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「続ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」感想(ネタバレ注意) ヤバい!大統領選の前までには必ず見よう!

どうも。

ゆうべはこれを見てました。

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はい。いろんな意味で大問題の国際お下劣コメディ、「ボラット」が14年ぶりに帰ってきました。かなり秘密裏に進められてたようで、配信日の23日の直前にアマゾン・プライムから配信されることが発表されました。もちろん、大ファンですから(笑)、見逃すわけありません。ワイフの誕生日の週末だったんですが、2人で一緒にこれを見ました。

 今回のボラットのミッションはどんなものだったのでしょうか。

さっそく、あらすじから見てみましょう。今回、内容上、かなりつっこんで話さないとならないため、ネタバレ注意とさせていただきます。


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前回2006年のミッションで全世界のはじさらしとなったことで、ボラットは独裁者に逮捕され、強制労働を課せられていましたが、ある日、その独裁者から

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「アメリカでトランプという大統領が生まれ、世界の独裁者と手を組んでいる。近づきたいから貢ぎ物をしてこい」というミッションを課せられます。

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そこでボラットは、カザフスタンの文化大使であるチンパンジーをマイク・ペンス副大統領に届けに行くために、故郷の村を出発し、1ヶ月の航海でアメリカにたどりつきましたが

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別便でアメリカに届けられていたのはチンパンジーではなく、15歳の実の娘、トゥーターでした。逮捕されているあいだ、ボラットは財産から所有物、そして息子までをも盗まれていましたが、男女差別の激しいカザフスタンで彼女だけがボラット家に取り残されていたのでした。野生児のように育ち、それを気持ち悪がったボラットは彼女を置き去りにしてアメリカに行く予定でしたが、猿と一緒に送られているうちに彼女だけが生きて送られたわけです。

 ボラットはそこで「娘をペンス副大統領に貢いでは」と考え、独裁者も「それがいい」との、ファクシミリでの会話で合意に至ります。

そこでペンス好みの女性にするため

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ボラットはトゥーターを「イケてる女の子」にするべく、髪をブロンドに染めさせ、精一杯おしゃれさせますが、その過程で

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トゥーターが妊娠していることが発覚。原因に心当たりあるボラットはなんとかしようと医者にかけあいますが、返ってきた答えがとんでもなく・・・

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字体をなんとかした(?)2人は保守派のファミリーに近づき舞踏会に参加しますが、そこでもお下劣な行動で顰蹙を買い

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ボラットはついにペンスの集会にトランプに変装して入り込んで娘を貢ごうとしますが、まんまと撃沈します。

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すると今度は「とんでもないセクハラ野郎で胸の大きな女性が好み」と耳にしたことから、ボラットはターゲットを、元ニューヨーク市長で現在、トランプの顧問弁護士のルディ・ジュリアーニに変えます。

ボラットはそこでトゥーターに豊胸手術をさせますが、費用が高くてたりません。そこでバイトをして金を稼ぐことにしますが、その間、トゥーターを家政婦にあずけますが

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そこで黒人家政婦からフェミニズムを教えられたトゥーターは、自分が操られていたことに気づき父に反抗。父の手を離れ、飛び出してしまいます。すると、トゥーターはレポーターとして成功する頭の良さを発揮します。

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ボラットはトゥーターが取材にでかけた共和党のラリーに参加し、コロナウイルスの陰謀ソングを歌い、つめかけた観衆から喝采を受けます。その場で彼女は父が貢ぎ物を届けないと処刑されることを知り、

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ジュリアーニに取材の名の下に近づき、貢がれようとしますが・・・

・・・と、ここまでにしておきましょう。

今回の「ボラット」ですが

ハッキリって話に無理はありすぎます(笑)

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だいたいが無理のある話ではあるんですけど、今回は娘の成長が異常に早すぎますね(笑)。野生児で育ってきてるのに、言葉の学びが早く、レポーターで職を得るとかありえないじゃないですか(笑)。

あと、このストーリーに伴い、前作で顕著だった「アポなしドッキリ」の要素がかなり交代して、かなりフィクションになってしまった感も否めないです。

そして

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ボラットではなく、サッシャ・バロン・コーエンとしての「政治的本音」が完全に隠せなくなっています。とりわけ、この映画の締め方にそれが顕著です。前作が風刺しながらも徹底してナンセンスなまま終わったのと比べるとだいぶ違います。

が!

 今回は「告発映画」として、かなり優れてます!

僕、愛情としては、前作以上かもしれません。

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この中絶求めるシーンは、ここは完全にアポなしだと思うんですが、「プロ・ライフ」の信じがたい医者の対応でしたね。妊娠の理由が近親相姦だというのに、それも認めないというのはね・・。

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あと、このラリーの、コロナの嘘でオバマをはじめとした民主党けなす歌、歌った時の聴衆の共感ね。これもあまりに素でまいってしまいました。

そして!

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やっぱ、ジュリアーニですよ!

これ、大問題です。もう、公開以降、話題はこればっかりです。

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これ、インタビューの途中でトゥーターが「気分が悪い」と言ったので、ホテルのベッドまでジュリアーニが連れていったわけですけど、そこでジュリアーニ、このポーズですよ!いろんな憶測ありますけど、なんでベッドに寝そべって、そこに手ですよ!!

これ、脚本上にある演技かもしれませんが、そうだとしたら、これを承諾したジュリアーニに大いに問題あります。だって、今回のように大統領選前に出ることは十分予想されたのに、なんで断ってないんでしょう?これ、トランプにとっての大きな痛手になりかねないことなのに。僕はトランプにダメージがあったほうがいいので歓迎ですけど(笑)、それにしても、ここまで社会的な余波が考えられない人だったとは。ハーヴェイ・ワインスティーンの件から何も学んでいないことがはっきりうかがえる事例ですね。

 もう、こうした瞬間がいくつもとれただけで、この映画、成功だと思います。

 今回もサッシャ・バロン・コーエン、冴えてたと思いますが

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今回はこのトゥーターを演じた女優さんがMVPですね。この人、マリア・バァロヴァといって、ブルガリアの女優みたいなんですけどね。この作品前までは全く無名の存在で、年齢は24歳。演技かなりうまかったので、今後、ハリウッドでよく見る顔になるんじゃないかと思ってます。

そんなわけで、この映画、11月3日のアメリカ大統領選前までに見ることをお勧めします!






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