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停雲が帰ってきてくれそうで嬉しいという話【ver2.5】

9/22 一行丸っと書きかけのままになってた個所を修正

タイトルの通りver2.5時点での考察となります。
当然2.5までのネタバレを含む記事なので、まだストーリー見終わってない人は先にそちらをどうぞ。

今回の記事は、停雲大好き開拓者である私が
・「停雲」に何が起こっていたのか?
・ルアンは停雲に何をしたのか?
・余談

というテーマで考察をし、停雲に何が起きていたか…という点について、
順を追って整理しつつ、たまに脱線したりしながら願望込みの妄想をお送りします。
なお文中、「仙舟人」という言い回しは主に長命種の人類を差す意味で使用し、「狐族」と区別しています。
厳密には仙舟に住んでいる人類も孤族も仙舟人です。
では早速いきましょう

ほんとうに可愛い 停雲ちゃん……

・「停雲」に何が起こっていたのか?

1.なぜ停雲に成り代わった?


考察を書いていく上で、軽く事前情報をおさらいします。
・飛霄によると、鳴火の商船は襲撃された(飛霄、御空の会話)
・符玄によると、停雲が羅浮に帰ってきた時点で、既に成り代わられていた(符玄、開拓者の会話)

事実ベースで書けるのは上記2点のみなので、他はゲーム内で得られる情報を元に肉付けをしていってみます。
幻朧が停雲を襲った理由は以下がゲーム内ヒントとして存在しているので抜粋。

大敵名簿
燼滅の巻:絶滅大君
【???】
正確な呼称は不明だが、観測記録の残る大君。
スターピースカンパニーの記録によると、この600年の間に、世界が原因不明の混乱に陥り、最終的に反物質レギオンに壊滅させられた事例は少なくとも122件ある。
最初にカンパニーから派遣された調査員たちは、それらの事件は独立した結果であると考えていた。しかし、すべての災害を評価し総括すると、その世界の滅亡が一つの原因に帰結していることがわかってきた。「精神」の崩壊――信仰体系の内部衝突、精神的支柱の瓦解、文明内部の信用の崩壊、そして希望の完全なる放棄。
仙舟玉殿の太卜司は、この一連の工作の背後には、正体不明の絶滅大君が潜んでいると考えている。

これは幻朧のことだと思われます。絶滅大君達は「壊滅の美学」を持っており、各々美しいと思っている方法で「壊滅」させるようです。

今回のverで明らかになったことにより、羅浮内部の今までの出来事が点と点が線で一気に繋がったのですが…
長くなるので曜青は薬王秘伝と深い関係があるだとか、同じく曜青の天風君と羅浮の持明族の関係性が怪しいだとかは今回は省略し、
必要な部分だけ簡易にまとめると、幻朧によって
・丹鼎司の長だった薬王秘伝の丹枢は、「嵐」が歩離人の艦隊に矢を放った際に友達(恋人だったのかも)が巻き込まれ、死んでしまった絶望を利用され、
・羅浮の持明族は羅浮内での種族の力が失われていく焦りを利用され、
内部衝突を狙い、
・歩離人は呼雷をエサに種族の再興したい気持ちを利用され、
外部から呼び込ませるような形で羅浮に介入させられる


という話でした。やり口が同じですよね。
そして幻朧はこの内輪揉めをしながら滅びていくところを見るのが最高に好きです。それが幻朧の美学だからでしょう。

そんな幻朧は停雲の姿を取っていましたが、なぜ停雲だったのでしょうか?
停雲のストーリー2にて、「16の世界の貿易使節団を取り持ち、スターピースカンパニーと互恵協定を結び直した。」とあります。
このような功績により停雲はある程度名があったと思われる為、成り代わるには最適、と判断されて手にかけられたのかもしれません。

羅刹 停雲について
「停雲さんが何を言っても、聞き手は彼女の言葉を無視できない。狐族の特徴である卓越した話術は、利用して然るべきだ…違うかい?」

実際に羅浮サイドにも列車サイドにもボロを出すことなく、姿を明かすまでは思い通りに誘導してましたよね。

停雲 羅刹について
「天外の行商人?「鳴火」の名簿にはありませんが…おかしいですね、この私が覚えていないなんて。」

どうして羅刹が一方的に知っているんだよ、どこで知ったんだ?って話は脱線するので今回はしません。

ここでの結論は、「仙舟を内部衝突させるのを【内側】から干渉・観察する手段として、停雲の姿をとるのが最適だったから」です。

2.どうやって成り代わったのか

ver2.4では、御空の要請で飛霄が停雲の捜索をしていたことが明らかになりました。
その結果、鳴火の商戦が襲撃されているのを発見しましたが…ここで、先にルアン・メェイの手によって発見されていたという情報が出てきます。
ありがとうルアン 停雲ちゃんを助けてくれて…。

絶滅大君である幻朧は、強大な力を持つ「歳陽」であると語られています。
ストーリーとイベントを通して、歳陽は「人の体を乗っ取り感情をエサにする」エネルギー生命体ということは強調されていますよね。
例えば、乗っ取られた人物は感情を歳陽に誘導され様子がおかしくなっていき、エネルギーを貪られいずれ死ぬ…といった具合。
しかし停雲の場合は、少し違うと考えられます。
憑依され操られていたというより、「停雲」という個体をコピーしたものに幻朧が成り済ましていたという方が近いのではないでしょうか?
例の停雲ちゃんの首がアレなシーンの後、幻朧の離脱と同時に、身体は歳陽と同じ色のエネルギーを発し消滅しました。
これを見ていたヴェルトは、

「個人的な推測と…希望だが、もしあれが停雲さんだとしたら、わざわざ幻朧が証拠を破壊する理由がない。亡骸を敵の前に投げ捨てたほうが、彼女の壊滅の「美学」に相応しいからな。」

と発言していることから、本当の肉体は別に存在する=生存している可能性があると推測することが出来ていました。

しかし、個体のコピーが本当に可能なのでしょうか?
歳陽について、以下の資料が存在しています。

大敵名簿
忌み者の巻:歳陽
先祖の前まで来ると、自らを形も族類と称し、仙舟に居場所を乞いだ。変化無双な歳陽一族は、様々な幻像を作り出しては、人類を誘惑した。人々はこの奇妙なエネルギー共生物に熱狂し、共に戯れた。
しかし、間もなくして本性を暴きだした歳陽は、人類の肉体を占領し、喜怒哀楽を吸い取り、自由意志を左右しようとした。

ここでいう先祖とは、文脈的に仙舟人が長命となる前の人々のことです。
初めは共存しようと歩み寄ったようにみせかけ、途中で本性を表した…と読み取れますが重要なのは乗っ取らずに幻像を作り出していた点です。
あるクエストでは亡くなった人の姿に化ける歳陽も登場していました。
怪異退治隊イベント出てきた燎原も、そこから分裂したシッポもキツネのような姿をとっていましたよね。(シッポはフォフォの必殺の時ですが)
幻朧も建木から「豊穣」の力を吸い上げて実体化し、倒された後は「肉体が無くなっただけ」みたいなこと言って去っていきました。

上記のことから考えるに、身体を作り上げることは可能だと思われます。
羅浮編の開拓クエストで、諦聴を使って停雲を追跡するパートがありましたし、香りもそのままコピーできてしまうのかも。停雲の香り…へへへ…

では肉体がコピーできることは分かりました。それでは、記憶はどうでしょうか?
結論から言うとコピーできる、としか言えません。状況証拠が全て物語っているからです。
まず、コピーが出来ないと人格を形成出来ず普通に振舞うことができないはずですし、外見だけそっくりな停雲を作り憑依していたとして、それに対し停雲と特に馴染みの深い御空が違和感を持てないのは少々おかしいです。
しかし、
・コピーを作った上で幻朧が完全に意識を乗っ取り(という表現が正しいかは微妙ですが)、記憶を参考に会話をしていた…
ということなのか、あるいは
・同様にコピーの意識を乗っ取った上で、「停雲」としての意識に会話をさせ、要所で幻朧が介入して操作していた…
という具合ではないでしょうか
違和感の無さは後者の方が上かなとは思いますが、前者にしろ「幻朧が停雲のフリ上手だった」で理由を後付けできちゃうのでどっちもあり得るかなと。
他にはコピーを作るというより、停雲の情報をコピーした幻朧が自ら変化したという線もありますが、これだと停雲の身体から離れた際に燃えて無くなる演出が少々不自然です。

歳陽祓い指導手帳
質問:歳陽に寄生された後、宿主はどのような困難に直面するのか?
回答:被害者の聞き取り記録によれば、歳陽は宿主に寄生した後、絶えずその神経系に干渉すると考えられる。宿主と対話し、宿主の心の内にある欲望や弱点を利用して幻覚を引き起こし、感情を高ぶらせる。
最初、宿主は自分の頭の中に自分のことを理解し、自分と対話するもう一つの「自我」が生まれたと感じるだけだ。しかし、時間がたつにつれて(通常は数日以内に)、宿主は徐々に判断能力を失い、ある考えが自発的に生じたのか、それとも歳陽によってもたらされたものかを判断できなくなる。

こちらは散々ゲーム内で寄生された人の心の内や"記憶"を見せるような形でプレイヤーに提示されていますが、幻朧も歳陽である以上は能力的に可能だと考えるのが自然です。
そうです、歳陽は憑依した者の記憶に触れることができます。
というのが記憶をコピー可能であるという根拠。
イメージのわかない方向けに例をあげると、最近では演舞典礼なのかイベントのフォフォifルートで、スコートの中に入り込んだシッポがゴミみたいな過去(記憶)を見てドン引きするシーンがありましたが、ああいうのが該当していると思います。
文中、"自分と対話するもう一つの「自我」が生まれたと感じるだけだ。"
とあるように、こちらはコピーした「停雲」の中に幻朧が潜めた…という部分の根拠となります。

さて、本編での窮観の陣でカフカを尋問する前、停雲は建木のことを「かつては羅浮が誇る至宝」だったと言います。
そして尋問中に建木が成長します。
成長後に停雲と会話をし建木を眺める演出が存在しますが、その際に

「素晴らしい、実に素晴らしい!なんという幸運!たとえ長命種であっても一生みられないような光景です!」

と発言しますが、これは仙舟に属する人らしからぬ発言です。
仙舟にとって豊穣の忌み者は駆逐すべき敵であり、建木は持明族龍尊の力を以って封印していた危険物です。
そして、丹恒から初めに警告のあったように同盟は短命種が仙舟人の長命の秘密を探ろうとすることをよく思ってはおらず、その点ではカンパニーや博識学会のことも警戒しています。
こういう背景があるにもかかわらず、

「「豊穣」の仙跡は、やはり凄まじいですね」
「あの果実を口にすれば、私も仙舟人のように無限の命を得られるのでしょうか」
「恩人様、このような機会に心は動きませんか?」
「ですが、雲騎軍の操作を上手く誤魔化せるとしたら…」

と、豊穣の力に対しかなり肯定的とも思える発言をしています。「かつては~」という発言は客観的な事実のみですが、建木が成長後の発言は主観が入っていますよね。
このあたりは幻朧の意識が強くでた結果ではないでしょうか?

それではまとめです。幻朧は停雲にどうやって成り代わったのか?
ここでの結論は、「停雲の肉体・記憶をもったコピーを自ら作成した上で、中に入り込んで「停雲」となっていた」です。



・ルアンは何をしてくれたのか?

1.停雲の肉体を回収した後、なにをしていたのか?

ver2.5の最後に登場し、停雲との会話をしている演出がありました。
しかも間もなく羅浮につくらしい。なんだって…?

ここまでの情報を整理すると、恐らくこんな感じなのではないでしょうか。
1.鳴火の商船が幻朧により襲われる
2.停雲の中に入り込み、それを元に幻朧がコピー体を獲得し羅浮へ向かう
3.瀕死の停雲をルアンが発見し、回収し処置を行う
4.停雲が回復する

ありがとうルアン。本当に…ありがとう……
しかし無視できないことがあります。
飛霄が曜青の雲騎軍に探させた報告では、恐らく鳴火に乗船していた他の船員は死亡している可能性が高いです。
幻朧が商戦を襲ったと仮定した場合、停雲だけは利用するために死んでは困るから即死させなかったのでしょう。
状況から考えるに停雲は死んでいないだけで瀕死ですし、放っておくだけでどうせ死ぬ状況の為、その場で始末する必要性も、そもそも興味もないので放置した…しかし結果的にルアンが発見して回収した…ということなのではないでしょうか。

商船が破壊されて沈み瀕死の状態になった上、幻朧からコピーを作るために寄生され体力を奪われたとすると、狐族の回復力でも処置がなければ死亡する可能性が高いと思われます。
これはver2.5での椒丘絡みの話がよく教えてくれていますよね。白露がいて良かった、という言葉が霊砂からもありました。
丘おじさんがどういう状況だったのかは、「椒丘の再診報告書」でよく分かるので読んでない人は読んでね……。

話を戻しますが、つまりはルアンが何らかの処置をしたことになると考えるのが自然です。
しかし、ルアンは天才ではありますが医者ではありません。
ただ…生命科学の専門家ではあります。

ルアン ストーリー・1
故郷、「豊穣」の祝福を受けた世界を起点に、彼らは観測用の宇宙船に乗り、多くの世界に赴いている。

とあります。
彼女は故郷で両親とともに「豊穣」の祝福を受けた世界で「生命」研究を行っていたようです。

ルアン・メェイの実験ノート
No.1024
実験目的:分散型存在の生命体創造
実験環境:加速器と特殊なシャーレ
実験方法:高エネルギー粒子を裂界創造物に衝突させ、複数の量子状態で存在する生命体に分裂させる。
実験過程:高エネルギー粒子を加速させ、束縛された実験体が分裂するまで衝突させる。分裂が完了するまで、「豊穣」の賜福を受けた果実を与え、その生命形態を維持させる。
実験予想:実験体が複数の場所で同時に存在できる分散型生命体となり、いずれか1つの生命体が得た情報はすべての生命体に伝達される。
実験結果:123秒後に消滅
失敗原因:感情検出器が大きな悲しみを検出。実験体は過剰な情報を得て、ある種の…真実を見た模様。真実を知った実験体は悲しみに耐え切れず、自ら消滅することを選んだ。しかし、実験体が残した微粒子は今も止まることなく、原子の音量で歌い続けている。
実験台の処理:機密扱いとし、処理はしない。
……

「豊穣」の賜福を受けた果実を与え、その生命形態を維持させる。
とあります。これは、ルアンは「「豊穣」の賜福を受けた果実」を少なくとも持っているだけでなく、
語られていないだけで他にも「豊穣」の賜福を受けた神跡を保持している可能性を示唆している、と言えるのではないでしょうか。

要素をまとめます。
・ルアンは「豊穣」の賜福を受けた果実を保持している
・また、それを使用し実験を行っていた
・停雲は狐族であり、種そのものが「豊穣」の賜福を受けている
・つまり「豊穣」の力に対しある程度の親和性のある可能性が高い※
※実際、雲騎軍は薬に対し建木の一部を材料に使用することで、高い薬効を得られるものを開発しています。それが以下。

要薬分剤

救苦回生丹
属部:
『変生部』
主治:
傷口の癒合を促進、癒合時の痛みを緩和。
方剤:
新芽合剤2銭、息壌散3分、死不知3分。
用法:
丸薬にして服用、一日1丸。傷口が癒合したら服用停止。
(当該薬方は長命種にのみ有効、短命種が服用してはいけない)
遠隔:
当該薬方は「建木」が茂る時代に作られた。主要成分は「建木」の新芽より抽出されている。帝弓が「建木」を切断した後でも、丹鼎司はその残骸を研究し続け、薬用成分を革新した。
当該薬方は雲騎軍行軍時の必須丹薬。
『丹鼎大成』より抜粋

以上の要素を考慮すると、ルアンは生命科学的な方法・研究に基づいて持っている「豊穣」の賜福を受けた何かを用いて停雲の生命力を回復させた、
あるいは仮死状態のようになっていたのならば蘇生された…という可能性があるのではないでしょうか?

2.狐族と歩離人

この場合、狐族と仙舟人の種族差が気になりませんか?
2.5のシナリオで呼雷からも語られていた通り、仙舟人と孤族・歩離人は成り立ちが別物です。
・仙舟人:建木が薬師よりもたらされ、その果実を食べて短命種から長命種へと変わった
・孤族、歩離人:祖先が豊穣の力の含まれた「赤泉の水」を飲み、孤族と歩離人とに枝分かれした

成り立ちの違いから身体組織の作りが違う為なのか、同じ長命種とはいえ寿命が全く違います。
呼雷から、歩離人の戦首は心臓部に「赤月」と呼ばれる物体がうめ込まれていることが語られました。
先代から次代へ交代する時は、「赤月」と呼ばれるものを先代から取り出し次代の戦首へ継承する…といういかにもな感じで世代交代を行うようです。
「赤月」を取り込み戦首となった歩離人は、通常の寿命を大きく超え生存することが出来ますし、
その他、身体能力の強化、血を分け与えた孤族を歩離人へと変化させる等の能力を獲得しています。
体格に関しても呼雷は明らかに他の歩離人よりも巨体でしたが、こちらは個体差なのか「赤月」の力によるものなのかは不明です。
しかし、月狂いには身体強化の特性があるので「赤月」の影響があるのでは?と個人的には見ています。
この「豊穣」の力によって身体が強化されるという特性は、「魔陰の身」の特徴と一致していますよね。

いずれにせよ、「赤泉の水」も「赤月」も、「豊穣」の賜福を受けたものの1つであることは疑いようがありません。
ここで言いたいことは、呼雷のケースでプレイヤーに提示されている通り、「豊穣」の賜福を受けたものを取り込むと少なからず体に変化が起きるということです。歩離人と遺伝的にほぼ同一の孤族も同様でしょう。
先述の救苦回生丹も、用法を誤れば魔陰の身を促進するのかもしれません。

じゃあ飛霄は?って疑問が当然湧いてくるわけですが、彼女は呼雷が自ら取り出して空に投げた「赤月」を、「心獣」に食わせることで対処していました。話すとやや脱線しますが、
飛霄のPVをみた感じ、「心獣」は力で飛霄にねじ伏せられて使役されているように見えます。曰く、「あれは月狂いによって生まれたあたしの血脈よ。」
あのPV自体、呼雷戦っぽい感じなのでverラストのその後を描いているものなのかもしれませんが。意識を乗っ取ろうとしているところも同一ですし。

その後、現実世界では狂気に陥り周りの人が全て歩離人に見える、月狂いらしき症状が発生し、彦君達が頑張って抑える、という展開でした。
「赤月」を空に放り投げたことにより周囲にあふれだした赤い波長のようなものは、孤族に強い影響、恐らく月狂いを誘発するものであると考えられます。
これは月狂い状態では瞳が赤くなり、「赤月」の出す波長のものと同一色であることが根拠です。
身体的に明確な変化があったのかまでは言及されていませんが、逆に誰も言及してなさすぎて変化がないと考える方が自然です。
変化があるなら、最後の椒丘との会話があんな感じにならないと思うんですけど、どうでしょうか
椒丘が毒が全身に回ったせいで「特に味覚がね……駄目なんです……」とか言って火鍋のレシピ渡したりし始めなくて本当に良かった。

さて、「心獣」に食わせて力を抑える形で取り込んだのか、あるいは破壊したの定かではないですが、個人的な解釈としては
「心獣」で「赤月」の赤い波長の拡散を抑える形で破壊したが、孤族である飛霄は余波にやられて月狂いに陥った(同時に呼雷の意識の干渉を許した)です。
その後自身の意識の中で呼雷との激闘を制し、乗っ取られずに済んだのかなと思わせる展開でした。
要は「赤月」を自身の内臓にしたわけでも食べたわけでもなく、物理的に直接身体に取り込むという行為はしていないことです。

飛霄の考察を終えたところで話を元に戻します。
ここまでのことから、停雲の場合は瀕死からの復活が目的(のはず)である為、「豊穣」の力を直接体内に取り込む形で回復させたと仮定します。
つまりケースとしては、飛霄よりも呼雷の方が近いわけです。
「赤月」みたいな特殊なものを使ったのか、果物を使ったのかまではさっぱりですが、いずれにせよ身体的な変化がある可能性は高いと思っています。
太ももがむちむちになってるとかなら嬉しい

3.ルアン・メェイは天才で善人

ルアン・メェイは、天才クラブ#81です。アキヴィリが宇宙を星軌で繋ぎ、ヌースが観測し、その世界で100人にも満たない天才で、その中でも生命科学の天才です。

ルアン
見聞・生命の高度
死の到来を早める必要も、遅らせる必要もありません。命はいずれ枯れる定めにあるのですから。私たちは粒子になってしまいますが、新たな高みに触れることができるのです。

この価値観であれば、停雲を助けようとしたならばなるべく元の「孤族として」生かそうとするのではないでしょうか。

Xとかだと、「ルアンはマッドサイエンティストだから何しててもおかしくない(要約)」みたいなのが流れてきたりします。
(そもそもこのような発言自体が印象で適当に言っているケースが多い、というのは理解していますが)
では、本当にそうでしょうか?
部分的には同意しますが、別に彼女は非道なマッドサイエンティストではありません。

確かに開拓者に開幕やべー薬盛ったりはしましたが、悪人ではないのです。
ルアン・メェイの創造物と呼ばれる、かわいらしいあの子達。みなさんイベントやりましたよね?
ルアンはあの子達を確かに雑に扱っていましたし、プレイヤーからすると「このキャラちょっと普通じゃないよね、なんかやべーやつだな」という印象を持たせるものでした。
しかし、あれは創造物が実験の結果出来たゴミだったからでしょうか?
違っていませんでしたか?
ルアンとの会話で創造物達のことについて話す時にスチルが表示される演出がありました。
そのスチルでは表情は明らかになっていませんが、キャラクターの顔に影を落とす描き方をされていました。
この演出というのは、そのキャラクターにとってマイナスな感情を表現しています。その際のルアンのセリフは
「あなたには、私が間違っているように見えますか?」
です。彼女は創造物に対し恐らく罪悪感を抱えていました。本人はそれが罪悪感であると気づくことはできていなかったのかもしれません。
接し方が分からない、愛情をどう傾けていいのか分からない、そも愛情が何か分からなかったわけです。
しかし、悪人ならそんなことで悩んだりしませんよね。
話の最後では、微笑みかけてもいましたし、「会いに行く」というような発言もありました。
個人的には、これは人間味のあるエピソードに感じます。
天才には人の気持ちが分からない、という話は往々にしてありますがその類ではないかな、と。

その点ではヘルタもそうですし、ルアンよりもこの点においてはかなり強調されているキャラクターです。
しかし、彼女もまたサブクエ「樹海は静謐に帰す」において天才クラブメンバーのチャドウィックに対し、敬意を払う姿を見せてくれます。
まだ未クリアの人、ぜひやりましょう。
よりキャラクターが魅力的に見えるはずです。

ルアン
ストーリー・1
科学に傾倒していた家族が集まる小屋の中で、彼女の生活と愛は切っても切れない関係にあった——そのため彼女は早い段階で「愛」には差があること、そして異なる香りを持っていることに気づいたのである。
「アーリスおばさんは他の大人たちより私に親切で、お菓子を買ってくれる。だからおばさんからの愛が一番」
そのうち少女は強情を張ることを覚え、彼女の「愛」に対する理解も、書籍に書かれている公式の説明を超えるものとなった。
観測が終わって小屋に戻ると、ようやく「ご褒美」の時間が訪れる——
お菓子をかじると、その美味しさが口いっぱいに広がっていく。彼女の小さな期待は、いつも母の研究に魅力的な香りを添えていた。

ルアン
挨拶
あなたも食べますか?この菓子には新しく漬けた梅の花が使われているんです。これのために、かなりの時間列に並びました。

彼女の「愛」をどのように理解したのか?深くは今回追及しません
しかし少なくとも、ルアンにとってお菓子を一緒に食べる、分け与える、というのは「愛」ではないでしょうか。
彼女は育ちの経緯や生命研究の没頭によって人間性が抜け落ちてはいるかもしれませんが、基本はやはり善人です。

そんなルアンなので、彼女の中で適切と思われる処置をしてくれたのだと思っています。

停雲は自分の記憶を呼び起こしながら、なんとか会話できる状態には戻っていましたよね。
メタですが、獣のような声帯のエフェクトも音声にはかかっていませんでした。例えば歩離人のような姿にはなっていないはずです。
なので、「豊穣」の力の影響を受けたとしても完全な元の姿ではないにしろ、大きく外れた姿にもなっていないと思われます。
これもメタ視点ですが、中国×狐ということは、妲己、褒姒、九尾の狐。中国お馴染みのやつがあります。

美女という点では、停雲のイメージにもよく似合っています。だから姿が変わったとしてもきっとそういう方向です。
そうは思いませんか?恩人様。


ここで本稿は終わりです、以下は余談。
考察というにはお粗末でぺらいです。

余談

・余談、「繁殖」で「豊穣」を滅ぼすには?


今回の話の最後に、羅刹と鏡流が仙舟玉殿で爻光将軍と会って会話したという描写がありました。
そこで明かされたのは、羅刹の棺の中身が「繁殖」の残滓であり、これを用いて「豊穣」を滅ぼそうとしているとのこと。
今まで作中で語られているのは2つ
1.概念が被る運命の衝突による融合(エナとシぺのケース)
2.星神同士の戦闘(タイズルスvsクリフォト+その他のケース)
3.???(カフカの口から語られる前に逃走)
概念的には「豊穣」も「繁殖」も近いにもかかわらず、両社は共存していると言われています。(模擬宇宙のアーカイブ、星神「ナヌーク」の開発日誌1参照)
タイズルスの復活は宇宙の危機ですし、羅刹も鏡流もそんなことが仙舟に受け入れられるとは思っていないはずなのでプランは別にあると考えた方が自然です。

その羅刹の棺桶の中の存在は自我をもっているような描写があり、羅刹となにか契約のようなもので繋がっている様子です。
流石に意識をもった虫が入っている可能性は…ないと思います。(思いたい)

「たまに思うのだが、君と取引をしたのは、君を軽く見ていたような気がする」
返事はなく、いばらが男の手を貫くだけ。
しかし男は笑いながら、いばらを捕まえる。
「そう、僕たちは互いを利用しようとしながら、互いを見くびる」

光円錐 棺のこだま

「豊穣」薬師がどのように誕生したのかは不明ですが、自然・とりわけ植物に所縁のある存在であると仮定します。
この根拠は、羅浮の建木もそうですが豊穣の民である造翼者の「穹桑」と呼ばれる巣が樹状を模した世界であったことです。

ところで、植物は人間のようにはがんにならない、というのをご存知でしょうか。
理由をAIにまとめさせたものを、一部下記に抜粋します。

  1. 細胞構造と成長の違い: 植物の細胞は硬い細胞壁で囲まれており、これが細胞の異常な増殖を物理的に制限します。また、植物は成長の際に特定の部位(成長点)でのみ細胞分裂が活発に行われます。これにより、異常な細胞が他の部位に広がる可能性が低くなります。

こういうのがヒントにならないかな?という話です。
逆張りすると、例えばがん細胞が異常増殖しはじめ、物理的に抑え込む細胞壁等の抑制機能まで破壊されると植物はがんになるのかもしれません。

「繁殖」の虫たちのゲームでの挙動を思い返すと、その時点での自身をコピーし作り出していますよね。「増殖」しているわけです。
ほっとくとフィールドの許す限り無限に増殖します。

では、薬師を傷つけ体内の「がん細胞」を「繁殖」させることができれば?
無限に増殖するウィルスのようなものを薬師に埋め込むことができれば?
自壊していく、そんな展開もあるのかもしれません。

身も蓋もないですが、mihoyo作品は後からトンデモ設定とか追加されたりしちゃうので事前情報だけで正確な予測をすることが非常に困難で、スターレイルも例外ではないです。考えるのが面白いだけです。
というわけで、2人の口から語られるのを待ちましょう。

・余談、レイシオは凡人なのか?


A.天才である でもヌースからは一瞥されないね
ルアン・メェイの話をしたついでに前から思っていたことを書きたいので書きます。こっちは考察じゃなくてただ感じたこと書いてるだけです。
「凡人」を自称するレイシオですが、明らかに凡人ではありません。
配布キャラですしみんな持ってますね。彼のストーリーを読んでください。
彼は凡人を自称する天才です。
しかし、天才クラブに入れていません。なぜでしょうか?天才具合が足りないから?
ヘルタの宇宙ステーションでの冥火大公絡みのイベントの時、彼はスクリューガムと対等に思考ゲームをしていましたし、頭の回転もとてもはやいでしょう。
階差宇宙を構築する際も、レイシオを対等な存在として扱ってるような印象を受けました。

レイシオ
ヘルタについて
ヘルタは最も典型的な天才だ——天賦の才の持ち主で、傍若無人。彼女の才知は疑っていないが、その才知は他者にとって役に立たないものだと思っている。

スクリューガムについて
彼は自身の領域内で新たな法則を作ろうとしている。僕は彼のようなタイプは天才ではなく——帝王と呼びたい。

ルアン・メェイについて
どれだけの人が彼女の「隠者」という自称に誤魔化されているんだろうな。僕から見れば、彼女が探求しようとしているのは生命だけに留まらない——刮目して待つといい。彼女こそ、天才クラブの真の野心家だ。

彼は3人をこのように評価しています。
また、彼は博識学会の答弁で以下のように述べています。

ベリタス・レイシオ:『愚鈍は難病だ。ならば、それを根絶して宇宙を治療することが学者の責務だ』
ベリタス・レイシオは演壇に上がり、人々に向かって言い放った。『だから諸君、アホを見て見ぬふりするのはマナーではなく、道徳性に欠ける世間の習慣に過ぎない。知識を伝播するためには、まず人に自分はアホだとわからせる必要がある。
もちろん、学会の学者も自身を平等に扱うべきだ』

さて、3人と彼との明確な違いがあるのは分かるでしょうか。
ヘルタが一番わかりやすいのですが、彼女は自身の知識を自身の為に使用します。
その結果誰かを助けることもあるかもしれませんが、誰かを助けるのが目的で動いているわけではありません。
ルアンはどうでしょうか。
生命研究の果て、今の興味は星神に向いています。
彼女が探求しようとしているのは生命だけに留まらない、の言葉の示すところが星神に向いていると考えても自然です。

スクリューガムについては…話すと考察が長くなるので今回はスルーさせてください。

しかしいずれも、目的そのものが人助けではありません。

世間話・天才クラブ
彼らは真理に身を捧げた…と言っても過言じゃないだろう。なぜなら、彼らの行いはすべて「ヌース」のためだからな。

「知恵」ヌースの一瞥を受けるのは、ヌースに対して利益をもたらすと判断された存在なのではないでしょうか。

その観点でみた時に、レイシオはどうでしょうか。
彼は人類、あるいは宇宙に生きる知的生命体の為に行動をしているようです。「誰かのために」行動しています。
「ヌースのため」ではありません。

故にヌースの一瞥が得られないのではないでしょうか

「知識こそは万物の尺度、真理を探り尽くし、誤謬(ごびゅう)を根絶する。」

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