ちょこはちくんをまとめたい2(ちょこはちくんを語りたい ep.10)

今週も、ひとくち感想“ちょこレポプチ”のまとめでお送りしたいと思います。

【ルール・注意事項】
・可能な限り1ツイートに収めての感想です。
・文字数に限りがあるため、読む人が曲を知っていることが前提の文章になります。知ってください。(暴論)
・主観による解釈などを多く含みます。思い違いはスルーを推奨。
・無理はしない。
・感想の感想、大歓迎です。

今回は2ndアルバム「脱法またたびロック」の収録曲からです。

09.マルチバース

アルバム一曲目からサウンドでブン殴りにきたぞ!“ロックバンド”ちょこはちを強烈に感じる曲です。
歌詞は…韻や響きと音優先なのかな。何の歌かと聞かれたら説明できない。“意味を探したら負け”なのか…?
けれど聴かせる力に満ちている。力強い一曲。

10.ミスティックミステリア

ジャズ風で、少し大人っぽい雰囲気の曲調です。それに乗せたしゃおぴさんの歌声もまた、大人っぽく。
好きな曲は?と訊かれて真っ先に挙がるタイトルではないものの、彼女の多彩な歌声の表情・表現の幅に改めて驚かされた、大事な一曲です。

11.桜の泪

第一印象は卒業ソング?でした。桜と涙と別れと。定番といえば定番のテーマだね、と。
でも実はその先があった!別れと、そして再会の歌でした。
“吐息も吐く白さも 別れの台詞も 溶かし浮かべて”
“泣かせてごめんね 腫らしたまぶたの分だけまっすぐ生きた”

情景の表現が本当に美しい。
いつかまた逢えることを信じて離れ、そして“会えた”歌なんだな。泪は悲しいなみだじゃなかったんです!!
桜の花が咲いて、枯れて、朽ちても、ふたりの日々は続いていく。
最後の、会えたから、で泣きそうになってしまった。

12.ティーンガールの憂鬱

リリース当時を知らないけど、人気曲の一つ?
“あぁ溢れかえる人の中で私は何を思っているの”
“あぁ誰か言ってくれないかな 貴方だけ居ればいいて”

続くサビの力強い歌声が、行き場のない思いの吐露のよう。聴き心地よいのにどこか寂しいのです。

13.つらまろのきわみ2

みんな大好きつらまろのきわみ、第2弾はなんと演歌調。津軽海峡っぽいとか思った人は冬景色(何て)。
情感たっぷりに、コブシ利かせながら
“つらみ つらぽよ 卍”
はもうヤバいとしか(語彙力低下社会)。その上でがっつり演歌してるのは流石の一言です。

14.キスで目覚めさせて

眠りの世界のなかにいるのかな。いばら姫がテーマ?
ただキスで起こされるのを待っているだけだったお姫様が、最後急に、
“キスで目を覚ませ 今すぐ”
になっているのが興味深い。世界を変えるような衝撃的な恋に、出逢ってしまったのかな。

“魔法の棘が消えるまで”(いばら姫)
“どうせ泡みたいな存在だろ”(人魚姫)
“時計の針が止まれば”(シンデレラ)
“甘い果実に騙されて”(白雪姫)
というように、“プリンセス”を想起させる歌詞のような気がするのは強引かな。深読みしすぎかな。

15.エウロパ

“嘘を本当を強がりを吐き出した”
助詞がすべて“を”なのに注目。強い意思を感じます。
“あの星の君が呼吸するだけのそれでも”“そう信じたいの”
“あの星の呼吸するだけの君に会えたなら”“そう伝えるよ”

詞の対比が美しい。
さて、誰に呼び掛けているのか。

木星の衛星“エウロパ”を知ると、深みが増します。(僕も名前は知ってるという程度でしたが)
生命がいるかもしれない星なのだそう。
それを意識すると、歌の見え方が変わってくる。“あの星にいる君”に問い掛けたり、自分の孤独を重ねたりしてるんだね。

16.君と私とメタモルフォーゼ

魔法少女みらくる☆しゃおんの2期EDテーマって言われたら信じるやつ。(ない)
そうそう、あの作画が神ってた時期の。(ない)
魔法少女アニメ?関連ワードが散りばめられた楽しい曲、でありながらもネタ曲にならずキレイにまとまったすごい曲。

愛は卑屈だって、というネガティブな詞に始まりながら、希望に満ちた“これから”を思わせる壮大なエンディングに繋がっていく展開には盛大な拍手を贈りたい。投げ銭も付けようか?
アルバムの締めにこの上なく相応しい曲だと思います。

ちょこはち自身のこれからにも無限の可能性を感じさせてくれる。(活動終了するじゃん禁止な)
最後に歌詞好きとして押さえたい素敵しゃおワードを。
“涙虹色 絶えず光る午前零時”
“無色透明の極彩へ”

無色透明の!?極彩!?素敵が過ぎねえか。

以上!
ちょこレポプチより、アルバム「脱法またたびロック」収録曲のまとめでした。
Twitterでご覧いただいた方、または当記事で見る分にもお気付けるかと思いますが、途中何本か1ツイートに収まっていない回がありますね。
良いのです可能な限りなのだから。

さて、ここからはnoteに記事を上げるにあたっての新たな書き足しです。

●「脱法またたびロック」総評

バンドの魅力である(と僕が思っている)“多彩さ”にますます磨きが掛かった印象の今作は、全曲ヴォーカルしゃおんちゃんが作詞を手掛けています。
1stアルバム「8」に収録された彼女の作詞曲は、“想いを言葉にした歌”が多かったように思います。
いっぽう今作は“物語性のある歌”もその存在感を強めている感じがしました。
そしてその“物語”の中に、彼女の持っている色々な想いが乗っかって、とても聴き心地の良いアルバムに仕上がっているなと思います。

言葉遊びや表現力の幅がグッと広がっていて、今現在のちょこはちにも通ずるカラーのようなものが固まり始めているような気がしました。
歌詞を“読み解く”とか“解釈する”という作業をするのがとても楽しい楽曲たちでもありましたね。
思い違いも多いかと思いますが、想像の海に思いを巡らす心地よい時間でした。

●同じ時を過ごすこと

今回収録の楽曲評を書いているなかで、Twitterのフォロワーさんから、リリース当時のエピソードだったり、曲にまつわるちょこはちメンバーの思いだったりを教えていただく機会がありました。

半年前にその存在を知ったばかりの僕には、そうして同じ時を過ごせてきた人たちがとても羨ましく思えます。もっと早く出逢っていたかったなあ。

どんなジャンルの話でもそーですが、後追いでハマるのは、一度にまとめて、ノンストップで作品に触れることができる楽しさはありますが、やはりその時々の、リアルタイムの盛り上がりとかに触れられるのが一番楽しいですよね。

chocol8 syndrome、活動終了まであとひと月を切っています。残り少ない時間を一緒に盛り上がって、盛り上げていけたらいいなと改めて思った次第です。

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