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結果はノー・サプライズも、前代未聞の平手打ちが気になった今年のオスカー

どうも。

オスカー、発表されましたね。

今年はロラパルーザの最終日と重なったため、生ブログは中止にしました。例によってフー・ファイターズはテイラー・ホーキンスの件でキャンセルになったので時間はあって、僕がシャワーまで浴び終わった時には、まだ助演女優賞までしか発表されてなかったのでやろうと思えばできたんですけど、食事もとりながらで体も疲れていたので今年はやらないでおきました。

結果はこうでしたね。

作品賞 コーダ
監督賞 ジェーン・カンピオン(パワー・オブ・ザ・ドッグ)
主演男優賞 ウィル・スミス(ドリームプラン)
主演女優賞 ジェシカ・チャステイン(タミー・フェイの瞳)
助演男優賞 トロイ・コッツァー(コーダ)
助演女優賞 アリアナ・デボーズ(ウェストサイド・ストーリー)
脚本賞   ベルファスト
脚色賞   コーダ
国際長編  ドライブ・マイ・カー

これに関してはサプライズなしで終わりました。

印象に残ったといえば、まず、助演男優賞のコーダのお父さんですよね。去年、「ミナリ」で助演女優賞を受賞したユン・ヨジュンが受賞を読み上げる前に手話をして勝者を伝えた。あのシーンはジーンと来ましたね。すごく気が利いてたと思います。

あと、僕としたらジェシカですよ!もう、「ヘルプ」の時からの大ファンで、2013年のオスカーで「ゼロ・ダーク・サーティ」での主演を、ジェニファー・ローレンスの「世界に一つのプレイブック」と争って負けて、両者大好きで悔しかったんですけど、「すぐに取れるよ」と思ってたら9年かかってやっと受賞。嬉しかったなあ。作品そのものがそんなに有名じゃなかったですからね。彼女のLGBTコミュニティに捧げたスピーチにも胸を打つものがありました。

「コーダ」はねえ、僕自身も見て涙した素敵な青春映画だし、「愛は静けさの中に」でオスカー主演女優賞とった聾啞女優の先駆者マリー・マトリンが大人になって35年ぶりに戻ってきたのも嬉しいんですけど、なんかこう、批評家賞で圧勝だった「パワー・オブ・ザ・ドッグ」が協会内で嫌われるネットフリックス配給だったから漁夫の利で勝てた、というのは複雑ですね。

これに限らず、過去10数年で、「批評家アワードで圧勝なのに、好感度映画に作品賞譲るパターン」がちょっと10数年で多すぎですよね。「英国王のスピーチ」が「ソーシャル・ネットワーク」に、「バードマン」が「6才の僕が大人になったら」、「グリーンブック」が「ローマ」に勝った時と同じパターンで。これが恒例化すると、なんか嫌だな、というのは感じましたね。やっぱりノミネートされてる時点でフェアなんですから、作品とは直接関係のない「事情」で勝者決めるのはどうかなと思います。

あと

「ドライブ・マイ・カー」、国際長編、取りましたね!

まあ、脚色賞もとって欲しかったですけど、まだ若い濱口です。チャンスはあると思います。

それより

世界のネット上が岡田将生を発見してキャーキャー大騒ぎしてるのが驚きでしたね。僕のツイッターの女性フォロワーさんたちの間でも大騒ぎでした。これで彼も国際的な存在になるんですかね。

 ・・と、こういうこともありながらも今年最大の話題は

ウィル・スミスのクリス・ロックのビンタ事件ですね。


 これですね。僕はこの時、疲れてたので下向いて、その瞬間見てはないんですけど、「GIジェーン2に出たら?」は聞こえてて、「それ、まずいだろ」と思って、このビンタの後のウイル・スミスがマイクなしで大声で叫んでたのも聞こえて、「ああ〜、失態だよ」と思ってたら、その間にこんなビンタしてたんだなと。

これはクリス・ロックがウィルの奥さんのジェイダ・ピンケットの髪型辛かったために起きたんですね。

 僕、このジェイダの髪型すごい好きで、「この3ミリくらいの長さ、いいなあ」と思って、今、ちょうど同じくらいの長さにしてるくらいなんですよね、実は。

 彼女の場合、これが脱毛症になってしまったので、その対策で始めたものなんですよね。なのでこれ、病気をからかった意味で非常に問題なんですが、それ以前に女性差別に当たるものとして問題ですね。というのは、特にパンデミックの後って、「家でやることないから」ということで「やったことないことに挑戦」みたいな感じで、欧米圏だと女性が坊主にするの、流行ってるんですよ。tik tok上ですごく流行ってますけど。これがフェミニズム的にもすごく好評だったりもして。ロラパルーザ・ブラジルでも、数はそんなに多くはないんですけど、それでも1日平均で4〜5人くらいは見ましたからね。

 実際、ジェイダだけじゃなくて、今、エモシンガーになってるウィロウ・スミスもまんま同じような感じにしてて、ジェイダも当初、「ウィロウに一緒にやろう」と誘われて、後になって脱毛症明かしてた感じでしたからね。

 だからこれ、本当に発言としては不適切だったんですよね。

でもなあ〜。だからと言って、あの場所で、しかも全世界の人が中継見てる、世界有数の大イベントのステージ上でビンタはいかんでしょう。例えばこれが「アフター・パーティの席で喧嘩になった」とかなら、「そりゃ、あの時の発言はひどかった」になって、もっと同情もされたかとも思うんですけど、公の場の中の公の場ですからね。しかもこれ、歴史の語り草にもなってしまうわけで。それを考えるとなんとか自制できなかったものなのかとは思います。

 そんなわけで、今年のオスカー、いろんなことが起きましたね。














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