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日系品質☆妄想考/ep3;島国の繁栄

前述から思うに島国では、大陸的な人々よりも、周りの人達と異なる事や、行動への意識が過剰な気がします。“世間様に向ける顔が無い”、“世間体を気にする”、“みんなと一緒”などが、日本の慣習、文化の根底にあると思えます。これらは、品質には、凄く良いと考えられます。特に工業製品の品質には、プラスと考えます。顧客に不良品を納品しては、世間様に向ける顔を無くします。
 
生産ラインの基本の1つ、”次工程は、お客さま”。そうですね、身近な周りに迷惑をかけない事も、世間に向ける顔の1つです。そんな世間を、国内顧客や、世界市場と思えば、生産ラインや職場は、小さな島としてのコミュニティ(世間体)。ルールを守らず、守れず、不良を流したら、自分の生産ラインメンバーに向ける顔も無い。ルールを守る事は、所属するコミュニティへの世間体には重要です。品質確保にも重要です。ルールを守る事は、工業製品での品質確保にも、凄く重要な要素の1つです。
この世間体の為には、自分の工程に関わる生産ルールを守り、確実に実施する必要があります。つまりは、自工程保証への意識向上には、非常にプラスとなる要素です。ここに、次工程自工程保証と言う生産ラインが誕生します。(じ工程じ保証には、他の表記、考え方もありますが。。。。)次工程自工程保証を、小さな島の島民全員で行えば、相互補完で品質が高次元に上がるでしょう。相互補完には、集団性が必要です。この集団性、日本人が農耕民族だから、村民的な協調意識が強い為、と聞く事もあります。そんな面もあるでしょう。
 
しかし、同じ農耕民族から、日本のように品質の良い工業国になった国が、他にあったでしょうか?集団性や組織性だけなら、狩猟民族にも必要でしょう。しかし、前述の島国文化では、“世間に向ける顔“、”同調圧“などで、集団意識は更に強まります。そんな歴史が長ければ、文化の一部にもなるでしょう。島国文化には、閉鎖性があり、内向きには強固な同調意識を生み、協調性、集団性の土台となります。次工程自工程保証の意識を支える基礎となるのです。そして、助け合いにも繋がります。
 
助け合い。生産ラインの工程設計が悪くても、作業者が自らの気付きで補います、KAIZENします。生産設備が、現場の職人作業者の手先の技術や、知見に勝てない事も多々ありました。この時、職人の言動や行動が、ルールや設備を超え、改善スピードを上げ製品品質に寄与します(あれ?ルールを超え?)。これらも助け合い、我が島の他島への世間体の確保、品質確保です。そんな小さな島同士の競い合い。それが島国としての品質意識の向上、品質改善への連鎖となります。これが世界に品質を誇った日本の工業製品の根底にはあったのだと考えます。更には、高度経済成長と言う、お上による意識統一の方向性、ベクトル合わせで相乗効果、給与倍増計画との人参もありました。
日本の工業製品の品質向上とは、豊かさを求める方向性が、島国文化と重なった相乗効果の結果と考えます。これらは、島国文化のライトサイドであり、“Japan as Number One”の原動力。
しかし、そこには、ダークサイドも。。。。

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