「光る君へ」への長い道のり ~『第36回 「待ち望まれた日」振り返り』(その4)(ネタバレ)~[3026文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第36回『待ち望まれた日』 の振り返り、その3です。
※以下より、第36回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第36回をご視聴ください🙇。
■[第36回『待ち望まれた日』 振り返り]その4
土御門殿ー。縁に座って月を見上げるまひろ〔吉高由里子〕。
まひろ「めずらしき 光さしそふ さかづきは もちながらこそ 千代もめぐらめ」
側に座る道長〔柄本佑〕。
道長「その歌の心、聞かせてくれ」
澄んだ空に満月。
まひろ「中宮様という月の光に、皇子様という新しい光が加わった盃は、今宵の望月の素晴らしさそのままに、千代もめぐり続けるでありましょう」
道長「よい歌だ。覚えておこう」
ほほ笑むまひろ。二人を包む月明かり。
高松殿ー。源俊賢〔本田大輔〕と明子〔瀧内公美〕。
俊賢「うむ‥‥。これで左大臣様も盤石だ。ハハハ」
明子「うちの寛子も必ず入内させます」
俊賢「まだ裳着も済ませておらぬではないか」
明子「土御門には負けられませぬ」
俊賢「子らを政争の具にするなと、左大臣様も仰せになっておったぞ」
明子「殿の言いなりには、なりませぬ。フフフフフ‥‥」
ため息をつく俊賢。
土御門殿ー。
ナレーション:「一条天皇は敦成と名付けられた若宮に会いに、土御門殿に行幸した。
彰子〔見上 愛〕の腕に敦成。
一条天皇〔塩野瑛久〕「朕に抱かせよ」
敦成を抱く一条天皇。
ナレーション:「一条天皇はこの日、敦成に親王宣旨も下した」
控えた倫子〔黒木華〕の顔に笑みが浮かぶ。時が立ちー。
ナレーション:「この日は五十日の儀。子供の誕生50日に行われる、今でいうお食い初めの祝いである」
倫子の腕に敦成。小さな匙を、敦成の口へ運ぶ道長。傍らでほほ笑む彰子。
廊下に並べられた菓子。
道綱〔上地雄輔〕「ちょちょ、ちょちょ‥‥.
これも、これも、これも、これも、これも‥‥。ハハハハ!これも、これも、これも、これも‥‥。み~んな50個なのだよ。50日で50個!」
広間ー。
道長「今日は、敦成親王様が健やかに50日を迎えられた祝いの宴である。無礼講ゆえ、皆々心ゆくまで楽しんでくれ。いっくらでも酔ってくれ」
廊下の陰で女房を抱き寄せる隆家〔竜星 涼〕。
千鳥足でうろつく顕光〔宮川 一朗太〕。
顕光「女子はどこかな‥‥(酔って几帳を破る)アハハハハ!」
泥酔した実資〔秋山 竜次〕。女房装束を引き寄せ、衣の数を数える。
大納言の君「大納言様、寒うございます」
まひろに近づく公任〔町田啓太〕。
公任「(せきばらい)この辺りに若紫はおいでかな?若紫のような美しい姫はおらぬな。ハハハハ」
まひろ「ここには光る君のような殿御はおられませぬ。ゆえに、若紫もおりませぬ」
ふたりに気付く道長。
道長「藤式部」
まひろ「は‥‥」
手招きされ、上座へむかうまひろ。
道長「なんぞ歌を詠め」
まひろ「はっ」
御簾の外に控える。御簾の奥に彰子と倫子。
公卿や女房たちも耳をかたむける。
まひろ「いかにいかが 数えやるべき 八千歳の
あまり久しき 君が御代をば」
ほほ笑む倫子。
まひろを見る道長。
道長「さすがであるな」
女房に顔を寄せる左衛門の内侍。
左衛門の内侍「用意してあったのよ」
まひろと並び、御簾の外に座る道長。
道長「あしたづの よはひしあらば 君が代の 千歳の数も 数へ取りてむ」
ざわめき。顔を寄せ合う女房たち。
馬中将の君「あうんの呼吸で、歌を交わせるなんて‥‥」
笑みの消えた御簾の奥の倫子。無表情に去っていく。
彰子「母上」
追いかける道長。
眼で追うまひろをそっと見ている赤染衛門〔凰稀かなめ〕。
廊下をゆくまひろを赤染衛門は呼び止める。
赤染衛門「藤式部」
まひろ「はい」
赤染衛門「左大臣様とあなたは、どういうお仲なの?」
以上で『第36回「待ち望まれた日」』の振り返り』は終了です(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇
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