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遂に犠牲者が!

11月9日、ペルー、マルチン・ビスカラ前大統領の

贈収賄疑惑による罷免に伴い、

マヌエル・メリノ新大統領就任に反対する市民によって

ストライキが行われている。

これを鎮圧するために軍、警察が出動、

連日激しい衝突が起こっているのだが、

昨夜12日、ついに犠牲者が出てしまった。



警官が発砲!2人に命中

警官の発砲した実弾が2人の若者に命中。

亡くなった方は20代の医学生。

実家には

「今が国のために命を懸けるときです。

私が帰らなかった時は、国のために死んだと思ってください」

と母宛てに遺書を残していたそうだ。


もう一人は弾丸が肺を貫通。

現在集中治療中である。


この発砲した警官は当然隠れたまま出てこない。

当時出動していた全警察官の所持している拳銃と実弾を数えれば、

誰が発砲したかは明らかになるはずなのだが、

警察側もそんな面倒な事はしようとはしない。

どうしようもない第三世界の現実である。


ストライキの理由

このストライキだが、

数少ない日本の報道では、

マルチン・ビスカラ前大統領罷免に反対する市民によるストライキ、

と言われているが、そうではない。


理由はいくつかあるのだが、

昨日の「ペルーで起きている事」でも書いたが、

ビスカラ氏自身、前々大統領コチンスキ氏の汚職による辞任により

大統領の椅子についた。

彼は反贈収賄を謳いながら、

自身がこの疑惑をかけられ失脚することになった事への

国民の怒りの表れがこのストライキにつながっている。


また、ビスカラ氏、メリノ大統領、ともに

国民投票によらずに大統領就任となり、

またメリノ大統領の経歴と、

様々な国会内での買収疑惑が国民を怒らせているのである。

(経歴についてはまた後ほど)


これに国民は

「こんな馬鹿野郎を何故選ぶ!!」

「これではベネズエラの二の舞だ!!」

「我々に選ばせろ!!」

と声を上げ、

新政府はこれに対し、軍、警察を投入し、

力でねじ伏せようとしているのだ。


これを書いている今も、今日の夜もストライキは起こり続けている。

ペルーはいったいどこへ向かうのだろうか。


そして死ぬ覚悟でストに参加した医学生。

医者になっていれば多くの人命を救えただろう、と思うと同時に、

本人がその覚悟で死を選んだなら、外野がとやかく言う事ではないのは分かっている。

でも愛する息子を失った彼の母親はどれだけ辛いことだろう。。。

遺族の方々の慰めを祈ります。



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