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無造作なパワーと無防備なエンジンと若者のすべての話

全国民のパワーのみなもと!りったんさんこと中山莉子さんの生誕祭に行ってきましたよ。その名も『中山莉子の生誕祭。』明朗快活なライブタイトルが毎年素晴らしいですね。
そんなわけでだいぶ簡単ではありますが、ライブの様子とか感想とか歌った楽曲についてとかをざっくばらばらんと書き留めておくことに致しますー。


会場はKT Zepp Yokohama。
さて入場。さて着席。
館内に流れる客入れBGは軽い感じのガールズポップで、あまりりったんさんご本人が歌うイメージのないタイプのものばかり。客席ライティングはオレンジと水色。なんだかちょっとだけシックな雰囲気。ステージ上には小道具や大道具がなにも見当たらずとてもシンプル。客入れBGとは裏腹に、このあたり実にりったんさんらしい気がする。

定刻到来と共に客電が落とされ、フロアでは無数の水色ペンライトが灯される。ビートに乗ったチャイムの音からnakayamature(いま命名)が流れ、スターダストの、スターダストの、スターダストの中山莉子です!と元気な声が響いてくる。
さあいよいよだ!


M01. MajiでKoiする5秒前 / 広末涼子

M02. 現役アイドルちゅ~ / 齊藤なぎさ(=LOVE)

白っぽくて軽くキラキラしたドレスっぽい衣装で現れたりったんさん。最初はいかにもアイドルといった感じの選曲から。
まずはソロアイドルタレント全盛期の頃のトップスターであり、芸能界に疎かったぼくでも知っているヒロスエのカバー。いかにもアイドル然とした懐かしい楽曲。当時の広末さんはMajiで恋するまで5秒かかったそうですが、この曲が発売されてからりったんさんの誕生日を迎えるまでは1262日。つまりMajiでりったんさん誕生まで109,036,800秒前。ええと、なにを言っているのだろう。
続いてイコラブ齊藤さんのカバー。アイドル活動を頑張っちゃう女の子の、かわいさに満ちた一曲。指原さん作詞。
りったんさんは事前のラジオにて、きょうのセトリは「最初からぶちあがりだよ」と予告していましたが、なるほどアイドルである自分を全力で肯定してきました。パワフルな前向きさがこのチョイスによっく現れていたと思います。

M03. スマイル / 森七菜

M04. ペコペコリーヌ

3曲目は以前テレ朝の「あざとくて何が悪いの?」で柏木さんが歌ったスマイルをチョイス。ステージのスクリーンではエビ中のメンバさんとの笑顔溢れるインスタ等での過去映像のてんこもり。
にしてもホフディランの曲がエビ中さんに歌われるのは嬉しいものだ。のどかで良い曲がたくさんなので、きっとメンバー皆さんに似合うと思う。いつか楽曲提供していただきたいものだ。
で、4曲目が毎年恒例のペコペコリーヌ。今年も安定のバトン演技を披露してくれました。MCによると、パンパンになってしまったセトリから何曲か削ろうとした際、お母さまに「ペコペコリーヌをはずしたらどうか」と提案されたそう。その提案を吹っ切って頂けたため、幼さを良い具合に保持したままの大人のりったんさんが見られました。ありがたいことです。

質問にこたえちゃうぞコーナー

とりま全てのやりとりをリアルタイムでメモに残しておいたのですが、りったんさん推しの方がすでに別口でまとめてツイートしていらっしゃいましたので、そちらを検索してみてくださいな。

コーナー終わりでゲストの呼び込み。ウクレレ奏者さん登場。

M05. 愛のテーマ / 毛皮のマリーズ

M06. チェリー / スピッツ

ゲスト呼び込みに併せ、舞台には公演などに設置されている長ベンチがセット。ふたりで腰かけて、さながらお散歩途中のひとやすみといった感じの光景。
りったんさんがスコアを持って毛皮のマリーズの愛のテーマへ。「ほら、ちゃんと出逢えたじゃないか。間違いじゃなかった」というところまでりったんさんが歌ったところで、小林さんが「ウクレレ間違えちゃった!!」とデキすぎな反応。いったんやり直し。
「ねえ結婚しようよ」「子どもつくろうよ」と歌われる部分は、そういう属性のないぼくでも感嘆符とともに数秒の無言を強いられるパンチ。しかし平和に続いてゆく昼下がりのベンチ。のどかだなあ。
続くスピッツのチェリーでは、背面のスクリーンにニコイチになったふたりのイラスト。ここは昼下がりの公園なのだ。のどかだなあ。なんだか幸せだなあ。ウクレレっていいなあ。
ブラックタイガーさん、なんとかここのブロックをですね、ほら。

M07. ナガレボシ

M08. 若者のすべて / フジファブリック

ゲストのウクレレ奏者さんを舞台から送り出し、ちょっとしんみりな曲のコーナーへ。
ここできょうはじめてのエビ中カバーのナガレボシ。去年までの生誕ではエビ中楽曲でセトリの骨子を固めていたりったんさん。ちょっと珍しい構成。
歌詞中の『積み重ねた日々の先に、幸せが待っていますように』という言葉に、さっきまでウクレレと共に歌っていたふたりの風景がかぶさってくる。心に響く説得力だ。

次の曲はフジファブリックの若者のすべて。ぼくがきょう聴いた曲の中で、一番心に訴えかけられたのがこの曲であったように思う。
中山さんの歌声は、余計なテクニックに頼ることはせず、しっかりと音を捉えながら歌い上げる形をとるものだ。だので、ある種の無造作さや無防備さがそこに現れがちなのだが、時折それらの要素を乗り越えて、技術というお化粧に頼らない素の何かが感情にダイレクトにリーチしてくることがある。ような気がする。
フジファブリックの志村正彦もそういうヴォーカリストだった。大袈裟な抑揚を排し朴訥と歌うスタイルが、彼にしか出せない抒情的な風景を描き上げていたものだったのだ。中山さんのヴォーカルスタイルと100%重なるというわけではないが、彼女がしっかりパワフルかつ、愚直に素直に歌い上げる声には、どこか志村と通ずる部分があるように思えてしまうのだ。
そんな歌声に聞き入っていると『ないかな、ないよね、きっとね、いないよな』というフレーズに到達する。この言葉の先に志村の面影が重なってくるよう錯覚するのと同時に、考えないようにしようとしてもやはりどうしてもあのコのことも重なってきてしまう。二重にも三重にも感情が重なって、何年経っても思い出してしまう──。
22歳の彼女が聴かせてくれたのは、そんな歌。きょうこの場所にいて、よかったなと思ったブロックでした。

んでもってexたこ虹清井さん、関内デビルマスター&カム姉さん、わーすた三品さん小玉さん、モーニング娘22横山さん、小林さんからのおたおめビデオをはさんで最終ブロックへ。


M09. 制服“報連相”ファンク

M10. トキメキ的週末論

M11. フォーエバー中坊

しんみりブロックで生まれた、いろいろな人のいろいろなきもち。
しかしエンターティナーりったんさんは、賑やかでパワフルでダンサブルな持ち曲を用いて、しっかりと皆さんの感情を回収していきます。お馴染みの報連相ファンク。近作の週末論。そしてとても久しぶりのフォエバー中坊
いや、ぼくは言葉悪くいうと「どうせラストはハイタテキくるんでしょ?」的なことを思っていたんですよ。や、もちろんハイタテキがきたらぼくは無言で大喜びで静かに大騒ぎですよ?間違いありませんよ?
でもそれを裏切ってのラストがフォエバー中坊。久々に聴くこれがもう、すこぶる楽しいのね。しりとりコーナーで「みかん!」だけ言いに来るウクレレ奏者ね。賑やかさと楽しさが溢れだすステージがそこにあるのね。
考えたり計算したり躊躇したりする前に、エビ中のエンジンは「いいから楽しくやりたいぞ!」という方向にスロットル全開。流石の本編フィナーレでした。

EN1. オメカシ・フィーバー

EN2. MISSION SURVIVOR

そしてアンコール。
りったんさん曲であるところのオメカシと、ぶちかましタオル曲のミッサバさん。本編最終ブロックをおかわりしたような形で、一度溢れだした賑やかさと楽しさを、さらにパワフルに上書きしてゆくスタイル。すっごいわ。

全編を通して、りったんさんの「アイドルやってくぞ!」「エビ中としてやってくぞ!」という思いに満ちたステージでした。
やはりパワフルさとビューティーさは健在で、この前向きさがあれば2冊目の写真集発売も近いのではないかな。大人の皆さんよろしくね。あ、そうそう。りったんさんの今年の目標が「写真集発売」だったのですよ。こういった具体的な目標を口にするのも、りったんさんならではだなあ。


てなわけで、楽しい生誕祭お疲れさまでした。
溢れる楽しさで忘れそうになっていましたが、りったんさん、ちょっとだけ早いけれど22歳のお誕生日、おめでとうございます!良き1年になりますように。

それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。


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