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審査員の好みが露骨すぎるグラミー&最新全米チャート

どうも。

今年はついにグラミーの速報、やりませんでしたけど、結果見たら、それも納得かなと思ってしまいますね。なんだかな。

では、先に全米チャート、行きましょう。

SINGLES
1(1)Heat Waves/Glass Animals
2(2)Stay/The Kid Laroi & Justin Bieber
3(11)Big Energy/Latto
4(3)Super Gremlin/Kodak Black
5(7)Enemy/Imagine Dragons
6(5)Ghost/Justin Bieber
7(4)abcdefu/Gayle
8(6)We Don't Talk About Bruno/Encanto Cast
9(8)That's What I Want/Lil NAS
10(9)Woman/Doja Cat

https://www.youtube.com/watch?v=T8GpG8C0YzA

グラス・アニマルズ、まだ1位キープです。すごいな。

3位に、新人女性ラッパーのLatto入ってきました。マライア・キャリー、じゃ無かったトムトム・クラブのサンプリングが印象的ですね。ラッパーとしてもうまいし、出たばかりのアルバム、聴いてみようと思いました。

では、アルバムに行きましょう。

ALBUMS
1(-)Mainstream Sellout/Machine Gun Kelly
2(2)7220/Lil Durk
3(3)Encanto/Soundtrack
4(4)Dangerous Double Album/Morgan Wallen
5(11)Sour/Olivia Rodrigo
6(6)The Highlihts/The Weeknd
7(8)Certified Lover Boy/Drake
8(-)Legendaddy/Daddy Yankee
9(10)Planet Her/Doja Cat
10(9)DS4EVER/Gunna

こないだも言ったように、MGK、1位です。聴いてみましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=hbXcy50umRc

通のポップパンクよりも、こういうエモラップの影響混ぜた曲の方が、彼の出自も出せて僕はいいと思います。

彼の場合、こないだも言ったように、特にポップパンク、実際にプロでやってる人には嫌われ続けるとは思うんですけど、本人も批判ウェルカムだと思ってやってるはずなので、あまり影響ないとは思いますね。

では、グラミー賞について語りましょう。

方々でたくさん、こういう声を世界中から聞きます。「なぜオリヴィアが主要部門で新人賞だけなんだ!」「なぜBTSがまだ受賞できないんだ!」。もう、ほとんどこればかりですよね。

 ただ、僕自身、オリヴィアはもう少し取ると思ってましたが独占はしないと思っていたし、バンタンに関しては主要部門のノミネートがない時点で今年は難しいと思っていたので、そこのところの意外性はなかったです。

ただ、今年ほどグラミー審査員の性格がにじみ出た年もないので、そこに半ば呆れてます。

ちょっと露骨すぎますよ。

 一つわかったことは、グラミー賞審査員のマジョリティの趣味です。

アワードの前、「今年はトニー・ベネットが95歳でもあるので、ガガとのコラボが勝つのでは」と言われていましたが、それもないだろうと思っていました。それは、トニー・ベネットがいくらジャズの大物と言ってもフランク・シナトラと比べるとそこまで大きくないこともあるんですが、具体的に投票する審査員がイメージできなかったからです。

どういうことか。それは、トニー・ベネットを熱心に好きだった世代、それが

80代を超えてるからです!

考えてもみてください。ビートルズのリアルタイム世代でさえ、70代なかばなんですよ。トニー・ベネットと言ったらもっと上。実際、トニー・ベネット好きな会社の上司がいたんですけど、彼が定年退職したのが1999年です。今ご存命でしたら83歳のはずなんです。今、いみじくも「ご存命なら」と言いましたが、ファンがもう生きてない可能性が高いのです。受賞できなかった理由は、おそらくそれでしょう。

では、まだ生きていて、会員にも多いであろう、60〜70歳の会員の趣味が何か。それは

70年代のソウル・ミュージック!


ズバリ、それです。

これは世代的には間違っていません。リアルタイムでティーン、大学生だったとしても、確実に還暦は超えている年齢なので。そして、それはロックよりも強い。おそらく会員でロック好きでもパンクは通過してないタイプでしょうね。つまり、ロックでもブルース、ソウル色が強い時期のものが好きだった人が多い、ということでしょう。ベイビーブーマーに年齢が近ければ近いほど、その傾向が強いと思います。

その象徴が

シルク・ソニック!


今回、オリヴィアが主要部門をビリー・アイリッシュほど取れなかったのは偏見でもなんでもありません。単に審査員の好みが彼らに流れたからでしょう。

彼らは今回、レコード・オブ・ジ・イヤー、ソング・オブ・ジ・イヤーの主要2冠でしたが、アルバムがノミネート対象期間の9月末まででなかったために来年に持ち越しでノミネートされなかったんですね。もし、これが今年のノミネートだったら、それも勝っていたでしょう。そりゃ、そうでしょう。ブルーノ・マーズ、前作の「24K Magic」も主要2冠でしたからね。表沙汰に気づかれてないんですけど、彼もグラミーの寵愛を深く受けてるんですよね。

そこに加えて

ジョン・バティスートのアルバム・オブ・ジ・イヤーですよ!

これもジャズとはいうものの、コンテンポラリーなブラック・ミュージック全般ですよね。それこそソウルからの影響も強い。

これねえ、いくらジャズファンの方々から、「その界隈では大物だ」と言われてもですね、年間ベスト・アルバム・ウォッチャーの僕からしてみたら、年間アルバム総合集計で50位にすら入ってないアルバムが、いくら「これは好評だった」と言われても納得できないんですよ。今時、そういうので裏取る人も少なくないですからね。Album Of The Year(AOTY)、Metacritic、Any Decent Musicみたいなアグリゲーション(レビュー集計)サイト、存在するわけですから。

そういうアルバムが最多ノミネートというのでも驚きましたが、受賞でしょ?「一体、何の利権でも絡んでるんだ?」と疑ってしまいます。

そして、今年も


HERのパフォーマンスとノミネートが懲りずにありました。彼女のアルバム、それこそ去年、むしろ不評で何の年間ベストにも入っていなかったのに複数部門ノミネートでしょ?

これでR&Bアルバム勝ったら暴れてましたけど、そこは幸いにして、各メディア絶賛で、昨年の年間ベスト総合でもトップ10に入ってたジャズミン・サリバンに負けました。だけど、そのジャズミン・サリヴァンはパフォーマンスの機会なんて与えられてないわけですよ。

HERは毎年のようにノミネートもパフォーマンスもあって、さらに今年に至っては、グラミー会員を紹介するプロモーション・ビデオの中でインタビューまで受けてました。ここまできたら、「どんだけまわしものなんだ」と、「癒着」まで感じましたね。なんなんでしょうか。

彼女とブラック・プーマスが、ヒットもないのになぜか毎年ノミネートされてます。もう、この4〜5年そうです。グラミーはいつから、自分たちの団体が推すアーティストを勝手にノミネートするようになったのか。ここは地味ですが問題視されていいところだと思います。で、その両方ともに言えることが、70年代ソウル・ミュージックの影響が強いこと。もう、露骨ですよ。

今年はそこにさらに

ブラザーズ・オズボーンのクロージング・パフォーマンスですよ!

もう、これなんて意味不明ですよ。「誰だよ?」って感じで。全米チャートでトップ10にも入ってないカントリー・アクト。これも70sのロック、ソウルの影響が強い、いかにもグラミー好みなアーティストです。

まあ、その70sソウル・テイストで言えば、アリシア・キーズが2000sのグラミーでやたら強くて、ノミネートされなくなったら司会までやらせてもらえる。さらに、アデルがリリースあればもれなく独占でしょ。もう、来年のグラミーも見えたも同然ですよね。アデル圧勝ですよ。

 こういう偏ったことを、世論気にせず平然とやれる人たちです。オリヴィアとかBTSの立ち入る隙はないと思います。せいぜい、せいぜい、ビリー・アイリッシュの2年前の4冠の快挙は、ただ単に、その年にグラミー会員のお気に入りが他に見つからなかっただけだったんだと思いますね。




















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