見出し画像

やっぱりほしかったギター

古くはエディー・コクランやデュアン・エディー、チェット・アトキンス、自分たちの世代では何といってもブライアン・セッツアーの存在が圧倒的だった。
若い頃はフェンダー一辺倒なところがあり、ギブソンも何十本も試したけれど、自分の手になじむことはなかった。
結局またジェフ・ベックの話になるが、ジェフ・ベック本人の評価がより一層低い「フラッシュ」。あのアルバムのLPには入っていない、当時CDのみの臨時ボーナスとして「ナイト・ホーク」なる曲が入っていた。その曲の歌のバッキングで始終鳴っているもっこりとした和音パターンの音が独特で、初めて聴いたときは単なる箱物なんだろうと考えていた。その後、ジェフ・ベック本人が何かのインタヴューで「最近グレッチのギターを手に入れた」というような内容のものを読んだ。その時、あの「ナイト・ホーク」という曲のバッキングの音はひょっとして、グレッチの音ではないかと閃いた。

あくまで噂話の域を出ないものの、「フラッシュ」を作ったら、次は自分の好きな内容のアルバムを作ってよい、という話だったらしく、その時ジェフ・ベックはロカビリーのナンバーをやる気満々で、人選もスリム・ジム・ファントムとリー・ロッカー(ストレイ・キャッツ!)、デュアン・ヒッチングスまたはジェッド・リバーで調整を進めているという話だった。が、その後ジェフ・ベックはミック・ジャガーの2ndアルバムに参加し、ストレイ・キャッツのリズム隊はアール・スリックとアルバムを出した。
これらの話が、のちのビッグ・タウンプレイボーイズとの「クレイジー・レッグス」に繋がったのか、それはまた別の話なのかわからないが、自分の中では明らかにその時にジェフ・ベックとグレッチのギターが紐づけされた瞬間だった。

5年ほど前に手に入れたグレッチのジェット以外にもう一本どうしても欲しくて、先月別のジェットを手に入れた。フェンダーのギターを2本ほど査定してもらうと、なかなかいい金額となったので、売却後、たまたま目についたものを衝動的に購入(もちろんじっくりと選んでますけどね)。金属パーツが全部ゴールド仕様で、ヘッドのロゴが初期型のいわゆるスクリプト様式のものである。これもまた日本製だが、音も弾き心地もとてもグレッチで満足している。ディアンジェリコも廉価版はインドネシア、高額な商品は韓国製になっているので、現在のギター製造でいい工場はアジア中心になっているのかもしれない。

自分の経験でいうと、フルアコなど箱物は日本製のほうが良いものが多く、特にFUJIGEN、YAMAHA、Ibanezはとても良いと思った。
若い頃の一時期、活動用は全部Ibanezを使用していた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?