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500円玉の話

仕事柄、現金のやり取りもそれなりにあるので
受け取った硬貨や紙幣で「おっ」と思うことがままある

なじみ深いところだと「ギザジュウ」
ご存じの方も多いと思うが
通常は平らな10円玉の側面がギザギザになっているアレ
50円玉や100円玉が流通し始めて、手触りでの判別が紛らわしくなったのでギザギザがなくなったという経緯がある
なのでギザジュウは旧硬貨ということらしい
預り金として受け取ったときに自分の財布の10円玉と交換してコツコツ溜めてきた
大した枚数にはならなかったが…笑

半年ほど前に夏目漱石の千円札で支払ってもらった時はちょっと興奮した
野口英世に変わってからもうずいぶんと経つなあと感じたものだ
あとで交換しよかなと思っていたら、スタッフが気付かずにお釣りとして出してしまった
肖像が違うことに気付いてすらいなかったらしい
えぇ……

そして遂に数日前、新渡戸稲造の五千円札と出会った
お客さんは清算の際に「これでも大丈夫?」と聞いてくれたが
むしろありがとうございますという感じで受け取ってしまった笑
汚れは目立つがなかなかお目にかかれない紙幣なので
しばらく大事に保管しておこうと思う

新渡戸稲造が印刷された旧五千円札


紙幣といえば
まもなく新紙幣も流通し始めるんだろうけど
偽造防止の加工がなかなか面白くて
ルーペ使って隅々まで観察してみたことがある

もし手元に千円札があれば、ちょっと出してみてほしい
お札中央の透かしは知らない人はいないと思うが
左端や、左下の「千円」の文字にホロ加工が入っているのは
漫然と使っているとなかなか気付かないポイント

極小の文字印刷も紙幣のいたるところにある
分かりやすいのは紙幣中央上部のアーチ型の模様の部分
NIPPONGINKO
が並んでいるのが見えただろうか
日本銀行券
  千円
の文字の背面の模様の中には「1000」が並んでいるのも見えるはず

さらに小さい文字も存在する
左右の上部にある「1000」の文字の下
うねった羽のような模様の直線部分に
NIPPONGINKO の印刷が見える
このサイズの文字は紙幣の他の部分にもいくつか存在するので
是非探してみて

そして表題の500円玉の話
500円玉は頻繁に新硬貨が出ているので
自販機で使えなくて困ったりして意識が向きやすいのではと思う
新旧3種類が存在するが
一番古いのが白銅硬貨
現行で流通数が一番多いのがニッケル硬貨
最新のがバイカラー・クラッド硬貨

最新硬貨はなかなか面白い作りになっているなぁと感じる
硬貨中央部が素材の違う作りで見た目が面白い
最新の硬貨なだけあって偽造防止加工も増えている
側面のギザギザ加工は変形ギザになっていて、四方だけ間隔が広くなっているのと

硬貨の側面のデザインがそれぞれ異なる


表面(桐の図柄が入っている方、「500じゃない方」のが分かりやすいか)の上下左右には JAPAN 500YEN の刻印が入っている

最新硬貨から導入された文字刻印


裏面500のゼロの中央には、斜め上から見ると500YEN
斜め下から見るとJAPANに見えるように掘り加工がされている
この掘り加工はニッケル硬貨時代からあるが
ニッケル硬貨は「500円」表記のみだった

最新硬貨は目にする機会もかなり増えてきたが
逆に旧硬貨(白銅)がレアになりつつある
そんな白銅硬貨も最近手に入った
白銅硬貨は側面デザインが全く異なり
NIPPON 500 という文字刻印がされている
デザイン的には白銅硬貨が結構好き


日常で何気なく触れているモノも
よく観察すると新しい発見があり楽しくなってくる
それまで知らなかったことを
人から教えられるのではなく自分で気づいた時の快感は
なかなかの気持ちよさだ
新しい発見ができるように、いつでも鋭敏な感覚を持っていたいと常々思っている

thexaw

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