無条件の愛を、人は体現できるの？

私が愛と思っていたものは、実はエゴだったとわかって、自分の未熟さやズルさを受け入れている。
じわじわと痛みを伴い、その痛みをためらわなくとまでいかないけど、なんか全てが愛おしくもあってグッと抱きしめる。

結局は、恋愛も自分との向き合いなんだなぁとしみじみ思う。
大好きだった人を幸せにしたいんじゃなく、幸せにしてもらうことばかり考えていた。

もしかしたら、彼はそんな私に気がついていたのかもしれない。
もっともっとと、欲まみれになる私に嫌気がさすのと、相手も責任を取りたくないと言う本音。
自己にあり男のズルさを見ないでいたけど、そこと対峙せざるを得ない事態になって初めて本音が出て来たんだと思う。
離れたい逃げたいと思わせたけど、
どちらにしても、終わりに近づいていたし、そのつもりで繋がっていたんだろう。

連絡がない時点で、不安があったけど恐れていたから蓋をして誤魔化していた心があった。
私の命綱みたいに感じていて、失うことをどうしても思いたくなかった自分がいた。
また、そんなはずはないとたかを括っていた甘々な自分もいたかもしれない。

私がいないことが、彼の人生の幸せなんだったらそれは仕方ないよね。
私も図々しい女々しい自分が嫌んなってしまいたくない。
だって、自分を愛することはやめたくないから。

愛の電池が空っぽになりかけて、
本当に辛かったし、自分なんて存在していないみたいにも思った。

だけど、私が私を見捨ててどうするの？
彼に会う前から、笑顔が素敵だったし、無邪気にはしゃいだりして、愛らしい私を私がもっと愛すると決めた。

誰かを無条件に愛することは、簡単じゃないし、この肉体を持って体現できるのかわからない。

だけど、そんな未熟な私も、
無責任で自分勝手だった彼も、
すべてを丸ごと抱きしめてあげたい。
この体験がしたかったんだね。
この地球だからこそ、味わうことができる感情。

エゴ付きの愛だったかもしれないけど、
別れることで、ただ愛が残ったんだとおもう。

相手を手放すことで完成される、純粋なまっさらな愛は、私の内側から生まれたものだから。

その溢れた愛を、今度は自分に向けてあげたいと思った。
それはすぐに満たされるまでいかなくても、一滴ずつ、ひとしずくの愛で、
少しずつハートを満たすという、優しく穏やかでありながら、強い決意と自分への約束にしたい。

そんな風に、大袈裟に
哀しみも喜びも味わい切って、
生まれて来た使命なんかなくてもいい。

ありのままの自分を愛することを、
できるようになったら、もっと誰かを上手に愛せる日がくるかなと思う。

陰陽の世界で、
愛を知るとは辛いことでもあった。

だけど、みんな人を愛することをやめないで、内側と外側とに無限に広がっていく愛でこの世界が包まれたらいいなぁって思う。