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エモ・ラップ?アイドル?ロック? ひとりでいくつもおいしい17歳のニュー・スター キッド・ラロイ(と、その影の秘訣)

どうも。

今日はこういう話をしましょう。

現在、ジャスティン・ビーバーとのコラボになります「Stay」が世界中で大ヒット。これが収録されたことで増強盤EP

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これですね。これが昨日、全米アルバム・チャートで1位になったばかりの

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キッド・ラロイ。彼をちょっと、とりあげてみたいと思います。

彼に関して言えば、今年の始め頃から気になってはいて、しかるべきタイミングで特集してみたいなと思っていたのですが、それが今だと思うのでやってみようかと思います。

キッド・ラロイはオーストラリアの生まれですね。誕生日は8月下旬なので今の時点でまだ17歳ですよ!ビリー・アイリッシュが2001年生まれと聞いた時も驚いたものでしたが、まだまだポップスターの年齢は下がっていきます。

ただ、本国オーストラリアでは、なんでも14、15歳のときには話題だったみたいですよ。最初は

2018年に、この曲の入ったEP「14 With A Dream」でデビューします。スタイルとしては、この2年前にデビューしたポスト。マローンみたいな、シンギング・ラップ調のエモ・ラップで、オリジナリティとしてはそこまで面白くは正直今も感じないんですけど、ただ、それを中学生は作ると話はまた別でして、彼はこれで地元オーストラリアで影響力もある、BBCみたいなラジオ・ステーション、トリプルJの推しアーティストに早くもなります。

 で、2019年にはもうアメリカのレーベルと契約しちゃうんですね。で、そのときに

ジュースWRLDに気に入られて早速共演してるんですね。ツアーにも連れてってプレイさせた記述もきましたね。

リリース順的には、下のリル・テッカとのコラボの方が先にヒットしてますけどね。

このときの印象では、典型的なシンギング・ラップのエモ・ラップといった感じで「若さ」と「オーストラリアから来た白人」という物珍しさでフックアップされている感じですけど、まだ、個性はそこまで感じないかな。

ただ、それがXXXテンタシオンにせよリル・ピープにせよジュースWRLDにしてもそうだったんですけど、なんかこのエモ・ラップというのは音楽的に「未完成」感が強いものの気がして、そこが人気と同時に強い反感を呼ぶ音楽(AOTYのサイトの一般のレビュー読んでも、これはかなり厳しいですよ)ではあると僕は思っていて。このジャンルを、完成度の高いサウンドと歌で将来的に高める力は、この少年にはあったのかもしれないな、とは、今、こうやって聞きなおしてみて思うところではありますね。

ところが、「成長」は一足飛びでやってきまして。

この2020年の後半に出しました、この「So Done」という曲。これがオーストラリアで初のトップ10を記録したのをはじめ、ヨーロッパでも当たりました。

もう、この段階に来ると、もはやエモ・ラップというより「フォーク」なんですよね。ここでなんか殻を破り始めた感じがあったところに

今年に入ってからの、この「Without You」の大ヒットですよ。この曲なんて、なんか2000s前半のオルタナ・ポップ・ヒットみたいですよね。ミッシェル・ブランチとか、サード・アイ・ブラインドとか、ああいうの思い出しちゃったんですけど。

僕、このタイミングで知って、そのときヨーロッパでバカ受けしたんですよね。EP「Fuck Love」がこの段階で増強第2弾でそれも売れたんですけど、このときに存在、気にし始めてます。ここで後から「えっ、エモ・ラップなの?どこが!?」という感じにすでになっていました。

そうしてたら

マイリー・サイラスとのデュエットによる新ヴァージョンがアメリカで出まして、これがなんと、アメリカはビルボードのロックチャートで1位になってしまったんですよね。まあ、さっきも言ったように局長が2000sのロック系のラジオであたったものにすごく似てるんで、それもわかります。

で、この曲の後押しがあったあとに、ちょっとシンセポップというか、インディっぽいテイストも入った「Stay」が特大ヒットして、今に至るわけです。

そう考えると、キッド・ラロイって、エモ・ラップでもとらえられるし、顔がいいからアイドルっぽくもとらえられるし、なおかつ今後の活動次第ではロック方面にもアピールできる。ポジション的にメチャクチャおいしいんですよ、これが!

ここまでアピールが多岐にわかってできたら、そりゃ強いだろうと思いますよ。今、いちばん広く受けいられるポテンシャルあるんじゃないかな。

個人的には音楽的にまだそこまで「ファン」という感じではないんですけど、客観的に考えて、「ものすごくおいしいなあ」と思いますね。

あと、今も言ったように、「ロック方面に広がる可能性もある」という件ですが、これ、根拠あるんです。

それは

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このコラボ・ソングライターの存在です。彼はオマー・フェディといって、イスラエル出身の、まだ21歳のソングライター、プロデューサーなんですが優れたギタリストとして業界で知られ、ギター・フィーチャーの曲を世にアピールしようとしています。

過去のヒット曲では

去年、なんでかしらないけどビルボードのロックチャートで半年くらい1位になり、総合シングルチャートでも1位になった「Mood」。この曲でギターを弾いてたのがオマーです。さらにマシンガン・ケリーのロック化にトラヴィス・バーカーと一緒に手を貸したのもオマー。さらに、リル・ナズXの「Montero」でスパニッシュ・ギター弾いてるのもオマーです。

このオマーとラロイ、「So Done」「Without You」「Stay」で一緒に曲を書いているわけです。ラロイにとっては不可欠な存在であり、同時にオマーは現在最高のヒット・ソングライターでもあったわけです。

 こう考えると、これ、なかなか今後、見逃せない感じ、しません?オマーに関しては、Spotifyにソングリスト的なプレイリストもあるので聞いてみても面白いと思いますよ。

 あと、ラロイも、この8月下旬で18歳ですから、今後、まだまだどうにでも成長しようがあって、楽しみです。




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