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建国記念の日と開店記念日と幸福な人々のゼッテーアナーキーの話

降りしきる6月の雨の中、KT Zepp Yokohamaにて執り行われました小林歌穂さんの生誕ソロライブぽーランド!8!!!!!!!!に参加してまいりました。とても楽しかった&とても良い公演でしたですよ。
てなわけで思ったこと考えたことを記録ではなくスパパパパっとメモしておこうかなと。しっかりとしたライブリポートはTHE F1RST TIMESさんやBARKSさんやpop'n’roleさんとかでしっかりと確認してくださいな。




■開場そして開国

・今年の国土であるKT Zepp Yokohamaに入国すると、舞台には『スナック歌穂』の看板。テーブルとお酒。ステージ奥のスクリーンは小林フォントによる『ぽーランド8!!!!!!!!』という書き文字と、店のドアのイラスト。 客入れBGは吉澤嘉代子さんかな。そしてフロアの天井にはミラーボールがくるくる。なるほどこれはスナック店内だ。もしくはちょっとした宇宙空間のようも思える。世界観がしっかり作りこまれている感じだな。

・月曜日なので開場後しばらくは空席が目立つものの、時間とともに会社帰りのLucky humanたちがどんどん集結。ドレスコードを黄色としている方も多いけれど、今年は生誕Tシャツが黒っぽい色合いだったためか、例年よりも少しダークネスな感じのフロアになっていた感覚です。客入れBGは月曜であるためか藍色のMondayに。

・開演時刻目前に歌の先生がPA卓スペースへ。舞台裏での円陣の声は聞こえなかったな。スナックという世界を大事にするため、表に声がもれないところで円陣組んだのかな。もしかしたら円陣以外の方法で気合入れていたのかもしれないな。


■開演

・今年も小林さん本人の手によるアニメーションから。手がかかっている。見慣れた独特なタッチが安心感を醸し出してくる。テーマであるアンニュイな曲調のチャランポランタン曲も心地よく感じる。

・主役登場。衣装は比較的落ち着いたモノトーンチックなセットアップ。しっかりセットされたショートヘアがビューティ。

・1曲目は23回目のサマーナイト。そうかーこの曲あったなー。23歳だもんなー。楽曲にあわせて左右に振られるペンライト、そして要所で響く客席のクラップがコ気味良い。曲中におめでとうの声を自分からねだる主役。1回でしっかりキめる客席。数回おめでとうを欲する主役。

・この曲が出た当時はまやまさんなどに「23歳じゃーん」とか煽りを入れてたそうなのですが、自分がその歳になってしまったと実感されたもよう。

・続いてAimerのカタオモイ。かわいい。ぼくは原曲を知らなかったのですが、ドラムトラックなどの入っていない比較的ミニマムで落ち着いたオケ。そこに載せられる小林さんの優しい歌声は、とても聴きごたえのあるものでした。

・ともすれば失礼な表現になるのかもですが、この曲でシンガーである小林歌穂さんという存在を過去最大級に実感したような気がしています。

・写真集発売トーク。サラダばかりの食生活を頑張ってパックなど美容にも気を付けて、といった流れから「あーーニキビが出来ちゃった!!」という茶番オチにつなげ、そのまま面皰のイントロがスタート。やられた。

・この曲だいぶ久しぶりに聴いた。間奏のハマオカモトとピエール中野によるサウンドにうっとり。

・そしてぐらりぐら想い。横浜アリーナで初披露したときは14歳だったのかな。当時はその背伸びっぷりと、背伸びしたまんまきっちりやりきったアンバランスさにびっくりさせられたものだ。そんな小林さんも明菜っぷりが板につく年頃。彼女の完成形のひとつを見せていただけた気がしました。

■アクリルキーホルダー選手権

ツイッターで募集された企画。小林賞ベスト3を発表。世界に3つしかない小林ジョッキが授与されるそう。勝手ながら当該ツイートのリンクを貼らせていただきます。

第3位。
だれがみても綺麗なアート写真。小林さん的には「わたしの写真がない方がいいくらい」とのこと。

第2位。圧倒的ジブリ!

そして第1位作品!ドラマの詰まった瞬間がちょっとした笑いとともに感じられる一枚。納得しかない!

3枚の写真すべて素晴らしいものだし、小林さんがチョイスした理由もバリバリに納得いくものだし。すばらしかったです。ちなみにトップ3のお三方は、全員会場に来ていらっしゃいました。それもちょっとしたミラクルな感じでもありますね。

■ウクレレコーナー

・やおら始まるウクレレコーナー。ウクレレを持ってくるスタッフさん。軽くチューニングと試し引きをする小林さん。

・越路吹雪さんの愛の賛歌から。軽くどよめくフロア。あーなたーの燃える手でー。

・ウクレレの演奏は、要所要所でアルペジオを駆使しつつ強弱をつけたコード弾きも織り交ぜつつ。コードをおさえる左手はチラ見する程度で、指の形などは完全に身に着いたのであろうということが見て取れる。そちらに必要以上の意識をとられずに済むようになったためか、手元がフリーのときとなんら変わりないノドの開いた芯のある歌声が出ている。ちょっとした「ご愛嬌」もあったけれど、ウクレレという武器をどんどん自分のものにしていることが見て取れました。

・ウクレレ2曲目は七尾旅人のサーカスナイト。軽くどよめくフロア。渋いなあ。越路吹雪さん七尾旅人さんそれぞれの楽曲との出会いは、それぞれのカバーソングからだそう。原曲きいてくれーとのこと。

・3曲目は椎名林檎の丸の内サディスティック。あらびっくり。いわゆるウタモノだけではなくて、小林さんのウクレレはビートの効いた楽曲もこなしちゃうのね。

■本編ラスト

曇天。吉澤嘉代子ナンバーを愛する小林さんですが、生誕ソロでこれを歌ったのは初めてだったんですね。歌声にはアンニュイさと小林さんらしいやさしさの両方が載っていて、聴きごたえのあるものになっていました。

宇宙は砂時計。そうか、入国時に宇宙っぽさを感じたのはここからだったのだな。先日の仲村公演やまやまにあなど、みんなの生誕祭で歌われがちなこの曲。みんな違うニュアンスを出してきてとても面白い。仲村さんはまっすぐしっかり。まやまさんは抒情的に。小林さんはどこか明るく優しく。

PLAYBACK。なんだろ、砂時計でしんみりしたあとにこの曲のイントロが聴こえたときに、ちょっとした震えみたいなものを感じたな。ちょっとよ。ちょっと。神がいるとしてもいないとしても、止めたくないんだぼくらのストーリー。生まれ変わってもそうキミのままでいて。キミに幸あれ、さあ天高く昇れ。いろいろあったことがぼんやりとフラッシュバックしたような気分。生誕祭という場で聴くと、とても胸に響いてくる。きょう聴くことができてよかった。とても良い1曲でした。

・最後の挨拶とともに退席する店主。おつかれさまでした。

■アンコール

・満を持して!スタート!

■おなやみ相談コーナー

・アンコールではなんの歌をうたうのかなと思いきやおしゃべりコーナー。起立したお客さん着席。ゆったり小林さんのトークをたのしむ時間。寄り添いつつツッコミつつの語り口がたのしい。以下いくつか覚えてるやつを。

・おすすめのお料理については「なんでも焼肉のたれで炒めろ」とのこと。これ、きっと次回開催の安安への巧妙なパスですよ。

・深夜にはらへったときは「泣くくらいまでに我慢できなくなったら、ポテチのしあわせバターを食べろ」とのこと。

・はじめてつくった料理は豚の角煮。ほこらしげ。

・誕生日おめでとうのLINEを最初にくれたのはまやまさん。音声メッセージで「ハピバスデー♪」と歌ってくれたそう。「メンバで一番だったよー♪」と返したところ、「それはどうもー♪」とかえってきたらしい。麗しい。花のよう。

・ほしなさんからのみまだメッセージが届いていないそう。期待を裏切らぬ活躍っぷりにフロアほっこり。

・たべものの相談ばかりだったな。

■校歌斉唱 ~ゼッテーアナーキー~

・待ってましたゼッテーアナーキー。起立するフロア。左右の真ん中がどこなのか確認する1階フロアと2階フロア。

・小林さんご自身は、ゼッテーアナーキーで前半パートの側に入ったことを感慨深げにひとこと。

・ぶっつけ本番で斉唱する国民たち。毎年のことながら良い瞬間だなあ。実は会場に来ていたという噂の小林さんのグランドファーザーさんは、今年もゼッテーアナーキー楽しんだかな。

・曲おわりとともに金テープがBANG!ちょうどぼくの前列くらいの席まで飛んできてました。

■ラストナンバー 日記

・最後の曲は実はシングルカットもされている吉澤ナンバー日記

・ポップな曲調としんみりハッピーな歌詞にあわせてハンドクラップをしていると、きょうの舞台で起きた全ての出来事を回収していけるような気がしてくる。

・てもとのシャボン玉発射ピストル?を乱射する小林さん。たのしそう。そしてたのしい。会場はほんとそんな空気一色ですだよ。うん。

・会場と写真をパチリ。

・最後の挨拶とともに、スナック歌穂閉店!素晴らしいステージだったと思います。とても楽しかった!おつかれさまでした!!

・そして写真集おわたし券を持っている国民は、とてもニコニコしながら行列へ。最後の最後までありがとうございました!


■まとめかな

今回の公演で気付かされた&印象に強く残ったのは、小林さんのトークスキルなど総合プロデュース力の充実についてです。歌やウクレレ、なやみ相談のべしゃりなどを通して、その場の人を引き込んでゆく力。それも、力技でお客さんの耳目を奪うのではなくて、自然と引きつけてゆく力。それがいかんなく発揮されていたと思うのです。

ほかのメンバの生誕祭は、ブロックごと、曲ごと、MCごとに、テーマなどの転換が為されて、それらを繋いで繋いでってする感覚が大きいように思うんですね。もちろん『スナック歌穂』もテーマやコーナーでの空気の転換は大きい…ていうかだいぶ大きいものだったのですが、それでも小林さんのトークが良い感じに流れとフロアの集中力を切らさない。シームレスですべてが繋がってゆく。これがもうお見事としか言いようがない。

『スナックのママ』という設定もどんぴしゃ。ママさんが自ら話題をふったり、なやみ相談に乗ったりなど、お客さんを退屈させることなくずっと寄り添って一緒に喋ってくれる。しゃべりだけに頼らず、一緒に写真を見て感想を言ったり、ウクレレを手に歌ってくれたりもする。またここに飲みにきたいな、なんて思わせてくれるそんな店が出来上がっていました。

これは言い換えると空気を作る力、空気を支配する力というもの。支配という言葉を用いてはみましたが、小林さんは皆をぐいぐい引っ張るという方法は用いないのです。空気全体の流れを丁寧に作って、いつのまにかみんながその空気に浸っている。ワザを感じます。
なんていうのかな。転入してきた当時からうっすら感じていた小林さんのもつ独特な雰囲気というものが、ここに完成してきたようにも思えました。

あとから思い出してみても、流れが途切れたところがあったとすれば、国歌斉唱のタイミングくらい。しかしあれは流れが切れたというよりは、敢えて会場にもたらしたアクセントのようなものと捉えるべき。そのごラストナンバーの日記で全てを回収してゆくあたり、構成の見事さにも舌を巻くしかありませんでした。
セトリも各種企画もスナック歌穂という舞台設定もすべて含めて、小林さんのプロデュース力の高さ、そして狙いを実現させるスキルの高さを実感。素晴らしい90分でした。ああ、またこのお店に飲みにきたい。

蛇足ではありますが、念のため。
ブロックごとにテーマが区切られたりするほかの生誕公演が悪いなんてことは決してなくってですね。それはそれぞれの狙いの上で作られるものですので、しっかり構成が機能しているのであれば、いろいろなやりかたで満点がとれるものだと思うのです。

きょうのステージは、小林さんのやりたいこと作りたいことが過不足なくしっかり詰まっていて、それを100%やりきった小林さんの姿を見ることができたものだという感想です。
いろいろな満点があると書いたばかりですが、妹メンにはきょうのステージがめっちゃくちゃ勉強になるのではないかなと直感しました。えらそうに言ってますけど、ぼくはド・シロートなので気にしないで頂きたいところ。しかしそれでも「きょう観に来た妹メンさん、いろいろ勉強にも刺激にもなっただろうな」と想像せずにいられないのです。

最後になってしまいましたが、小林歌穂さん、23歳のお誕生日、とってもおめでとうございました!
小林さんの中での「わたし。」を信じて、ステキなわたしでいてください!



といったあたりで小林さんと推しの皆様、お疲れさまでした。
横チョからの勝手な感想、失礼いたしました。
それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。


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