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メガン・ザ・スタリオン、ブラックピンク、そしてザ・チックス!パワフルな女性アーティスト3組が期待に応えるニュー・ソング発表

どうも。

先週末は、すごく楽しみな女性アーティスト3組がすごく良いニュー・シングルを出してきました。

まず最初が

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現在、女性ラッパーで最も期待されている人ですね。メガン・ザ・スタリオン。アルバム・タイミングではかなり売れそうなんですけど、そんな彼女がニュー・シングルが、今のタイミングで最高にドンピシャな曲を出してきました。


これ、「Girls In The Hood」というんですけど、ジョージ・フロイド事件のタイミングには絶妙ですね。これ「Boyz In The Hood」というのは、



1992年のLA暴動の際にたびたび話題になった、NWAのラッパーだったアイス・キューブの人種問題を扱った名作映画のタイトルでもあるし



元をたどると、NWAが正式デビューする前に、メンバーのエリックBがソロで出していたシングルで、これがきっかけでNWAがローカルな注目をあびるようになったきっかけとなった曲でもあります。

それをメガンが今の女性の立場から世の現状をラップしたものなんですけど、これ、気がきいててトラックもNWAに敬意を払って、80s当時のかなりロック調のヒップホップのアレンジなんですよね。あと、メガンのキレのあるライミングのきっぷのいいかっこよさね。最近のマンブルなラップに慣れた耳にはすごく新鮮に聞こえるし、「やっぱ、こうでなきゃ!」となってしまわせる説得力があります。

続いては、やっぱ彼女たちですね。

はい!これは待ってた人も多いでしょう。ブラックピンク待望のニュー・シングル。

彼女たちは去年にコーチェラ出たときにかなり話題を呼びましたけど、その勢いがそのまま続いてますね。24時間でのYouTube視聴がかなり記録的な数字だったとか。いかに期待値高いかがわかります。

僕にとっても、ようやく「よし、これでいける!」と思えた曲ですね。これまでの彼女お立ちの曲って、「異物混入」的な耳を引くアピールはたしかにあったと思うんですけど、いきおい曲がちょっと雑な感じもあって引っかかってたんですけど、この曲はこれまでのイメージをたどりながらも同時に作りがだいぶ丁寧になった感じがしますね。この感じだと9月のアルバム、楽しみです。

やっぱり僕的にはTWICEよりは全米、もしくはワールドワイドにあたるポテンシャルがあると思うんですよね。TWICEだとちょっと「アジアのいい子ちゃん」過ぎて欧米の女の子的に共感つかむの難しいかなと思うのと、「R&Bっぽくないのがある種の個性」だったのにR&Bっぽくなったのがどうなのかなと。その点、ブラックピンクはYGの先輩でKポップの斬新なイメージを僕に初めて与えてくれた2NE1の理想的な後継者であり、テクニック的にはまだ劣りはするけど伸びしろの部分がかなりあるだけに面白いと思います。どんな主張を展開してくるかも楽しみですしね。

そして3つめは

ディキシー・チックス改めザ・チックスのニュー・シングルです。

彼女たち、アルバムの方は年末だか来年になった、みたいですけど、10数年ぶりとなるアルバムからの先行シングルはかなりいい曲が続いてます。そして、これは特に時代を象徴する、まさに最高のタイミングでのドロップです。

これ、もうタイトル「March March」から多くを説明する必要ないですね。このMVでも表されているように、「疑問をもったら実行あるのみ」とデモ行進を大いに肯定する曲です。それはジョージ・フロイド事件はもちろん、ここではもう婦人参政権だから100年くらい前かな。それくらいの時期までさかのぼって、「声を上げた」ことで世がどう変わってきたか。そして、それこそがリンカーンの時代からのアメリカの理想だというメッセージを発しています。

チックスの場合、2000年代にカントリーのグループながらに当時のブッシュ政権のイラク戦争に猛反対したことでカントリー・ファンベースから強くバッシングされたんですけど、一歩も引くことなく、その次のアルバムがものすごくポリティカルな内容でそれでグラミー賞のアルバム・オブ・ジ・イヤーを受賞しています。

そこから15年近くグループとしての活動がなかったんですけど、その間、リードシンガーのナタリーがもう風貌から「男装の麗人」化してかっこよくなって(2児の母なんですけどね)いたりもして。で、再活動後もグラミーとったアルバムがサウンド的にいまひとつ面白くなかったところが、今回、プロデューサー、ジャック・アントノフですよ!Lordeやセイント・ヴィンセントやラナ様と同じ土俵です。

そして、大英断がグループ名変更ですよ。もう、キャリアを相当長く積んだのに、名前が「人種差別的な南部イメージを断ち切りたい」というので「ザ・チックス」。ここまでやれる気概がたくましいです。

3アーティストともこれからがアルバムなので、ますますたのしみです。



























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