農業の行き詰まり-インタビューから

今日はとある地区でインタビューを行った。地域の役員である5人に来ていただいのだが、彼らからは、農業の様々な課題や問題が発せられた。

見えてきたのは、「農業の行き詰まり」である。

■休耕田が増えている

地域の休耕田、耕作放棄地が増えているという。耕作を辞めるのは、年取って農業をするのがキツくなった方、また、農業に対して、続けようという気持ちを持てない若い世代だという。農家の約半数が、農地は持っているが耕作はしていない、いわゆる土地持ち非農家である。

そのように耕作をしない人が増えているのは、お金の問題だという。現在の相場では、お米を作っても収益に繋がらない。むしろ赤字である。収益を出すには、もっと大規模な面積で行う必要がある。だが、立地的にも、大規模にできる条件ではないし、結局機械代などで赤字になってしまうのだ。
若者が農業を継がない理由もよく分かる、という発言があった。

そのため、現在は農家及び耕作者に負担が集中して行っている状況である。

例えば、鳥獣柵の管理とか、農水道の管理は、非農家の協力を得ることができない。集落の環境を守ることだから、集落全体、すなわち自治会で行うのが理想だが、そうは行ってないのが減少である。

土地持ち非農家の中には、農会自体を辞めたいという人もいると思う。しかしそれを許すと、更に負担が(人手的にも費用的にも)耕作者に集中してしまうので、できていない。

「これから農会も、もっと大変になってくるかもしれん」と言われたのが印象に残っている。
組織の立ち位置を変える事も検討しないと、このままでは、ジリ貧で農会及び農業者は衰退していく気もがした。 

結局は、農業に、そして生活に繋がるのだ。

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