見出し画像

アーロン・カーターとミミ・パーカー(Low)追悼。最新全米チャート(2022/11/13)

どうも。

まずは全米チャート、いきましょう。

SINGLES
1(1)Anti-Hero/Taylor Swift
2(-)Lift Me Up/Rihanna
3(11)Unholy/Sam Smith & Kim Petras
4(12)Bad Habit/Steve Lacy
5(16)As It Was/Harry Styles
6(2)Lavender Have/Taylor Swift
7(5)Midnight Rain/Taylor Swift
8(17)I Like You (A Happier Song)/Post Malone feat Doja Cat
9(6)Bejeweled/Taylor Swift
10(22)Super freaky Girl/Nicki Minaj

今週も基本はテイラー独占ではあるんですが、2位に6年ぶりに沈黙を破ったリアーナの「Lift Me Up」が2位初登場。これは「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエヴァー」の挿入曲ですが、なんかラテン調のバラードみたいになってびっくりしました。

アルバムに行きましょう。

ALBUMS
1(1)Midnights/Taylor Swift
2(2)Its Only Me/Lil Baby
3(3)Un Verano Sin Ti/Bad Bunny
4(-)Revolver/The Beatles
5(4)Dangerous Double Album/Morgan Wallen
6(5)The Highlights/The Weeknd
7(105)The Melodic Blue/Baby Keem
8(-)Kutthroat Bill vol.1/Kodak Black
9(8)Harrys House/Harry Styles
10(6)Renaissance/Beyonce

テイラー1位変わらず。

ビートルズの「リボルバー」の再発が4位。ラッパー、コダック・ブラックの新作が8位に初登場です。

では、今日のメインの話に行きましょう。

まず

人気アイドルだったアーロン・カーターが亡くなってしまいました。

彼はバックストリート・ボーイズのニック・カーターの弟として注目されましたよね。90年代末から00年代にかけて。まだロー・ティーンでね。すごいかわいかったものです。

このくらいのとき、2001年くらいかな。結構当たりそうだったんですけどね。

ただ、こから伸びないうちに、早くからアイドルで成功したツケか、長い間、ドラッグ中毒になってしまって、その後の成功の道が塞がれたのは惜しかったですよね。

僕の周囲、彼と近い世代の女性が多かったのかな、「大ファンだった」って知人が結構多かったんですよ。それだけポテンシャルがあったということなんだと思います。まだ34歳。非常に惜しいです。

それから


アメリカはミネソタ州が誇るカリスマ・インディ夫婦デュオ、ロウのミミ・パーカーが亡くなってしまいました。本当に信じられません。

だって、

この「Hey What」という大傑作アルバムが出たの、去年の秋ですよ!僕の昨年の年間ベストでも堂々5位にランクした最高のアルバムを出して「いつかライブが見たい」「いや、そんな遠くないうちに必ず叶う」とさえ思っていたので愕然となりました。

ロウのことは2000年くらいに「Things We Lost In Fire」と言うアルバムを出した時に知りました。サッドコアと呼ばれる、インディ・フォークみたいなムーヴメントがエリオット・スミス以降にできた頃に期待の新星として注目されました。

そのさらに前の時期のライブですね。2000年くらいに一回ライブで日本来てるんですよね。そのとき、見に行ってます。

このときにも、ミミの穏やかなアルトの美声がすごく美しいなあと思って聞き惚れたのを覚えてます。

ただいかんせん地味なものですから、ちょっと商業的な成功には縁遠いだろうなあ・・とは思っていて、そのうちストロークスとかホワイト・ストライウプスのロックンロール・リバイバルのブームでそっちに行ったことでちょっと疎遠になってたんですよね。

で、2017年だったかな。彼らが「Double Negative」というアルバムを出した時に「こんなに騒がれるの久しぶりじゃない!」と思ってびっくりしたんですよね。聞いてみたら、えらく前衛的になってて。でも、曲の芯の部分にある美メロと、ミミと夫のアラン・スパーホークの人間味の詰まった流麗なハーモニーは健在で。このコントラストが素晴らしいと思いましたね。

https://www.youtube.com/watch?v=I45V99gx25Y


そして、このアルバムを受けての、2021年「Hey What」だったわけですけど

もう、エレクトロ・シューゲイズ賛歌とでもいうべき、実験性と恍惚的な神々しさが交錯した絶妙なバランスのアルバムで本当に心奪われましたね。アランとミミが長い間培ってきたものがここで開花したような、そんな印象を抱きました。

ただ、ミミが卵巣癌の宣告を受けたのは2020年。そんな状況でのこのアルバムのレコーディングだったことを考えると胸が詰まります。

死の数ヶ月前にはこうやってピッチフォーク・フェスティバルにも出演してるんですよね。最期の最期まで表現者、シンガーに徹した人生だったんだなと胸が痛くなります。

アランとは10代の時に知り合い、そこからずっと一緒で、ミネソタのダルーストいう、州で3番目の中規模都市から動くことなくそこを拠点とし続けた、ローカル・インディの鏡みたいな存在でありました。ミミとアランの残したレガシーが伝えられていくこと、そして今後のアランの音楽活動がなんらかの形で続いていくことを望みます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?