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全オリジナル・アルバム FromワーストToベスト 第41回 ビヨンセ&デスティニーズ・チャイルド

どうも。

今日はFromワーストToベスト、行きましょう。

前回は「ストレンジャー・シングス」にちなんだケイト・ブッシュの回でしたけど、今回はこの人です!

はい。ニュー・アルバム「Renaissance」がリリースされたばかりですね、ビヨンセです。彼女も前々からやりたかったアーティストのひとりです。新作タイミングでやろうと待ってました。ビヨンセの名義でも7枚出してますけど、やはり”デスチャ”ことデスティニーズ・チャイルドの頃からやるべきだと思いますので、そうやって組んでいます。

では、早速ワーストに12位から行きましょう。

12.Destiny Fulfilled/Destiny's Child (2004 US#2 UK#5)

はい。ワーストの12位は「Destiny's Fulfilled」。デスティニーズ・チャイルドとしてのラスト・アルバムですね。これはビヨンセのソロ第1弾アルバムが大成功した矢先のアルバムですごく楽しみにしてたのにもうタイトルからして「運命遂行」。もう、終了宣言ですよ。いきなり、もう「ガクッ!」でしたね。で、せっかく、ビヨンセのソロでサウンド的に拡張したはずだったのに、先行シングルの「Lose My Breath」なんかはちょっとトレンドからは遅れそうになっていたデスチャのサウンドを強調するような感じにもなってて。売れっ子だったロドニー・ジャーキンスの神通力が切れた瞬間でしたね。あと、ヴォーカル・パートは割り振ってはいるんですけど、なんか無理やりなぎこちなさを感じて、もうグループの民主的なバランスが崩れてる感じは否めなかったんですよね。これ以降、継続出来なくなった理由は聞けばすぐにわかります。

11.Destiny's Child/Destiny's Child (1998 US#67 UK#45)

続いてはデスチャの記念すべきデビュー作ですね。出た時はそこそこプロモーションはされてた記憶はあるんですけど、この時点で後の彼女らの運命を予言できた人はいないと思います。この当時はまだTLCとかアン・ヴォーグみたいなガールズR&Bグループの需要があって年にいくつもデビューしてたものですけど、彼女たちもそのワン・オブ・ゼムというか、飛び抜けて売れる要素というのをここからは感じませんでしたね。今聴くと、当時にしてはややネオ・ソウル的な趣味良さげなトラックなテイストもあるしフージーズのワイクリフ・ジョンをフィーチャーした「No No No」とか全米トップ10クラスで売れてはいるんですけど、MVに映ってる若き日のビヨンセがすごく可愛いということ以外にそこまで引っかかりがないというか。トラック聞き返して見ると、ザックリとしたダウン・テンポのグルーヴの曲なんて良いんですけど、とにかく記憶に残りにくいんですよね。インパクトが弱いというか。そこを軌道修正したら、一気に大化けしちゃったんですけどね。

10.Everything Is Love/The Carters (2018 US#2 UK#5)

10位はザ・カーターズ。ビヨンセとジェイZの夫婦が2018年に発表した「夢のプロジェクト」ですね。リリース当初、これ、すごく期待されたんですよ。ビヨンセはこの2年前に「Lemonade」で現象的な成功を経て、ジェイZも前年に「4:44」がカムバック・ヒットしたばかりでもあったし。ましてやコラボ・アルバムは初めてでしたから。リリースのとき、すごくバズが高まってたんですけど、いざ世に出てみたら、評価する人はしてたんですけど、僕は個人的に「あらら」な感じでした。ジェイZのアルバムに通ずるネオソウル風の曲と、トラップ大旋風だったこの当時らしいトラップのトラックでほとんどが構成されてるんですけど、パッケージングされた曲のクオリティが悪くないというだけで、それ以上に訴えてくるものがなかったですね。9曲と、曲数少なめなところも物足りなくはあったんですけど、なんか、ビヨンセ、ジェイZにとっての次のアルバムの予行演習というか、経過報告的なデモ・アルバムみたいに聞こえてしまったんですよね。だからなのか、「ここからソロのライブでも披露されるくらいの人気曲も出ないだろうな」という寂しい感じもしましたね。

9.I Am…Sasha Fierce/Beyonce (2008 US#1 UK#2)

9位はビヨンセの3枚目、「I Am…Sasha Fierce」。このアルバムは売り上げ的には代名詞的な存在にもなった「Single Ladies」や「Halo」をはじめとしたビッグヒットがあるので浸透は良いんですけど、ビヨンセのアルバムの中では僕はダントツに好きじゃありません。この時期、僕は彼女に対しての興味失っていたし、インディ・ロック聴くような人が興味を持てるようなサウンドはこの当時全くしてなかったですからね。本作、前半はフォークなんですよね。その流れで先行シングルが「If I Were A Boy」にもなったんですけど、フォークといっても当時インディで流行ってたフリーク・フォークとかその類ではない甘ったるいアダルト・コンテンポラリーっぽいやつで。後半になると「Single Ladies」をはじめとしたアッパーなダンス・ナンバーが続くんですけど、これもこの当時、リアーナがエレクトロでグイグイ攻め上げたサウンドで僕もすごく熱を上げてたんですけど、それに比べたらやってることが旧来のR&Bの枠を出てなくてつまんなかったんですよね。今、90s〜00s風のR&Bってかなり苦しいんですけど、意識変えてなかったら彼女も危なかったと思います。

8.B'Day/Beyonce (2006 US#1 UK#3)

7位はビヨンセのセカンド・アルバム「B'Day」。これはビヨンセ本人やコア・ファンの好きな作品ではあるんですけど、僕は同意しません。「Sasha Fierce」のとこでも言いましたけど、僕のビヨンセ熱が冷めていた時期でもありました。このアルバム、今聞き返すと、「Single Ladies」にも通じるハンド・クラップでグイグイ引っ張る南部っぽいリズムの曲を多用してたりして、今の耳で確かに評価があがることは確かなんですけど、でもファースト・シングルが「Deja Vu」で「Lose My Breathで時代遅れなのが証明されたのに、なんでこの期に及んでまだロドニー・ジャーキンスなの?」ともどかしかったし、さっきも言ったように裏ではリアーナの快進撃がはじまりますからね。カニエ・ウェストもこのくらいにダフト・パンクのサンプリングはじめてるし、R&B/ヒップホップがエレクトロの方向に向かい始めた時期で、ここでやってること自体が古く感じられたんですよね。時が経つと、そういう同時代的なことは差し引かれるので今の耳で印象は上がってはいるんですけど、だからといって絶賛まではいかないですね。

7.Survivor/Destiny's Child (2001 US#1 UK#1)

7位は「Survivor」。日本を含め、世界規模でデスチャが大物にのし上がったアルバムですね。アメリカではこの一つ前が大当たりで日本は遅れたんですけど、「チャーリーズ・エンジェル」の主題歌になった「インディペンデント・ウーマン」がとにかく当たったので、それで日本でも浸透。リリース・タイミングで渋谷アックスでショーケースもやったんですけど、見に行きましたよ。実はこのブログは前身がメルマガだったりするんですけど、その第1号での特集がまさに、このときのデスチャでした。

 このアルバム、タイトル曲の「Survivor」やセカンド・シングルの「Bootylicious」あたりはこの当時の彼女たちに求められていた路線ではあったんですけど、ビー・ジーズの70sのラブ・バラード「Emotions」のカバーもあったりと、高速シンコペーティッド・ビートでイケイケだった前作よりはだいぶ抑えられた感じにはなったんですけど、その分、バランスと総合力重視の路線になりましたね。この感覚は後のビヨンセのソロまで、今日まで一貫してると思います。あと、ビヨンセが圧倒的に主役ではあるんですけど、まだこの時期まではケリー、ミッシェルとの友情やハーモニーもまだ感じられていたものです。

6.4/Beyonce (2011 US#1 UK#1)

6位はビヨンセの「4」。これは僕の中での再評価枠ですね。これ、出た当時はディプロがプロデュースを手掛けた「Run The World」聞いて、「おお、ようやく、今っぽいことしようとする気になったか!」と喜んだんですけど、アルバム聴くとそうでもなかったから、「ううむ」と肩透かしだったんですね。ただ、これ、今聴きかえすと、むしろ今日の方が通用しそうなんですよね。1曲目の「Love On Top」はその後の彼女のライブで必ず肝の場面で歌われるセットリスト的に非常に大事な曲になってますけど、「まんま」でこそないものの、この曲の持つ80sのシティ・ポップ〜ブラコンに近いテイストのアーバン・ポップ感続くんですよ。この次の「Party」なんかもスティーヴィー・ワンダーの「For Your Love」のサンプリングだったりするし。多分、無意識だったんだとは思うんですけど、時代の半歩先行ってたおかげで、今の耳にはかなり楽しめるアルバムです。彼女の本格的な覚醒はこの後からなんですけど、良い準備段階だったのかな。あと「Countdown」って曲のイントロのブラスをもろパクリして大ヒットしたのがパニック・アット・ザ・ディスコの「High Hopes」であることはここで覚えておきましょう(笑)。

5.Dangerously In Love (2003 US#1 UK#1)

5位はビヨンセのソロ・デビュー作ですね、「Dangerously In Love」。これは僕の印象ですけど、ロック聴くような人にもかなりアピールした方の作品だったような気がしてます。今でも彼女で最も有名な曲だと思う「Crazy in Love」はサンプリングの生ドラムのリズム感覚がウケたからか知らないですけど、ロック方面の人でも好きな人、多いですからね。このソロ・デビュー作は、ちょっと勢いアイドルに誤解されがちでもあったビヨンセを本格アーティストとして認知させるのに成功したアルバムだと思います。近い時期に出たジャスティン・ティンバーレイクの名作「Justified」みたいにティンバランドやネプチューンズといった当時のトップ・プロデューサーこそは使ってはいないんですけど、リッチ・ハリスンやスコット・ストーチを中心に、70ソウル・サンプリングのR&Bやネオ・ソウルのミディアム、ダンスホール・レゲエとバラエティに富み、そこにアウトキャストのビッグボーイやミッシー・エリオット、そして後の夫のジェイZと、当時のヒップホップからベストの客演陣参加でしたからね。あと、経年しても古く聞こえないのは「Crazy In Love」「Baby Boy」「Me Myself &I」「Naughty Girls」と、シングル・カット曲にキラー・チューンとしての抜群のキレがあったからだとも思いますね。

4.The Writing's On The Wall/Destiny's Child (1999 US#5 UK#10)

そして4位にデスティニーズ・チャイルドの「The Writing's On The Wall」。デスチャでは、これが最高位になります。僕のビヨンセとの本格的な出会いはこれになりますね。1999年から2000年にかけてスカイパーフェクTVでは「チャンネルV」という香港とかオーストラリア拠点の音楽チャンネル見れたんですけど、そこで毎日のように「Bills Bills Bills」「Say My Name」「Jumpin'Jumpin'」といった、全米チャートでも1位になった曲のMVが見れたんですけど、これが衝撃的だったんですよ。あの当時、「チキチキ」なんて言われ方もした超高速シンコーペイテッド・リズム、あれ、ドラムン・ベースのR&B的応用だった気もするんですけど、あれに合わせてビヨンセが高速ラップ風に歌い上げるあの姿がとにかく衝撃的だったんですよね。「これはすごい才能でてきたな」というか。しかも、この頃には完全にビヨンセのフィーチャー(それで2人脱退もした)になるから俄然ファッション的にも輝いて、さらにリリックでは今の彼女につながる「主張の強い女」ももうここからかなり訴え始めてもいて。今に繋がるビヨンセのブランディングのかなりがここで成功してるんですよね。あと、本当にこの時期だけでしたけど、ロドニー・ジャーキンスの哀愁のラテン味ある曲調もプラスに作用してたかとも思います。特に近年、圧倒的な完成度でアーティストとして確固とした存在となったビヨンセではありますけど、こと「先進性」で見せつけていたのは、後にも先にもこの時期だけだったような気がしてます。

3.Beyonce/Beyonce (2013 US#1 UK#2)

ここまでも、優れたアルバムはいたビヨンセではあるんですけど、しかし、ここからの3枚には到底かなうことはないでしょう。ジェイZとの娘、ブルー・アイヴィーが生まれて以降の、もう3部作と呼んでしまっていいんじゃないかな。ここ最近の3枚がトップ3を独占です。まず3位は「ビヨンセ(2013)」。これが出たときは僕は快哉をあげましたね。「ああ、やっと作って欲しいアルバムをビヨンセが作った!」と。ひとつはやはり、長い間、懸案になっていた「先鋭的なサウンドに乗る」ことですよね。ようやくエレクトロのビートから逃げなくなりましたね。しかも、これまでの彼女のように、みんなが乗りやすくわかりやすいアッパーなタイプの曲ではなく、ダウンテンポのヒップホップナンバーの「Petition」だったり、体の底からがなりたてるような熱唱の「Drunk In Love」だったり、シングルでのウケを考えなくなってる(結果、そこそこウケましたが)ところも好感持てましたね。あと、やっぱり産後の影響か、これまで以上に内省的な内容となってまして、表面的なものでない真の美を追求した「Pretty Hurts」、そして現在のアフリカを代表する女流作家チママンダ・ンゴジ・アジチーのスピーチを聞かせる、フェミニズムとユニバーサルなブラックパワーの両面を訴えた「Flawless」など、ビヨンセが飾らずに赤裸々に訴えたいパーソナルなメッセージに溢れた1作にもなっています。


2.Renaissance/Beyonce (2022)

そして2位に最新作となります「ルネッサンス」です。正直なところ、順位迷いました。聞いてものすごく気に入ってはいるものの、これまで文句なしのトップ2と思われたアルバムにいきなり並べたり、抜かしたりしていいものなのか。一時の興奮だけで、その思ってはいないか、と。なので、今の時点で少し遠慮して2位にはしてありますが、将来的に逆転して1位になりうるアルバムだと思います。

 このアルバム、なにがすごいかって、彼女自身が思い浮かべたイメージがそのまま音に反映された、おそらくは初めてに近いアルバムだと思うからです。そこにはソングライターやプロデューサーの助力はあるにせよ、ビヨンセが存在しなかったら、この音にはならなかったというか。ここでは「(コロナ前の)再び楽しい日々を」という意味と、彼女に音楽をたくさん教えてくれた母方の従兄弟でエイズで亡くなった「アンクル・ジョニー」へのトリビュートの意味を込めてハウス・ミュージックがモチーフに使われてるんですけど、ハウスの伝統や今の現場の流行りのやり方を踏襲するとかでなしに、彼女自身の内面世界を描く絵筆としてのハウスというか。ベースラインの使い方だったり、とりわけこれまで以上に複雑になった多重ハーモニー。これが相当独自なんですよね。なんか、「後期マーヴィン・ゲイがドナ・サマーやってるみたい」な、そんなオーラがあるんですよね、これ。

 ビヨンセがドナ・サマーというと ソロ・デビュー作で「Love To Love You Baby」のサンプリングをやってて、今作でも「Summer Renaissance」で「I Feel Love」使ってますけど、そういう引用のみならず、全体がシームレスなDjミックスみたいな構造ってドナ・サマー79年の最大ヒット・アルバム「Bad Girls」への紛れもないオマージュですしね。そことビヨンセが小学生時代にアメリカでも一瞬流行ってたハウス重ねた感じですよね。

 ただ、そこだけで終わらせてなく、途中からは彼女が「ライオン・キング」のサントラ以来凝ってるアフリカのミュージシャンとの共演もあったり、ジャマイカが生んだ歌うスーパーモデル・レジェンドのグレース・ジョーンズとの共演もあったり。いみじくもこれらが、キャリアの後期に「ディスコと第3世界への接近」を試みたマーヴィン・ゲイっぽかたりもして。そして、それらの音楽のコーディネイトを受け持ってるのが大抜擢に応えた新進の女性プロデューサー・チームのNova Wavで、フェミニストであるビヨンセらしい先見の明が光ったり。そういう意味でもこれ、ものすごく音楽的含蓄の深いアルバムなんですよね。

 あ〜、そう考えたら1位でもよかった気がしてきたな。でも、2位にしておきます(笑)。

1.Lemonade/Beyonce (2016 US#1 UK#1)

そして1位は前作、2016年発表の「Lemonade」です。僕の現場で見た感じだと、もうすでに、ここ数作でビヨンセを「難しくなった」と敬遠していたタイプの、10年ほど前にデスチャ〜ビヨンセ・ソロ初期のイメージを求める人にとっては「ルネッサンス」の方が人気出そうな雰囲気を漂わせてはいます。ただ、それこそ彼女がR&Bやポップのファンだけでなく、ロック・ファンをも「聞くべき対象」して真剣に思わせたこと、そしてこれがこのアルバムだけでない、かなり貴重な瞬間に出た特別な流れ上にあることを考えると、やはり現時点では、これの1位はまだ外せないかなと思い、こちらにしました。

 やっぱ、これ、なにがすごいかって、「黒人女性アーティストが作ったスリラー」だったからですよ。マイケル・ジャクソンの「スリラー」が最新のR&Bをやっただけでなく、ロックや映像にまでアピールした総合エンターテイメント・アルバムであることは理解していただけることと思いますが、「レモネード」もそういうアルバムです。参加陣にジャック・ホワイトやヴァンパイア・ウィークエンド、ジェイムス・ブレイクといった、インディ・ロックファンが泣いて喜びそうなメンツが人種超えて入っている一方、ウィーケンドやケンドリック・ラマーという、今のR&Bとヒップホップの2大巨頭との共演だったり。内容的にも先鋭的なオルタナティヴなR&Bだけでなく、カントリーに接近したものや、BLMのこの時代に60sのブラック・イズ・ビューティフルの時代に共鳴するようなパワフルなメッセージをケンドリックと一緒に訴えたり。さらには、浮気したジェイZをひれ伏させる圧倒的かかあ天下の姿でシメるという、ユーモア溢れるエンタメまで披露してね。

 そしてこのアルバムが、この前年にケンドリックの「To Pimp A Butterfly」、同年にフランク・オーシャンの「Blonde」や妹ソランジュの「Seat At The Table」などのR&B/ヒップホップの歴史的傑作と並んで発表されたという、ブラック・ミュージックにとってのカルチャー的ユーフォリアの中で出されたこともやっぱり特筆すべきことだと思います。

 これは「強い主張を持ったオピニオン・リーダーのポップ・アーティスト」から、「文化、歴史的に重要なアイコン」へとビヨンセが成長を遂げた記録です。最新作の「ルネッサンス」も、ただのポップやR&Bの回帰ではなく、あくまで「Beyonce2013」「Lemonade」と紡いできた歴史の延長上にあることは忘れない方がいいと思います。












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