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「1917」大躍進に、ネットフリックス勢に不安も・・。ゴールデン・グローブ終了後、オスカー争い現在の状況

どうも。

日曜にはゴールデン・グローブ、そして火曜日には、BAFTA(英国アカデミー賞)、PGA(プロデューサーズ・ギルド・アワーズ)、そしてDGA(ディレクターズ・ギルド・アワーズ)のノミネート発表がありました。

この4つのアワードの結果、ならびにノミネートによって、オスカー争いに変化が生じています!今日は、そのことについて話していきましょう。

まずはざっと、ゴールデン・グローブの作品賞の結果から見てみましょう。

GG
作品賞<ドラマ>1917
作品賞<コメディ>ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
監督賞サム・メンデス(1917)

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ここで、年末に公開がはじまったばかりの「1917」が浮上してきました。これまで5番手だったんですけどね。

さらに見ていきましょう。今度はBAFTAの作品賞、監督賞のノミネート

BAFTA
作品賞ノミネート
パラサイト
ジョーカー
1917
アイリッシュマン

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

監督賞ノミネート
ポン・ジュノ(パラサイト)
トッド・フィリップス(ジョーカー)
サム・メンデス(1917)
マーティン・スコセッシ(アイリッシュマン)

クエンティン・タランティーノ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)


PGA
作品賞ノミネート10作
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
アイリッシュマン
1917
パラサイト
ジョーカー
ジョジョ・ラビット
マリッジ・ストーリー
私の若草物語
ナイブス・アウト
フォードVSフェラーリ


DGA
最優秀監督ノミネート5人

ポン・ジュノ(パラサイト)
タイカ・ワイティティ(ジョーカー)
サム・メンデス(1917)
マーティン・スコセッシ(アイリッシュマン)

クエンティン・タランティーノ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

これでわかることは

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「マリッジ・ストーリー」の脱落ですね。すごく好きな映画ゆえ残念なんですけど。前にオスカー絡みの記事を書いたとき、この映画が「ワンハリ」「アイリッシュマン」「パラサイト」と並び”4強”だったわけですけど、4強の図式こそ変わりませんが、それが「マリッジ・ストーリー」から「1917」に完全に乗り代わってしまいました。

作品賞のまとめ行く前に、今度は役者部門、見てみましょう。これは、ゴールデン・グローブの結果、BAFTA、そして1/19に授賞式があるSAGアワーズのノミネートから僕が独自に割り出したものです。ノミネートが絶対だと思われるものは◎、多分大丈夫だろうが◯、微妙が△で示してあります。

<主演男優賞>
◎ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
◎アダム・ドライヴァー(マリッジ・ストーリー)
◯レオナルド・ディカプリオ(ワンハリ)
◯タロン・エジャトン(ロケットマン)
△ロバート・デ・ニーロ(アイリッシュマン)
△エディ・マーフィー(ルディ・レイ・ムーア)
△アダム・サンドラー(Uncut Gems)
△ジョナサン・プライス(2人のローマ教皇)
△アントニオ・バンデラス(Pain & Glory)
△クリスチャン・ベール(フォードVSフェラーリ)


<主演女優賞>
◎レネー・ゼルウィガー(Judy)
◎スカーレット・ヨハンソン(マリッジ・ストーリー)
◯シアーシャ・ローナン(若草物語)
△シャリーズ・セロン(スキャンダル)
△ルピタ・ニョンゴ(Us)
△アークワフィーナ(The Farewell)
△シンシア・エリヴォ(Harriett)

<助演男優賞>
◎ブラッド・ピット(ワンハリ)
◎ジョー・ペシ(アイリッシュマン)
◎アル・パチーノ(アイリッシュマン)
◯トム・ハンクス(A Beautiful Day In The Neighbourhood)
△アンソニー・ホプキンス(2人のローマ教皇)
△ソン・ガンホ(パラサイト)
△ウィレム・デフォー(The Lighthouse)

<助演女優賞>
◎ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)
◯マーゴット・ロビー(スキャンダル)
◯フローレンス・ピュー(若草物語)
△ジェニファー・ロペス(ハスラーズ)
△スカーレット・ヨハンソン(ジョジョ・ラビット)
△ニコール・キッドマン(スキャンダル)
△ザオ・シュツェン(The Farewell)

こんな感じですけどね。

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こっちはホアキン・フェニックスが勢いつけた感じがありますけどね。BAFTAでも「ジョーカー」は最多ノミネート。オスカーの作品賞はDGAで監督ノミネート逃したので難しいと思いますが。

さらにこれに、脚本のギルド・アワード、WGAのノミネートも見てみましょうか。

WGA

オリジナル脚本
1917
Booksmart
ナイブス・アウト
マリッジ・ストーリー
パラサイト

脚色
A Beautiful Day In The Neighborhood
アイリッシュマン
ジョジョ・ラビット
若草物語
ジョーカー

ちなみにクエンティン・タランティーノはライターズ・ギルドの会員ではないので、ノミネート資格がありませんでした。


これらを総合して、作品賞争い、もう1回、占って見ましょう。

◎ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
◎パラサイト
◎1917
◎アイリッシュマン
◯マリッジ・ストーリー
◯ジョーカー
◯ジョジョ・ラビット
△若草物語
△ナイヴス・アウト
△フォードVSフェラーリ
△スキャンダル


といった感じではないでしょうか。

改めて思うのは、

アンチ・ネットフリックスって、去年よりも大きくなってない?

ということですね。

去年、「Roma」が受賞有力な状況で進んでいたのに、最後の最後で「グリーン・ブック」にオスカーの作品賞かっさらわれた理由がまさにアンチ・ネットフリックスの影響で、映画館の劇場主がこぞって票を「Roma」に入れるのを拒否したからなんですけど、今回、まだはじまっていないのにもかかわらず、それが起きてるとはなあ。「マリッジ・ストーリー」の後退もそうなんだけど、「アイリッシュマン」もGGで負けたのに加えて、デニーロの主演男優賞ノミネートが危うい状況ですからね。容易じゃないと思います。

加えて、「1917」がいかにもな「映画館でこそみるべき映画」っぽい作品じゃないですか。そういう主張でキャンペーンはりやすいんですよね。

さて、これからこれがどうなるか。ノミネート発表は13日です。




















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