見出し画像

ジェフ・ベック生誕80年、この先・・・

ジェフ・ベックがなくなって以来、音楽という趣味がひどくつまらなくなってしまった。言いようもないし、どうしようもないことだが、なくなったものは取り戻せないし、却ってこなし、本当にどうしようもない。この折り合いのつかない感情の中で、マーク・ノップラー監修の大ギタージャンボリー「Local Hero」で、「ジェフ・ベック生前最後の録音」が聴けるという。恐らくそれは自分がもっとも忌み嫌うキャッチフレーズの一つだ。
あらゆるジャンルの凄腕ギタリストが終結し、流星のごとく飛び交うフレーズの群れの中で、ジェフ・ベックは最も際立った部分で、再び我々に次の機会を期待させるような錯覚を起こさせる演奏を披露している。無情にもそれは儚いものだが・・・

ジェフ・ベックが亡くなり一年以上が経ち、今年の誕生日で彼の生誕80年となる。
いつまでたっても過去に縛り付けられてもしようがないが、今後自分にとって毎回来日するごとにワクワクすることもなくなり、新譜を心待ちにするという唯一のギタリストがいない今日この頃、つまらなくなった趣味にいまだにこだわっているのは、本当は自分はとても音楽が好きで、ギターが好きだったんだということに、改めて気づかされる。

中学生の頃に初めてエレキ・ギターを見たとき、あれはいったい何をするものだろうか?と興味を持った時のことを思い出す。
安物のギターを手に入れ、その後いろいろと調べていくうちに、ジェフ・ベックという凄い存在を知ることになる。
それこそ、初めて聴いたときには、魔法のような錯覚にとらわれた。大げさではなく、帰ってきたウルトラマンのウルトラ・ブレスレットのように、実はストラトキャスターがジェフ・ベックの本体ではないのか?とすら考えることもあった(若い頃の話だけどね)。

爺さん、ばあさん集めて、またバンドやろうかな・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?