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「幸せな別荘のイメージ化から始める」


前回のブログでは、「ハードな人生だからこそ別荘に来て癒される」について書かせていただいた。ただ、別に人生がハードじゃなくても、別荘は楽しめる。
今回は、ただシンプルに私の場合どんな時に、別荘に来て幸せなのかをもとに、別荘購入のヒントについて書いてみたい。

さて、書き始めて、いろいろ考えるとなかなかこれだけというのが出てこない。それだけいろいろな幸せというものが別荘には詰まっている。

そうは言ってもいっぺんに全てを書けるわけではない。数ある「別荘の幸せ」について、今日はまず温泉について書きたい。

私は温泉と聞くと、なぜか心が躍る。特にひなびた温泉系にはかなり弱い。古い温泉場で村の人が入る温泉には惹かれる。

そんな私が、十数年前に仕事でかなり疲れて、ネットでなんとなく別荘を探していたら、出てきたのは湯河原の「温泉付き土地」。
これにはすぐに飛びついてしまった。
数日後には実際に見に行った。その土地は草が鬱蒼としていて、中に入っていくと虫が襲ってくるような場所だった。
ただ、目の前の山を遮るものは何もない。気にしない人もいるが、どんなに景観が良くても、目の前に電線があったり、奇抜な建物があったりするのはできるだけ避けたい。

その土地を購入して別荘を建て、12年が経つが、私が最も気に入っているのは冬の露天風呂だ。極寒の中で、熱めの温泉に入ると、湯が肌に染み渡ってくる瞬間がたまらない。
では、夏の温泉はどうなのか。私の場合夏は冷泉にして入る。特に夕方ひぐらしの声を聞きながら入るのはたまらない。

秋の紅葉を楽しみながら、もうすぐやってくる冬を思い浮かべて入る温泉も格別だ。
日本の素晴らしさは、やはり四季があること。
温泉には、春夏秋冬それぞれ楽しみ方がある。日本人として生まれたのだから、四季を温泉で楽しむ贅沢は外せない。

と言うことで、「別荘の幸せ」のトップは、「温泉の露天風呂で四季を
味わう」。

<成功する別荘購入に必須なのは「理想のイメージ化」>

このブログの読者の方々は、別荘の購入を考えていらっしゃるかもしれない。
別荘を購入するときは、まず自分の本当に気に入る別荘のイメージを、ゼロベースで思い浮かべることが大事だ。
別荘なのだから、別になくても構わないわけで、そんなに急いで決める必要はない。
自分と向き合って、どんな別荘なら至福か思い描く。予算だとか、家族の反対とか、ネガティブ要素もとりあえずは棚上げする。別荘には夢が大事なのだ。

12年前の私の場合は、以下の3点がゆずれないポイントだった。

1)温泉があること
2)景観が美しいこと
3)車で1時間半以内で行けること

たったの3つであるが、意外と全部揃う物件はなかなか出会えない。

車で1時間半以内から始めると、場所はおのずと限られてくる。草津は大好きだが、車だと3時間。伊豆まで行くと温泉と海が楽しめるが、確実に2時間以上。混雑する熱海を抜けていくと場所によるが3時間以上。
そうすると候補地に上がってくるのが、箱根、熱海、湯河原である。次は、その中で温泉が引けて、景観が良いところと言う条件になってくる。そうなると、だいぶ楽なように見える。ところが、これがなかなかそうはいかない。
このブログにも書いたが、私の新しい仕事は「別荘のプロデュース」なので、実はここ1年位、箱根、熱海、湯河原で土地探しをしたが、信じられないことに全く出てこなかった。

リモートワークが増えているため、所有者は売らない、買いたい人は激増と言うことで需給バランスが完璧に崩れたのだ。

もちろんこの例は、私個人の条件であったり、ビジネスとしての要件が入っているので、温泉や景観がそれほど重要でない人にとっては全く当てはまらない事は付け加えさせていただく。

重要な事は、「自分が幸せを感じる別荘」のイメージ化である。
このプロセスを飛ばしてしまうと、その時は気づいてはいないが後で考えると妥協している部分が出てきたりする。その結果、多くの人はほとんど使いもしないし、固定資産税と管理コストがかかって、10年もしないうちに手放してしまう。それに加えて、資産価値が大幅に下がってしまう場合もある。

別荘を購入する際に重要なのは、「幸せな別荘のイメージ化から始める」なのである。

写真は12年前に建てた湯河原の別荘の温泉。注ぎ口の檜のエイジングが気にいっている。時間経過と温泉による木の朽ちていく味わいは、別荘所有の醍醐味かもしれない。











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