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英文法の小径

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毎回、一つの文法項目について、意の赴くままに説明を試みた散文を掲載中。
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#過去進行形

【英文法の小径】過去進行形の要点 Ver.1.0

形式I/he/she/it   was working you/we/they   were working I/he/she/it   wasn’t working you/we/they   weren’t working was   I/he/she/it   working? were   we/you/they   working? 用法以下のことについて述べる場合に過去進行形を使用する 過去のある時点で進行中の行為・出来事 中心となる過去の出来事の背景

【英文法の小径】過去進行形〈時制〉その一

What were you doing at 9 o’clock last night?時制には〈現在進行形〉があるように、〈過去進行形〉という形[was/were + -ing]がある。「過去のある時に進行中=継続中だった」ことを表す。 ところで、何かが起こったときに、それとは別のことをしていたということはよくある。「何かが起こった」その何かを中心に考えると、そのときにしていたことはその出来事の背景ということになる。過去の出来事とその背景をまとめて述べるとき、それぞれ動詞

【英文法の小径】過去進行形〈時制〉その二

We cooked all morning. 'cooked' と〈過去形〉が使われている。いつのことかというと、'all morning' とあるので、「午前中ずっと、午前中いっぱい」。〈過去形〉はこのように一定時間継続した行為でも、1回の出来事として扱うので、期間を示す表現と一緒に使うことができます。 We were cooking all morning.今度は 'were cooking'、つまり〈過去進行形〉だ。〈過去形〉を用いた冒頭の文とはどう違うのだろう。

【英文法の小径】過去進行形〈時制〉その三

Emma was wearing a really nice dress.wear という動詞は、服などを身につけている状態を表す。「着る」ではなくて「着ている」。ちなみに、「着る」、つまり服などを身につけるという動作は、put on で表す(その反対の動作は take off) He took off his uniform and put on a suit. wear は状態を表す動詞ですが、居住を意味する live と同じく(現在進行形・その六)、〈進行形〉でもよく

【英文法の小径】過去進行形〈時制〉その四

Richard was going to give up his job.果たしてリチャードは仕事を辞めたのだろうか。 未来表現[be going to do]の用法の一つは、意図について述べること(未来表現・その二)。冒頭の文では ‘was going to give’ とあるので、それが〈過去形〉で使われている。彼が退職の意図を持っていたことは確かなようだ。 過去のある時点で「未来」だったこと、そのときはまだ起こっていなかったことについて話したいときには、未来表現を〈

【英文法の小径】過去進行形〈時制〉その五

I wondered if you could help me.これは、‘wondered’ と動詞の形は〈過去形〉だけれど、目の前の相手に何かをしてもらいたいときに使う文だ。それなら 'I wonder' と〈現在形〉でいいのではないか。 I wonder if you can help me. もちろん、これでもいいのです。「手を貸してもらえないでしょうか」。ただ、現在のことであっても〈過去形〉を用いたほうが丁寧になることがあるのは、英語でも日本語でも同じです。冒頭の文