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行動連想 2023/03

2023年は長い月だったように思う。 自分の場合、その月が長かったと感じるのはとても良い傾向だと感じる。一週間前が遠くに思える、というのは、その当時の自分との間に乖離を覚えているという感覚に近い。逆に、この月は短かった、というのは同じことの繰り返しに拘泥してしまった感覚と重なる。 「行動連想」を始めたことは1ヶ月ごとに、距離を測定するような行為であるような気もする。進歩という言葉には最近ゆるやかな懐疑を覚えるので使わないけれども…. 長い月に限って、実際何が印象に残ったか、

    • 行動連想 2023/02

       先月から自らのワークとして始動した「行動連想」に、今月も無事筆を起こすことができた。今月は先月に比べて、ある程度の方角に考えが向かっているという感覚があまりない。おそらく、この文章もかなり飛躍を含むものになる。ただ、考えを整形する(おそらくそれは思考それ自体を変えることにもつながってくる)ことに時間を使うのではなく、現在の頭の動きを輪切りにしてここに置いておくことにしたい。たたき台としてのプレイリストと、今月読んだ本、観た映画、行った場所での会話が頭の中で浮き上がっては滞留

      • 行動連想 2023/01

         2023年はNoteに「行動連想」ということで毎月、触れた作品や考えていたことを連ねていく場を作る。  細かいルールを定義するうちに熱意を失ってしまうことを防ぐため、今回はとにかく、今指が動くままに進めていくのがよいと考えている。きっと続けていくうちに、内容も固まってくるか、もしくは毎回姿を変える流動的な存在であることをシグネチャーとするものになっていくはずだ。  まずは今月のプレイリストを。  このプレイリストには新譜と旧譜の違いは全く存在しないし、今月知ったか、10

        • ケルアック「路上」を4年間かけて読み、大学を卒業した

           大学一年生の頃の僕には隠れた趣味があった。  それは、1年前期の月・木2限に配置された基礎経済学と月・木4限のフランス語の授業の間の2時間半ほどを、神田川沿いで昼ご飯を食べ、本を読んで過ごすことだった。  わせ弁で350円のから揚げ弁当を買い、大隈庭園の向こう側にある新目白通りを渡って住宅街を少し歩くと、神田川がある。椿山荘がある左岸には公園やベンチがあって、僕はそこで一人過ごすのを楽しんでいた。5月から7月ごろには桜の葉が青々と茂っていた。人はあんまりいなくて、同じこ

        行動連想 2023/03

          社会派アニメ「BNA ビー・エヌ・エー」は「予想外」の視点を与えてくれる

          題名の通りですが、アニメ「BNA ビー・エヌ・エー」(2020、吉成曜監督)を3日間かけて見ていました。 我々人類と異なる遺伝子を持ち、長い歴史の中で迫害されてきた「獣人」が、差別されることなく自由に住むことができる新興都市「アニマシティ」を舞台に、様々な社会問題を投影して描かれるアニメです。詳しい内容とかは調べれば出てくると思うので、今回はほんとに見た感想とか評論とかそういったところに絞ってザッと書いていきたいと思います(内定が出てないので常に時間に追われているような感覚

          社会派アニメ「BNA ビー・エヌ・エー」は「予想外」の視点を与えてくれる

          HBO「チェルノブイリ」を見てほしいがための今更な文章

          海外ドラマというものは今まで全く疎く、興味あると思った作品でも「海外ドラマは射程範囲外だから、、、」と触れることがなかったが、パンデミックの下で、今まで触れてこなかったものに触れることで少しでも学びを得ようと思い、Amazon PrimeからStar Channelを契約して見始めたのがこの一本。 とにかく刺さった、身の回りからできるだけ多くの人に見てほしいと思ったので、最近はエントリー・シート以外に滅多に書くことがなくなった文章というものを書いてみることにした。 まず簡

          HBO「チェルノブイリ」を見てほしいがための今更な文章