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マーキュリー・プライズ、2021年はアーロ・パークスが受賞!

どうも。

僕が世界のアワードの中でもっとも愛している

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マーキュリー・プライズの発表がありまして

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アーロ・パークスの「Collapsed In Sunbeam」が受賞しました!おめでとう!

いや〜、これはうれしいですねえ。1月にアルバムが出た時、聞いてすぐに好きになって特集記事書いた立場としてはやはり。

 この、ちょっとシャイな、すごくまじめそうな大学生みたいな感じが、この子すごく愛らしくてですね。R&Bにレディオヘッドとビリー・アイリッシュが混ざったみたいな感じでメロディ自体がすごくキャッチーなので、それでこのアルバム、人気すごくあったんですけど、この授賞式前からアーロ推しの声はイギリスからもすごく聞こえててですね。それはこの、彼女のキャラクター人気によるところも大きかったかなと思います。

授賞式では、この「Too Good」を歌ってましたね。この、ちょっとヴォーカル遅れて入る感じが、前も書いたんですけど、すごくカーディガンズみたいだなと、この動画見ても思いました。

マーキュリー・プライズ、なにがいいかって、ノミネートされた人、ほぼみんなのパフォーマンスが生で見れることなんですけど、今年もこれ、すごく豪華でした。

ブラック・カントリー・ニュー・ロード。この曲はまだSSW感あるんですけど、「ポストロックなのにアイドル」的なギャップはこれ見ても感じられますね。

前作に続く2作連続受賞を狙ったウルフ・アリスのパフォーマンスもかっこいい!前回受賞時の「Don't Delete The Kisses」ではパワフルなヴォーカルを聴かせたエリー、ここでは舌足らずのキュートなラップを聴かせております。

 とにかくマーキュリーはノミネートされる人が多彩なのが良いです。ローラ・ムヴーラはアルバムの内容通りのエイティーズR&B。その抱えたキーボードがナイスです。

アーロと同じ日にアルバムを出して、実はこっちの方が全英1位だったセレステ。生の方がいいんだよなあ。アルバムは正直、「可も不可もないネオ・ソウル」って感じで食い足りなかったんですけど。

「この人、知らなかった」という発見があるのがマーキュリーの醍醐味なんですけど、ハンナ・ピールという、かなり実験的なエレクトロの人も、こうやってパフォーマンスの機会持つの、そうとう貴重ですよね。

 ジャズもノミネートされます。このヌブヤ・ガルシアは昨年のイギリスの媒体の年間ベスト・アルバムのリストでよく名前みました。イギリスは今、ジャズもかなり盛んですけど、マーキュリーがこうして役に立ってる気がしますね。

ベテランのモグワイも、こうやってパフォーマンスの場が設けられています。彼らがアワードでパフォーマンスできるの、本当にこの場だけだと思います。

 BBCの「サウンド・オブ」のリストにも入っていましたベルウィン。期待されたほどアルバム、売れませんでしたけど、こうやって聞くとポテンシャルの高さがうかがえます。

 今年の上半期のUKラップではもっとも評価の高かったアルバムを出していたゲッツもパフォーマンス。これらの音楽がひとつのアワードで全部紹介されるのは音楽ファンとしては本当に嬉しい限りです。

残念ながらフローティング・ポインツとSaultのパフォーマンスがないんですよねえ。フローティング・ポインツはロンドン交響楽団とファラオ・サンダースとの共演なので再現難しいのはわかるんですけど、Saultは見てみたかったなあ。あいかわらず存在が謎のままで終わってしまったわけですけどね。

 あらゆるアワードが、これくらいクオリティ高く、幅広い音楽を聴かせられる場だったらいいのになあ、と、これを見て改めて思いましたね。


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