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「光る君へ」への長い道のり ~『第25回 「決意」振り返り』(その1)(ネタバレ)~[2418文字]

大河ドラマ「光る君へ」 第25回『決意』 の振り返り、その1です。

※以下より、第25回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第25回をご視聴ください🙇。

■[第25回『決意』 振り返り]その1

長徳三年(997年)、冬ー。

越前の国守、為時ためとき〔岸谷五朗〕は紙漉きかみすの作業を見に、まひろ〔吉高由里子〕を連れて農家を訪れた。

村長むらおさ「この村の者は、秋は男が山で雁皮がんぴを集め、冬は女が紙をすくのでございます」

大野国勝おおののくにかつ「越前は寒うございますから、キッと目の詰まった艶のある美しい紙が出来上がるのでございますよ。お手に(紙を為時ためときに差し出す)」

為時ためとき「これが越前が誇る紙すきの技か。(作業を見る為時ためとき)大いに励め」

職人たち「はい」

職人たちの作業に、目を輝かせるまひろ。

はい、ここで番組タイトルどーん (´-`) 。

越前・国守の館ー。

積み上げられた大量の紙。

まひろ「これがあの紙なのですね。まことに艶やかな・・・。一枚頂いてもよろしいかしら」

為時ためとき「ならぬ」

まひろ「一枚くらいよろしいのでは・・・」

為時ためとき「これらは民人らが納めた租税であるぞ。すべて都に送るのだ」

まひろ「・・・分かりました」

つまらなそうに紙の束をながめるまひろ。

為時ためとき「されど冬場のつらい手仕事に、このように重い租税をかけるのか」

役人「ま・・・毎年、同じ量にございます」

為時ためとき「そうか。もうよい、下がれ」

部屋を出ていく役人。紙の束と書付けを見比べる為時ためとき

為時ためとき「ん?」

まひろ「何か?」

為時ためとき「決められた租税よりも、納められた紙が多い・・・。越前では、2,000はりを納めるこになっておるが、ここには2,300ある」

まひろ「父上、これまでの国守様は、決められた租税を納めたあと、残った紙を売って儲けていたのではないですか?」

為時ためとき「さすがまひろであるな」

まひろ「父上もお気付きだったのでございますか?」

為時ためとき「わしは国守ぞ」

まひろ「御無頼いたしました」

為時ためとき「余分な紙は返してやることにする」

まひろ「返すくらいでしたら、何枚か私に・・・」

為時ためとき「いやいや。だから、それはならぬと、言っておるだろう。その考えは、宣孝のぶたか殿に吹き込まれたのか?」

まひろ「(憮然として)そのようなことはございませぬ」

村長むらおさが国守の館に呼び出されるー。

村長むらおさ「紙はお返しいただかなくて結構でございます」

為時ためとき「ここの役人どもの顔色をうかがっておるのか?」

村長むらおさ「手前どもは、今のままでようございます」

為時ためとき「受け取ったからといって、その方らが嫌がらせなぞを受けぬように、記事しく目を光らせるゆえ、案ずることはない」

村長むらおさ「お役人様に頼らねば、出来た紙はさばけず、都に運ぶこととて、かないませぬ。余分な紙は、そのお礼なのでございます」

為時ためとき「私は国守だ。これ以上、余計な搾取はならぬと、私が皆に言い聞かせる」

ひれ伏す村長むらおさ

村長むらおさ「恐れながら、4年で都にお帰りになる国守様には、お分かりにはなりますまい。どうぞ・・・今のままにしておいてくださいませ」

部屋で、宣孝のぶたか〔佐々木 蔵之介〕からのしきりに送られてくる文を広げるまひろ。
都に戻ってこい、わしの妻になれ、そう宣孝のぶたかから言われたことを思い出し、まひろは文をたたみ、肩をすぼめ、雪明りの庭に出る。
流れの早い雲の切れ間に見え隠れする月。

内裏。執務部屋の縁に腰を下ろす道長みちなが〔柄本佑〕。半分欠けた明るい月。

越前、国守の館ー。

まひろ「お帰りなさいませ」

足を止める為時ためとき

まひろ「いかがされましたの?」

為時ためとき「わしは、世の中が見えておらぬ。宣孝のぶたか殿は、清も濁も併せのむことができるゆえ、大宰府でもうまくやっておったのであろう。お前もそんな宣孝のぶたか殿に心をとらえられたのか」

まひろ「まだとらえられてはおりませぬ」

為時ためとき「まめに都から、文をよこしておるようではないか」

まひろ「こんなに筆まねな方だとは、知りませんでした」

為時ためとき「そこまでするのは、宣孝のぶたか殿が本気だということであろう。都に帰って、確かめてみよ。ただ、これだけは心しておけ。宣孝のぶたか殿には妻もおるし、妾も何人もおる。お前をいつくしむであろうが、他の女子もいつくしむであろう。お前は潔癖ゆえ、そのことで傷つかぬよう、心構えはしておけよ」

まひろ「そのことも、都で考えてみます」

為時ためとき「うむ」

青空のもと、船頭の漕ぐ船で琵琶湖を渡るまひろ。

まひろ「(心の声)私は誰を思って、都に帰るのだろう・・・」

京、土御門殿ー。

内裏から帰った道長みちながを迎える倫子ともこ〔黒木華〕と子供ら。

妍子きよこ「父上~!」

道長みちなが「おお・・・よし(妍子きよこを抱き上げる)」

田鶴たづ「父上、お帰りなさいませ」

道長みちなが「よし、順番だ、ほい、来い。よっ、よいしょ!ほい(田鶴たづを抱き上げる)」

道長みちなが「重たいのう」

田鶴たづ「せぎみは軽いのう・・・」

道長みちなが「ほい、来い(倫子ともこからせ君を渡される)。軽いのう」

田鶴たづ「軽いのう」

道長みちなが「軽いのう。ハハハハハ・・・」

ということで、長くなりましたので、『第25回「決意」』の振り返り』その1は、その2へ続かせていただきます(´-`)。

最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。

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