「光る君へ」への長い道のり ~『第17回 「うつろい」振り返り』(その2)(ネタバレ)~[2777文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第17回『うつろい』 の振り返り、その2です。
※以下より、第17回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第17回をご視聴ください🙇。
■[第17回『うつろい』 振り返り]その2
為時〔岸谷五朗〕の屋敷。
荘子の巻子本を広げ、文机の前に座っているまひろの所に為時がやってくる。
為時「よいか?(まひろから目をそらし)大納言様とお前の間はどうなっておるのだ?」
まひろ「どうもなっておりません」
為時「されど、お前の看病をする道長様のまなざしはただ事ではなかったが・・・。これをご縁にお前のお世話をしていただくことは、できぬであろうか・・・。どうでもよい女子の看病を、あのようにするとは思えぬ」
まひろ「それはないと存じます。あの時、もし私をお気に召したのならば、今頃、文のひとつくらい届いておりましょう」
為時「これから来るやもしれぬ」
まひろ「お望みどおりにならず、申し訳ございません(頭をさげる)」
しかしふたりの会話を聞いていた いとはまひろの言葉の偽りを見抜いており、後から為時にこういうのだった。
いと「あれは偽りでございますよ。女の私にはわかります。姫様と大納言様は間違いなく深い仲。私の目に狂いはございません」
道隆〔井浦新〕の屋敷ー。
道隆「ああ、貴子。(疲れたのか貴子の膝枕で横になる)」
高階貴子〔板谷由夏〕「子供たちの前でございますわよ」
道隆「父と母が仲がよいことは、子供の頃から知っておる。(伊周、隆家に向って)のう」
伊周〔三浦翔平〕「はい。どうぞご遠慮なく」
道隆「ああ。貴子を見染めたのは、内裏の内侍所であった」
貴子《たかこ》「そうでございましたわね」
道隆は酒を飲む。
廊下ー。
隆家〔竜星 涼〕「兄上!どちらに?京極の女ですか?堀川の?あっ、西洞院!」
伊周「さきの太政大臣 三の君だ」
隆家「光子さま。ハッ・・・それはまた・・・」
伊周「また、何だ?」
隆家「かりそめの女子にしては大物だなと」
伊周「家に帰ると子が泣いてうるさいのだ。致し方あるまい」
隆家「よし、俺も出かけよう。あんな父上、見てられないもんな」
後日、庭にもみじが舞う登華殿ー。
廊下を歩くききょう〔ファーストサマーウイカ〕の背に、藤原斉信〔金田哲〕が声をかける。
斉信「なぜ返歌をくれぬのだ?」
ききょう「あら。そうでしたかしら?」
斉信「とぼけるな。俺をこけにするとは、けしからん」
斉信は、ききょうの胸にもみじを差し込む。
ききょう「深い仲になったからといって、自分の女みたいに言わないで」
え、いつからふたりはそんな・・・ ( º言º)
ちょめちょめする仲に?(´-`) 。
ちょめちょめ言うな ( º言º)
斉信「男ができたのか?前の夫とよりを戻したのか?」
広間に花を飾るききょう。
ききょう「だったら、どうなの?」
斉信「・・・そうなんだ」
ききょう「そうじゃないけど、そういうことでネチネチ聞くあなたは、本当に嫌」
顔をききょうに近づける斉信だが、ききょうは顔をそむける。
ききょう「そろそろお越しになるわ」
去っていくききょう。
道隆の体調は悪化しており、登華殿での笛の演奏の際に、何度も咳き込み、あげく倒れてしまう。
その夜、道隆の屋敷ー。
晴明〔ユースケ・サンタマリア〕「失礼いたしまする」
呼ばれた晴明は横たわる道隆の前に控える。
道隆「水を・・・水を・・・(体をよじり、水差しから直接水を飲み、咳き込む)目がかすむ・・・手がしびれる・・・喉が渇く・・・。これは、誰ぞの呪詛に違いない。どうじゃ」
晴明「どなたか、お心当たりでもございますか?」
道隆「心当たりはあり過ぎる!道兼、詮子・・・道長とて腹の中は分からぬ!皆、わしの詩死を望んでおる」
晴明「それは、呪詛ではございません。恐れながら、ご寿命が尽きようとしております」
ふらふらと立ち上がる道隆。
道隆「晴明!お前の祈祷で、わしの寿命を延ばせ!」
晴明「難しゅうございますが、やってみましょう」
屋敷に戻った晴明は出迎えた弟子に、関白の病の平癒を祈るよう命じるのだった。自分でよろしいのですかと聞かれた晴明は答える。
晴明「お前でよい。もう関白は何をしても助からぬ。あ~、疲れた・・・。病の者の穢れをもらった。いけない、いけない(自身にまじないをかける)」
正暦6年(995年)正月ー。
ナレーション「疫病で傾く世の流れを止めるべく、道隆は改元を進言した」
道隆「新しき元号は、長徳がよろしかろうと存じます」
御簾の奥で頷く帝ー。
長徳元年(995年)二月ー。内裏、陣定。
実資〔秋山 竜次〕「チョートク・・・、チョートク・・・」
平 惟仲「どなたがお決めになったのでありましょうか」
源 重信「関白に決まっておろう」
藤原顕光「チョートク・・・。何が悪いのだ?」
実資「チョートク。チョートク・・・。チョードク」
道綱〔上地雄輔〕「チョードク!?」
藤原顕光「チョードク?」
道綱「チョー・・・長い毒ですよ!」
藤原顕光「はあ・・・」
平 惟仲「疫病は、長引くでありましょう」
藤原顕光「あっ・・・」
実資「帝も関白様の言うことをお聞きになり過ぎだ。まだまだお若いのに心配だ」
公卿たちの会話を、耳をそばだてて聞いている一条天皇。
源 重信「御病もこの改元で悪化してしまうやも・・・」
実資「帝は未熟。はなはだ未熟であられる!」
俊賢〔本田大輔〕「帝は我々でお支えいたしましょう」
実資「いくらお支え申しても、断を下すのは帝である。心配であるのう・・・。心配である。長徳という世になれば、禍も多くなろう」
公卿たちの会話を聞いていた一条天皇は、その場を立ち去るのだった。
ということで、長くなりましたので、『第17回 「うつろい」の振り返り』その2は、その3へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。
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