2022.6.25⑤-真顔で帰る身支度をする

前回:ライブ最高……


歩いて東京駅まで向かう。流石に1年半ぶりなこともあってどの入口が八重洲方面か自信がない。

東京駅の地下街で何か軽い物を食べたかったので、さぬき麺業の鶏天おろしぶっかけうどんを食べた。天ぷらの衣がサクサクで美味しい。

天ぷらうどんって食べていくうちに衣がつゆに浸ってしまって天ぷらのアイデンティティーであるサクサクがなくなってしまうのが悲しい。でもさっぱりして美味しかった。でもこれで1000円取るのか…とも思ってしまう。


食べ終えた後はトイレで夜行バスに乗るための身支度をした。東京に遊びに来る時はいつもこの時間が一番冷静になる。夢から覚めていくような感覚がある。

メイク落としシートで化粧を落とした後に化粧水と乳液を持ってくるのを忘れたことに気づいた。水道の水がセンサーで出るタイプなのでうがいしづらく、ペットボトルの水を使いながら歯磨きを済ませた。

駅から夜行バスが停まる駐車場まで歩いて移動。夜だというのにかなり蒸し暑い。汗拭きシートを切らしてしまったので途中でローソンに寄って買った。初めてコンビニでセルフレジを使った。


22時過ぎに鍛冶橋駐車場に到着。入場制限がされていて、バス出発20分前になってからの入場が呼びかけられていたので辺りには入場待ちの人が多くいた。私もそれにならって道端に腰掛けた。

22:10に入場。事前にトイレに行ったにも関わらずこれからずっとトイレに行けないと思うと緊張してまたトイレに行きたくなってきた。でも駐車場内のトイレはいつも長い列を作っていて並んでいたら間に合わない気がして、仕方なく最初の休憩で立ち寄るSAでトイレに行くことにした。

予定通りにバスが到着。最初の受付で列と番号を伝えられた後にトランクに入れる荷物を預けた。このトランクへの荷物の受け渡しの会話を挟むことで、受付で聞いた列と番号をいつも忘れそうになる。私だけじゃなく皆そうだと思う。


私は夜行バスを選ぶときいつもオリオンバスにしている。理由は座席が初めから全部倒されているからだ。後ろの人に「席倒していいですか」と訊く勇気がないので最早オリオンバス以外のバスを選べなくなってしまった。似たようなシステムで乗り心地の良いバスがあれば教えてほしいけど…

指定された座席に座り、ネックピローに空気を入れてヘッドホンを身につけた。あとはスマホのタイマー機能で一時間くらいしたら再生している音楽が止まるようにすれば完璧。

定刻より3分ほど遅れて出発。アナウンスを聞く限りでは最初に停まるSAは佐野らしい。そこでトイレに行くことにした。


日付が変わる直前に佐野SAに到着していた。通路側の座席だったので悠々と降りることができた。相当疲れていたのか少しの間だけでも眠れたことに驚いた。

休憩時間も終わり再度出発。次第にヘッドホンの重みで耳が痛くなり始めたのでヘッドホンを取り外した。軽めでワイヤレスで暗闇でもライトがあまり光らないヘッドホンが欲しい。

長くて濃厚な一日だったので沈むように眠った。起きたらまた現実の世界に戻ると思うと目覚めたくなかった。