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短期カウントダウン連載 2010年代にロックが大失速した3番目の理由  「スター不在とギター衰退」は理由として大きそうでいて・・・

どうも。

今週は、短期集中連載をやろうと思います。

そろそろ年間ベスト、そしてデケイド・ベストを選ぶ時期なんですが、その前に、これをやろうかと思います。それは題して

2010年代にロックが大失速した理由

ズバリ、これで行きたいと思います。

jugemのブログからこのブログを読んでくださっている方からすれば、「またか」と思われるかもしれませんが、意外やまだnoteに移転してからは、このテのロック不振の話、まだ書いたことなかったんですよね。僕としても久しぶりなので感覚鈍ってないか心配なところはあるんですが。

今回は、やっぱり2010年代振り返る時に、ロックってどうしても弱体化が誰からも指摘されるじゃないですか。そこはやっぱり、もう40年来のロックファンとしては黙っておれなくてですね。僕なりに考えた不振の理由はどうしても語っておきたいことです。

その理由、ザッと思いつくだけでも少なくとも今回3つあるんですけど、こういう連載の場合、「最初だけ読んでもらって、あとは読む人が減る」って感じになるから寂しいじゃないですか。

なので今回は

一番弱い理由から順にカウントダウンで進めていきます!

つまり、僕がロック不振の最大の理由と考えるものはラスト、第3回目に紹介することになります。

では、今日は僕が3番目に大きいと考えるロック不振の理由について語ります。

では、2010年代にロックが失速しら理由、No.3はこれです!

「スター」と「ギター」!

これは実は、いつの時代に限らず、大体、ロックが調子よくない時に言われることです。

つまりはこういうことです。

・シーンにスターがいないからだ

・ギター・サウンドが新しくなくなった

・若い子がもうギターに興味を示さなくなった

こういう感じですね。

一つずつ、検証していきましょう。まず、「スターがいなくなっている」という説は、ある意味、正しいところもあります。やっぱりですね、もう一回上の写真、見てみましょうか。

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この写真でもわかるように、まだ比較的そこまで歳食ってるわけでもないバンドが、フェスのヘッドライナを余裕で勤められる年齢でもあるにもかかわらず活動休止や、長期でアルバム出さなかったりしてますからね。

例えば、先日来年のライブ活動を宣言したレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやシステム・オブ・ア・ダウンなんて、「シーンのリーダー」を期待されながら活動が完全に休止してしまって、たまにライブツアーしてるだけでしょ、この10数年。まだ40代後半から50代前半くらいの若さなのに。

あと、マイ・ケミカル・ロマンスも、2000年代の終わり頃には、子供達への訴求力も含めて、最もビッグになれるポテンシャルを持ったバンドだったのに解散したでしょ?こないだ再結成ライブ宣言しましたけど、この不在の約10年くらいですか、ちょうど30代だったはずなのにすごくもったいなかったなと思います。

あと、アルバムのリリースまでがやたらかかるアーティストが増えすぎですね。今年はTOOLが13年ぶりだったり、ラムシュタインが11年ぶりのアルバム出してかなり話題になって、かなり売れたりもしたんですけど、とにかく、こういうロング・ハイエイタスなバンド、多すぎです。活動休止期間とらないバンドでも、今、4年くらい平気でリリース間隔空けるでしょ?

これじゃ人気出ませんよ。今、ヒップホップとかポップの人気スターって、大体、2年に1枚がサイクルですよ。10年に4、5枚は出せる計算なのに、ロックの大御所が10年でアルバムが1、2枚で、最悪な場合、ゼロでツアーだけやってるでしょ?それじゃ若い人に人気出ませんよ。

この事態って主にラウドロックに重なったと思うんですけど、2010年代におけるラウドロックの冬の時代の状態って、「こんなにポテンシャルもったアーティストたちがこぞってリリースなかったら、そりゃ人気あるものもなくなるよ」というのはあります。

UKとかインディのロックも、ここまで極端な活動休止バンドはそんなにないですけど、さっきも言ったように、ここも1作あたりの間隔、空きすぎですね。アークティック・モンキーズが2013年から18年に5年かけてるし、ヴァンパイア・ウィークエンドも2013年から19年に6年、テイム・インパーラまで来年出るアルバム、4年半ぶりでしょ。彼らみたいな30代前半のバンドでさえ、そんな感じです。

思うに、ワールドツアーを主体に行いすぎて、バンドがバーンアウトしがちなのかな、とも思いますけどね。だから、ここまでの長期不在になってしまうのかなとも思いますけどね。

では、続いて「ギター」、これに行きましょう。確かにこの10年ですね

新しいギター・サウンドが出なかった!

これは事実だったと思います。大体、どの時代も、「その時代の象徴的なギター・サウンド」ってロックにあったんですけど、2010年代には「これ」と言ったギター・サウンドが出なかったでしょ?例えば70sだったらくすんだギターだったり、80sだったらクリーンなメタルギター、90sだったらグランジ、00sだったらロックンロール・リヴァイヴァルのスカスカ感とかあったのに、「2010年代らしいギター・サウンド」というのはほとんど感じられなかった。ここも、「2010年代はロックが進まなかったのか?」と思われても仕方がない理由になっていたとは思います。

僕、ギターそのものはそこまで興味はないので機材とかは詳しくないんですけど、ギターの技術革新って、この10年くらいでありました?検索かけても、それらしいものは出てなく、せいぜい、「この先はデジタル・ギターを売っていくしかない」みたいな記述は見るんですけど、どうなんでしょう。ぞれに伴って、なんかギターの音にこれまでにないようなものが聞かれたら面白いとは思うんですけどね。

・・・と、考えていくと、「ロックが2010年代に今一つだった理由」、見えてきません?

確かに、これだけをとっても、ロックが不調だった理由は見て取れると思うんですよ。これだと確かに、若い音楽リスナーにとっては新鮮味もないし、新陳代謝の悪い音楽のように見えたかもしれません。

が!

僕自身は、これがロック不振の最大の理由だとは思っていません。

なぜか。これについて語っていきましょう。

まず一つは

・どんなに大物が活動を休止しようが、新しい才能はどんどん出てきている

ここを見逃してはいけないと思います。よくよく考えれば「バンドの解散」なんてものはいつの時代もあるわけで。でも、それを埋め合わせるバンドがいるからこそ、ロックの人気は長く続いてきていたわけです。今も、毎日のように新しいアーティスト、探してますけど、面白いと思える存在はいつでも出てきているわけなんですよ。いつの時代も「スターがいなくなった」と言って嘆く人、絶対いるんですけど、そんなこと言って嘆く人に最新のロック事情に詳しい人ってほとんどいないんですよね。だから、個人的にあまり好きな意見じゃないんですよね、これ。

それと同じく、「革新的なギタリストがいなくなった」みたいなことを言いたがる人、いますけど、それも「あなたが好むようなギターソロ弾く人がいなくなっただけのことじゃない?」とも思います。だって、

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セイント・ヴィンセントとかタッシュ・サルタナなんて、非常に優れたギタリストですよ。「ギタリストがいない’なんて言って嘆くなら、こういう人たちにもっとスポットライト充てるべきだと思いますけどね。

あと、「若い人がギターに興味を示さなくなった」というヤツですが、これに関しては音楽の作り手がギターよりコンピューターでやるのが安価で手取り早くなった、というのはあると思います。「創作の手軽さ」というのは、いつの時代も音楽が発展する背景には必ずあることですからね。ロックとかフォークにしたって、元々はそれ以前の音楽より手軽にできるから流行ったわけであって。

ただ、

だからと言って、若い人がギターを敬遠していることには繋がらない

とも思います。

だって考えてもみてください。もし、ギターが鳴ってる音楽がいやなら、若い人、なんでエド・シーランとかショーン・メンデス、あんなに聴くんです?テイラー・スウィフトだって、まだギター弾いてる曲、あるでしょ?うちの子、見てても思いますけど、最新のトップ40の曲と並行して、僕が教えたわけでもないクイーンとかAC/DCの曲、好んで聴いてますよ。なので、一部の人が言いたがるところの、「若い子はギターが嫌いになった」なんていうのは、社会的、科学的な根拠がないものであって、単なる「ロックが聞かれなくなることを恐れる上の年代の杞憂」でしかないと僕は思いますけどね。

・・・ということで、今回の理由、わかりやすいんですけど、これがロック不振の一番の理由ではないと思います。

では、明日は「2番目に大きな理由」だと思うことについて、書こうかと思います。











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