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ちょっとリスキーに感じたBTSの新曲

どうも。

ちょっと寝坊しまして、本当は別の、作品レビューになるはずだったんですが、時間がないのでこちらの話でも。

BTSが新曲「Permission To Dance」を出しました。

これ、曲書いたのがエド・シーランということでも話題ですね。

正直、エド・シーランというのが僕にとっては3枚目のアルバム以降が、マルーン5とかコールドプレイに顕著になってしまった「ギョーカイ内のご要望に染まりきってるな」という印象を払拭してくれないので(苦笑)、正直、あまりいい予感はしてなかったんですけど。

う〜ん・・・・。

という感じですね、これ。

「Dynamite」「Butter」の流れはいいと思うんですけど、なんかこれだと「さわやかでピースフルな良い子ちゃんイメージ」を一身に背負いすぎてて、彼らがもともと持ってたエッジが感じられないんですよね。僕はもともと彼らに、「Kポップの中で図抜けてラップ部門とダンスパートが強いな」ということで好きになった経緯がありましたから。

あと「Dynamite」のときにやたらと言われた「Z世代のメンタルヘルスを癒すなど」なんだのの評論の物言いがいきすぎてて正直「でも、それじゃ、世界に一つだけの花のときのSMAPと何が違うの?」という違和感を、すごく強めてしまった曲でもあります。

 リベラルでマイノリティに優しいメッセージそのものは大事だとは思います。ただ、ソフトな曲がつづいた上に「手話」つかって「ラップラインがラップしないでヴォーカルをやる」とまでなると、ちょっとしつこいんですよね。

 そういういわば「ユニセフの親善大使?」みたいなイメージ、一回背負ってしまうと、人によってはもうそのイメージでしか見なくなってしまうんですよね。こういうイメージがキャリアの足かせになってしまって、以降にエッジのある表現ができにくくなってしまう例もあります。思い出すのは「マン・イン・ザ・ミラー」以降のマイケル・ジャクソンですね。

 曲そのものも正直いいとは思えないんですよね。「フラデルフィア・フリーダム」とかフィリー・ソウルに接近した頃のエルトン・ジョンへのオマージュだと思うんですけど、なんかそこにもあんまりセンスが感じられないというか。

 あと、メッセージうんぬんを抜きにしたら、産業ロックバンドのバラードとかヘヴィ・メタル・バンドの、欧米のライブで観客がライターかざして揺らすタイプのパワー・バラードというか。ハードな曲抜きにそういうのばかりを期待されて、それに答えてダメになってしまったブライアン・アダムスとかエアロスミスみたくなってしまわないか、ちょっと懸念はあります。

 僕はバンタンに関しては「マイケル・ジャクソンみたいな、パフォーマンス技能の非常に高いエンターテイメント」として惚れた側面があります。メッセージ性のそれもマイケルには近いです。ただ、マイケルが「マン・イン・ザ・ミラー」出したあとでもゴリゴリにファンキーな路線でもずっと一線でかっこいいままだったじゃないですか。そのことを彼らには忘れてほしくないし、他の曲でそれを補完してほしいなとは思います。



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