学びは座学だけだと非効率という話

こんにちは!プログラミング教育している山浦清透です。

特定のスキルを学び始める時、まずは座学で本を読んだりして始めることが多いと思うんですけど、それだけで終わると学んだ気になって何も身に付かず終わってしまい、非効率だったりします。

僕は普段プログラミングを教えているのですが、プログラミング学び始めた人も動画を見たり入門者向けサービスでインプットして終わりになっているケースがとても多いです。これだけでプログラミングできるようになったり身に付くことはまずありません。

座学だけの学びの何が課題なのか、そして優秀な人はどう学んでいるかという話をしていきます。

座学だけの学びの課題

座学だけの学びの何が非効率かというと、「学ぶ」という時間をかけたにも関わらず、少し時間がたつと内容の殆どを忘れてしまったり、実践しようとしてもどうすれば良いか分からないところです。

なぜこうなってしまうかというと、インプットだけで記憶に定着できるほど人の記憶力は良くないというのと、インプットだけだと分かったつもりになっただけで実際は使えるレベルでは分かっていないためです。

また場合によっては、何のためにその知識が必要か分からないものの、とりあえずインプットだけしているケースもあります。プログラミングを学ばれている方は、いつどのように使うかは分からないけど、とりあえずプログラミングの文法をインプットしようとしている方も多いです。必要性が分かっていないからモチベーションも湧きません。

記憶への定着度の低さ、分かったつもりで終わる、モチベーションの上がりにくさといった点が、座学だけの学びの課題点です。

優秀な人はどう学んでいるか

優秀な人、スキルの習得が速い人がどう学んでいるかというと・・・。
「目標設定をした上で、アウトプットをセットで組み込む」みたいなことをしてたりするんです。

まず、どうなりたいかを決めます。その上で、いつまでにどのようなアウトプットをするのかをセットで決めてます。

プログラミング学習を例に取ると

どうなりたいか:「自分でサービスを作れるようになりたい」
アウトプット目標:「半年後にアプリをリリースする」

といった感じです。

この時にポイントなのが、どうなりたいかというWillと、期限とアウトプット目標の両方をセットで置いていることです。

Willを置くことで自分がそれを学びたい理由が明確になり、モチベーションの源泉を常に確認できます。学んでいると途中でモチベーションが切れることもあるので、モチベーションが切れにくい設計にしておくことは重要です。

加えて、アウトプット目標を具体的に置くことで「そのアウトプットができるようになるにはどうすれば良いか」と考えていくことになります。人は必要に迫られたときの方が学びの定着度ははるかに上がります。しかも目標達成のために実践もするので、学んだ気になって終わることもありません。

実際、プロジェクトを中心とした学習方法では、座学だけの学習に比べ、より深く理解し、長く記憶に留めておけるという研究があります(※1)。

普通の人は「期限とアウトプット目標」を明確にしないまま何となく学び始めてしまうので、どうしても「何となく学んで満足」しちゃいがちなんですね。

アウトプット駆動で、必要に応じて学ぶというのが、何かのスキルを学ぶ際には非常に効率的です。

僕も今作っているプログラミング学習サービスでは、身に付けたいスキルとそのスキルを身に付けるためのプロジェクトを最初に提示した上で具体的な学習に入るようにしています。この方法を取ると、受講生の方からも「何のために学ぶのかが分かる」「実際に自分で作れて進歩を感じるのでモチベーションが上がる」といった感想を頂けています。

まとめると

何となくインプットだけしちゃうということはやりがちなんですけど、インプットする前に目標設定とアウトプット設定をしてからやると効率的だよね、という話でした!

ご参考までに!

参考文献

※1 William R. Penuel and Barbara Means "Designing a Performance Assessment to Measure Student Communication Skills in Multimedia-Supported Project-Based Learning "

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