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ドラマ「39才」とラフマニノフ(少しネタバレ)

ネトフリの「39才」を見終わった。私自身はとっくに39才は過ぎていて、外地で子育て追われていた頃。同時に色々な経験をした年でもあるから、忘れない。

ネタバレになるのであまり内容についてはなるべく書かないが、39才ってこれから40代に突入なんだとか色々複雑な気持ちはあった。日本を離れていたから、大切なのは国籍を問わず仲良くしてくれていた友人達。自分の体験とオーバーラップしてしまい懐かしい顔が沢山頭に浮かんだ。
このドラマもちろん脚本も良いのだが、やはり、テーマにもなっているラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」がキーワードのような気がする。
主人公のミジュはパニック障害を持つ皮膚科の女医。
ラフマニノフも先に書いた交響曲第1番が大不評でその後鬱になり、精神科医のアドバイスを受けながら見事に完成させる。それが、ピアノ協奏曲第2番である。特に第2楽章の美しさは今更ここに私の拙い文章で書く必要もないだろう。

ミジュとその大親友2人、そして周りの彼氏を含む男性達・・・家族・・・皆それぞれ色々苦悩があり、1日1日を一喜一憂しながら生きている。
特にミジュはラフマニノフと重なる部分があり(精神的に不安定な時期があった)彼女の生い立ちの中でやっと心の安らぎを、本当の家族の暖かさを知り家族と思えるようになった時に聞いたのがこのコンチェルトだったのではないかなと思う。
女友達の友情の美しいシーンでも、恋人であるソヌさんとのシーンでも静かに包み込むのだ。もちろん他の韓国語の曲もOSTで入っていますが、やはりラフマのこの曲が鍵であるのは間違いない。

沢山のピアニストがらこの協奏曲は演奏していますが、私はやはりロンドンフィルの1枚(指揮:アンドレ・プレヴィン ピアノ:ウラディーミル・アシュケナージ)のものが好きです。

「39才」・・・39才の人もそうでない人もぜひ一度ご覧いただくと良いと思います。


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