはできませんでした

大学に入って、同級生が黒板に書いていることがさっぱりわからなかったんで。笑
だから、高校生のころ憧れていたいわゆる純粋数学の道には進めず、数理科学や応用数理という分野に進みました。
ええ、数学科で数学に挫折した人がこっちの応用の方向に進むのはあるあるなんですよ。笑

では、これらの2つの数学ができる人の違いってどういう思考の違いから来ているのでしょうか。

実は、数学科の学生にプログラミングの授業をしていて、その違いに気づきました。
授業中に学生を観察すると、この「2種類の数学ができる人種」を一発で見分けることができます。

  1. 要領が良いから数学ができる人(数学を活用できる人)→プログラミングをすぐ理解して自分で進められる

  2. 要領が悪いから数学ができる人(数学を極められる人)→プログミングに悪戦苦闘してどうしていいかわからない

そんなわけで、数学の成績とプログラミングの成績は全く違う感じになります。

数学科で、数学の成績順位が真ん中くらいの学生が、プログラミングの授業では上位の成績になりがちです。
そんなわけで、私の研究室へ来て欲しいのは、数学の成績が真ん中くらいの学生で、実際にそういう要領が良い学生が多く私の研究室に所属してくれて、素晴らしい研究をして学会でもたくさん賞をもらってくれました。

ちなみに、大学の数学の先生の多くがパソコンに疎いのもあるあるです。

数学の先生の授業がわかりにくいことにも関係があります。

多くの数学の先生って、何言ってるかわからないですよね。笑

教えるの下手すぎるよ!って思うわけです。(多くの先生方ごめんなさい)

でも、その先生方は、わかりやすく教えようって結構努力されてたりするわけですよ。

でも、なぜか伝わらない

では、なぜこんなことが起こるのか??


それは、聞いてる側の人間が、「数学を極められる人じゃない」から。

ちなみに私も「数学を極められる人じゃない」ので、大学の数学の授業なんてさっぱりわかりませんでした。
っていうかあんまり聞いてないし授業も出てなかったけど。。。

数学を教えてる先生と私、なんか、思考回路違うんですよ。
数学ができる数学科の友達も、思考回路が私と違うんですよ。

では、思考回路にどんな違いがあるのでしょうか。

それは、

「物事を考える順番」

です。

ほへ?

どういうこと?


先に、2の数学を極められる人(要領が悪い人)がどういう風に考えるかというと、

  • 上から順番に考える

  • 反例がないかその都度考える

という特徴があります。

つまり、

はじめから →  終わりまで(順番に)
ずっと細かく考える

数学の証明問題と同じです。
教科書をはじめからちゃんと読んで、順番に理解していきます。

大学の数学の先生の授業がわからないのは、「本題の問題」に行き着くまでに、それの準備段階から順番に話し出すから、聞いてる側からすると結局何がしたいのかわからないのです。
メインの「定理」を証明するために5つの定理と5つの補題・命題とかを証明されてたら、聞いてる方も飽きてきますよね。笑

でも、数学を極めている人は、順番を飛ばせないのです。
だって、これを説明するためにはこれが必要だから!!!という感じです。

そして数学としてはこの考え方が正しいです。

でも、わかりにくいし、伝わりにくい!!!!

こんな数学者たちが集まって会議しているところを想像してください。

「そもそもこれは、、、」
(いつの話してますのん)

「それをしたらこういうこと(反例)が起こるかもしれないですよね」
(いや、絶対起こらんってそれ!!可能性はゼロじゃないけど起こらんって!!起こらんこと考えるのに1時間も費やさんといてー!!)

いっこうに話は進みません。。。

要領悪いって!!

と数学者じゃない私は思ってしまうわけです。


では、この思考パターンの数学ができる人(要領が悪い人)は、なぜプログラミングができないのでしょうか?

それは、プログラミングは

  • まずは全体像を掴む

  • その後、細かいところを埋めていく

という作業をするからです。

考える順番が、

全体 →  詳細

なんです。

これができる人が、要領がいい人です。

初めは、いちいち、なんでここはこうなの?とか考えません。

まずはざっと全体像を掴んで、次に中ぐらいのところ、そして細かいところへと考える解像度を変えていきます

こういう人は、実際の問題に直面して初めて、細かいところにフォーカスします。

だから要領よく、いろいろなことができるのです。

初めからじっくり全部を理解しようとしていたら、時間足りないですから。

そんなわけで、
真に数学を極める要領の悪い人は、この「大きい→小さい」の順に物事を考えるのが苦手なので、プログラミングができないし、要領も悪いままになってしまいます。

考える順番って大事ですね。

ちなみに、プログラミングの授業で、この考える順番について話をすると、
数学を真に極めるタイプ(要領が悪い人)もプログラミングができるようになるのですが、
要領が良い学生は、この話を聞いてさらに要領が良くなってしまうので、要領が悪いタイプの学生は、なかなか要領が良いタイプの学生を超えることができません。。。

でもね、どっちも大切な考え方だから、どっちが良いとか悪いとかそんな話じゃないです。

だって、要領が良いと数学を真に極められない。。。
いや、頑張ればできるのか?いや、でも、つらいぞ。。。
先が見えなくて途中で投げ出したくなるぞ。。。

だから、
要領が良くても
要領が悪くても
どっちでも良くて、
とりあえず、
自分の物事の考える順序にどんな特徴があるかが分かれば、
得意なことも見えやすくなってくるんじゃないか
というお話。

問題を目の前にしたときに、何を考えるか

問題の背景が全部わかって、問題解決方法も全部学んで、準備オッケーにならないと行動できないよって人。
それもグッド!!
要領悪いって言われてもいいじゃない。
1つずつ物事を進められるって才能だから!!

とりあえずなんとなく方向性決まれば行動できるよって人。
それもグッド!!
要領良いって褒められること多いけど、ツメが甘いって言われがち?
そんなこと気にしない!
あなたが行動したことで新しい発見があるし、周りも触発されて突き動かされるのだから。

ということで、要領が良くていいねってよく言われるけど、要領良いなりに、できないことっていっぱいあるんです。

仕事でも遊びでもなんでもそうだけど、
やりたい人がやった方がいい
得意な人がやった方がいい

苦手なことを無理してやらなくてもいいんじゃない?

ってことで。

要領の良さは、物事の考える順番が関係しているのではないかという私の一考察でした。

では、また突然に、何かを思い出したように、私の考えを書くと思いますので、読んでくださると嬉しいです。

ちなみに今日は、100%の法則の実践4週間のまとめその2も書いたので、お時間あればそちらもチラ読みしていっていただけると嬉しいです。

明日も素敵な1日になりますように。







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