「光る君へ」への長い道のり ~『第10回 「月夜の陰謀」振り返り』(その4)(ネタバレ)~[3044文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第10回『月夜の陰謀』 の振り返り、その4です。
※以下より、第10回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第10回をご視聴ください🙇。
■[第10回『月夜の陰謀』 振り返り]その4
さて、タイトル「月夜の陰謀」が表す花山天皇退位&出家、いわゆる「寛和の変」と呼ばれる政変を描くパートです(´-`)。
寛和2年(986年)6月23日ー。
「お呼びでございましょうか」
急ぎ足でやって来た道兼〔玉置玲央〕に花山天皇〔本郷奏多〕が尋ねる。
「今宵のこと、義懐〔高橋 光臣〕らに言うておいたほうがよいであろうか?」
退位して出家するって言うたら、義懐たちは止めるにきまってるんやけどな( º言º)。
なので道兼は、大慌てで制します(´-`)。
道兼「それは!おやめになったほうがよろしいかと存じまする。もしお告げになれば、お上のご決心は妨げられましょう。それはすなわち忯子様の浄土への道が阻まれるということでございます」
道兼にそう言われ、わかった言うのはよそうと納得する花山天皇。
その夜ー。内裏、梅壺の館。
首座の詮子〔吉田羊〕の膝にもたれて眠るのは、東宮・懐仁親王。
傍らに控えて、時が来るのを待っているのは兼家〔段田安則〕とその息子たち。
灯かりのない廊下を進んでいるのは、袿(うちき)を被った花山天皇とそれに従う道兼。
花山天皇「見えぬ」
道兼「私は夜目が利きますので、私におつかまりくださいませ」
道兼は花山《かざん》天皇の前に出ると歩き出した。
花山天皇がその後に続く。
不意に花山天皇が声を上げる。
花山天皇「あっ、忯子の文を持ってまいるのを忘れた。取りに戻る」
えー、いつも忯子、忯子ゆうてたのに、忘れるって( º言º)。
道兼「お文は!・・・全て元慶寺にお移しいたしました」
花山天皇「そうなのか?お前が文箱を開けたのか?」
道兼「いや・・・急ぎませぬと・・・!」
怪訝な顔で道兼を見る花山天皇だったが、それでも、道兼に促されて歩みを進める。
庭に出て忍び足で進むふたり。
花山天皇「外は明るいのう」
道兼「月明かりでございます」
花山天皇「これでは誰かに見られそうじゃ。別の日にいたそうか」
なぜかドタキャンしたがる花山天皇やね( º言º)。
人の気配を感じた道兼は大慌てで、花山天皇を抱き寄せ、逢い引きのふりを装い、廊下を歩く女官をやり過ごす。
道兼「お許しくださいませ・・・。さあ。」
道隆〔井浦新〕が用意した牛車に乗る二人。
動き出した牛車は朔平門から内裏を出る。
時を告げる声:「丑の一刻でございます」
梅壺の館を出る道隆〔井浦新〕と道綱〔上地 雄輔〕。
兼家〔段田安則〕「これより、全ての門を閉める」
内裏の門を全て閉めるって、花山天皇が戻ってこんようにするためやったんやな( º言º)
土御門大路をゆく牛車。急いでいるため揺れていた。
花山天皇「揺れるのう」
道兼「夜明けまでにてい髪なさらねば、忯子様は救われませぬ」
救われぬのは、兼家なんやけどな( º言º)
内裏ー。
夜御殿から女官が運び出した、剣と勾玉(=天叢雲剣と八尺瓊勾玉)を収めた剣璽の箱を受け取る道隆と道綱。
捧げ持ち廊下を渡る。足元が暗いため躓く道綱。
道綱「おおっ・・・!相済みませぬ」
道隆「声を出すな」
梅壺の館に運び込まれた剣と勾玉を収めた剣璽の箱は、眠る懐仁親王の前に置かれた。
道長が立ち上がる。
道長「行ってまいります」
無言で頷く兼家。見送る詮子。
道長は馬を走らせ、関白・頼忠〔橋爪 淳〕の屋敷に入る。
頼忠「何事じゃ」
道長「ただいま帝がご退位され、剣璽は梅壺に移り、東宮が践祚(=天皇の位を受け継ぐこと)あそばされました」
頼忠「なんと・・・」
道長「関白様もいぞぎ内裏へ」
驚きながらも、ああ・・・と頷く頼忠。
その頃ー。
屋敷で星を見据える安倍晴明〔ユースケ・サンタマリア〕のもとに従者が駆け寄って来て、告げる。
「ただいま牛車が屋敷の前を通り過ぎてゆきました」
まひろもまた牛車の音に目を覚ましていた。
元慶寺ー。
読経のなか、僧侶が花山天皇の髪をそり落としていく。それを見つめる道兼。
「おめでとうございます。ごてい髪、相なりましてございます」
花山天皇「道兼、次はお前の番だ」
道兼「私は・・・これにて失礼いたします」
その言葉に驚き、あわてて振り向く花山天皇。
花山天皇「お前も出家するのであろう」
道兼「(立ち上がり)御坊、あとはお頼み申す」
花山天皇「おい、待て、道兼!」
武者たちに取り囲まれる花山天皇。
道兼「おそばにお仕えできて、楽しゅうございました(頭をさげる)」
花山天皇「お前、朕をたばかったのか!おい、待て!道兼!おい!裏切者!道兼!戻ってこい!道兼!」
花山天皇の退位と出家の知らせは、義懐のもとにも届く。
声「寅の一刻でございます」
事が成り高笑いする兼家ー。
朝、いつものように仕事の為に蔵人所にやってくる為時〔岸谷五朗〕たち。
兼家が道兼を従えてやってくる。
兼家「昨夜、帝がにわかにご退位。そして東宮が践祚あさばされた」
目を皿のように丸くする蔵人頭・実資〔秋山 竜次〕。
兼家「新しき帝の摂生はこの兼家である。更にここに集いたるさきの帝の蔵人は全て、習いによりその任を解く。そして新しき蔵人頭は藤原道兼である。皆々よしなに頼むぞ」
言い終わると立ち去る兼家。
道兼「蔵人頭、藤原道兼である。ほか、新しき蔵人の名は以下のごとし」
実資「(立ち上がり)このようなことはおかしい!道兼殿、昨夜一体何があったか、お聞かせいただかねば筋が通らぬ!」
道兼「静まりませい!」
一喝する道兼。
以上が「寛和の変」ですね。尚、義懐は花山天皇の後を追って出家するんですよね(´-`)。
大河ドラマではそこまで描かれないやろな( º言º)。
次回、どうする為時(´-`)。
以上で『第10回『月夜の陰謀』の振り返り』は終了です(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。