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マネスキン現象が止まらない!(後)〜”クイーンの商法”、40数年振りに起こるか?3枚のアルバムのリリース方法は?

どうも。

では、今日も昨日に引き続き

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マネスキンの話をしていこうかと思います。

 昨日の話で、今、彼らが、1ヶ月前まで本国イタリア以外ではほとんど知られていなかったロックバンドが起こしたとはとても思えないような現象的成功を収めている話はしました。

 おさらいすると、ドイツ、フィンランドの国の公式チャートでは独占、東欧はSpotifyが彼らの曲で上位独占、南米のバイラル・チャートで上位独占、日本でバイラル1位、そしてイギリスでシングルがトップ10入り目前・・と、いう状態です。

 もっというとですね、これがどういう状況で達成されたか。これを知るとさらに驚きです。

イタリア以外の国で、まだアルバムがフィジカル・リリースされてないんです!

 つまり、これまでの記録はすべてサブスクのストリーミングのみの記録だったんですね、これが。だから、「楽曲のみ」の話しか、これまでしてきてなかったでしょ?

 これでもし、

世界各国でアルバムがCD、ヴァイナルでリリースされたら、さらにすごいことになります!


 もし、仮にこれが今すぐ起こったとしたら・・・。おそらく、世界のかなりの国で1位になるでしょうね。

 だいたい、ロックは、「フィジカルで買う人が多い産業」で、今日のヒットチャートでも、とくにイギリスがこの恩恵受けてますね。CDとかヴァイナルで買ったほうが、1曲をストリームするよりチャート上のポイントが高いですからね。

 もし、これでマネスキンが、これまで既発している3枚のアルバムをどこかのタイミングで出せば、またチャートの席巻が起こりうるし、ぶっちゃけ、それを準備してるものだと思われます。

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このようにマネスキンはこれまで3枚の作品を出しています。1枚目は2017年リリースのEP「Chosen」、そしてデビュー・アルバムの「Il Ballo Della Vita」、そして今年3月に出た、現在ヒット中の「Teatro D'ira」、この3枚なんですけど、さあ、果たしてどう売っていくか、ですよね?

「3枚、一気にリリース」ということもいいでしょうし、「最新作と、初期2枚の編集盤」でもいいでしょう。いろんなやり方があるかと思われます。

 ただ、こういう売り方の可能性が残されてるのは、これ、思い出すのが

日本の70年代洋楽!

ずばり、これなんですよね。

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このクイーン、キッス、エアロスミス、ベイ・シティ・ローラーズ。もう、まさに日本の洋楽黄金期イメージの、1974〜77年を象徴する存在ですけど、彼らを日本での成功に導いたのが短期間でのアルバム・リリースです。

 これは本人たちが実際にアルバムを短期にリリースしていたというのもあるんですけど、初期の日本盤リリースが本国より遅れて出したら新作と近いタイミングと重なったがために起こった現象です。

 たとえば、クイーンの例を出すと、デビュー・アルバムは本国では1973年だったんですけど、日本盤は1974年3月。するとセカンドの「クイーンII」が同年6月、サードの「シアー・ハート・アタック」が同年12月と、1年に3枚のアルバムが出て、そのさらに1年後に、かの名作「オペラ座の夜」ですよ。この立て続けのリリースで人気を一気に掴んでいきました。

 この事情は実はキッス、エアロ、BCRも同じパターンで。この未曾有のリリース・ラッシュが人気を盛り上げたわけなんですね。

 もちろん今は時代が違うわけですから、昔と同じようなわけにはいきません。

が!

 3枚のリリースがどんな風に、特に日本で売られるのかにはすごく興味があります。

たとえば、最初のEPには入っていた「Beggin'」。これは今、彼らの曲の中で3番目の人気曲になってまして、Spotifyのグローバル・チャートで20位以内に入ってます。tik tokでのバズがあったからです。

デビュー・アルバムからも、この「Torna A Casa」をはじめ、5曲もヴィデオクリップが作られてます。ケーブルの音楽局でもかけられる曲が非常に多いんですよね。

 なので、この旧譜2枚、十分にプロモーション価値があるんです。

そこに、最新作からの「Zitti E Buoni」「I Wanna Be Your Slave」の2大ヒットがあるわけですからね。推しがいはいろいろあるわけです。

・・と考えていけば、まだ十分これから、な感じでしょ?先は長いです。そういうこともあり、まだまだブーム、続く可能性は十分ありますよ。






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