「光る君へ」への長い道のり ~『第17回 「うつろい」振り返り』(その4)(ネタバレ)~[2333文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第17回『うつろい』 の振り返り、その4です。
※以下より、第17回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第17回をご視聴ください🙇。
■[第17回『うつろい』 振り返り]その4
内裏ー。道隆〔井浦新〕が一条天皇〔塩野瑛久〕に、伊周〔三浦翔平〕に内覧の宣旨をしてほしいと求めるのだった。
道隆「病の私に代わり、全ての政務を、内大臣 伊周に委ねることをお命じいただきたく、伏してお願い申しあげまする。なにとぞ内大臣に内覧のご宣旨を」
一条天皇「しばし考えて、後の宣旨を下す」
道隆「今、お約束いただかねば、安んじて養生もできませぬ。どうか今、お心をお決めくださいませ。今ここで、宣旨をお下しくだされ」
御簾の奥に一条天皇。
一条天皇「さがれ」
道隆「はっ・・・」
よろよろと去っていく道隆。
一条天皇「蔵人頭はどう思うか」
御簾越しに向き直る俊賢〔本田大輔〕。
俊賢「すぐには関白のお申し出を、お受けにならぬお上は、まことにご聡明だと存じました」
一条天皇「関白の言うことをむげに断るわけにもゆかぬ。されど言いなりになってもならぬとも思う」
俊賢「まことに」
一条天皇「伊周のこと、朕は嫌っておらぬ。しかし、何分、まだ若すぎる」
当華殿ー。定子〔高畑充希〕が女官らと庭を眺めているところに道隆が姿を現す。
道隆「皇子を産め・・・。早く皇子を産め!」
定子「いかがされました?」
ふらふらやってくる道隆。ききょう〔ファーストサマーウイカ〕が女官たちに目くばせをする。御簾を下ろす女官たち。
道隆「お前は帝の唯一無二の后であろう。ほかの姫の入内も阻んでおるのに何をやっておる」
定子「帝はまだお若くておいでですので」
道隆「とっくに元服されておるではないか!わしが摂政から関白になったのも、帝を一人前と認めたからだ」
定子「それなりにつとめております。帝の毎夜のお召しにお答えしております」
道隆「足りない・・・足りない・・・足りない・・・足りない・・・足りない・・・足りない・・・。まだまだ、まだまだ、足りない!皇子が出来れば、帝は我が一族の真の味方となる。皇子がないゆえ、帝のお心が揺れるのだ。皇子を・・・皇子を産め。皇子を・・・皇子を産め。皇子を・・・皇子を産め。皇子を・・・皇子を・・・」
ナレーション:「後の一条天皇は伊周に内覧を許すが、そこには、関白の病の間という条件がつけられていた」
内裏、陣定。
道綱〔上地雄輔〕が道長〔柄本佑〕にひそひそ声でささやく。
道綱「ねえ、3月20日に大納言、朝光殿が亡くなったんだって」
道長「皆さんもうご存知です」
道綱「あっ、そうなの?疫病らしいな。怖いことだぁ~」
藤原 顕光「この前の陣定の時は、まだかかっておらなんだと思いたいな」
藤原公季「かかればあっという間らしいから。陣定の時はまだかかっておられなかったでしょう」
藤原 顕光「我らはもう屋敷から出ないほうがよいのではないか?」
実資〔秋山 竜次〕「屋敷に籠っておっては、政はできませぬ」
道綱「それはそうだが・・・。恐ろしいなあ・・・恐ろしくない?」
実資「疫病が内裏に入り込んだのは、全て関白様の横暴のせい。長徳などという元号にし、息子を内覧に据えた積悪の所業、許し難し」
道綱「そんなこと・・・聞こえたら大変だよ」
実資「私は間違ったことは申しておりませぬ!内大臣伊周殿に明日はない」
道綱「それはそうだけど・・・。あっ、来た」
一同が居並ぶ中、横柄に座る伊周。そのすました顔を見る道長。
清涼殿ー。よたよたとやって来た道隆が帝の御簾をめくる。
道隆「伊周を・・・関白に。お上、伊周を関白とお定めください!」
怯える帝。
俊賢「関白様!」
道隆「お上・・・伊周を関白に!お上!お上・・・伊周を関白に!」
春の光に包まれた二条第の庭ー。
高階貴子〔板谷由夏〕に手を握られる、病床の道隆。
道隆「まだ死ねない・・・」
貴子「殿はまだ大丈夫でございますよ」
道隆「伊周は?」
貴子「伊周は内裏に上がっております」
道隆「そなたに遇ったのは、内裏の内侍所であった。スンと澄ました女子であった」
貴子「道隆様はお背が高く、キラッキラと輝くような殿御でございました」
道隆「忘れじの 行く末までは 難けれど 今日を限りの 命ともがな。あの歌で、貴子と決めた」
道隆の手を両手で包むように握りしめる貴子。
うつろな目を庭に向ける道隆。
ナレーション「長徳元年4月10日。藤原道隆は43歳で世を去った」
次回、どうする道兼(´-`)。
次回で前半終了ぐらい?( º言º)
以上で『第17回 「うつろい」の振り返り』は終了です(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。
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