見出し画像

グローバル・ベストアルバム・プレイリスト(2)フランスの100枚

どうも。

では、グローバル・ベストアルバム・プレイリスト。続いていきましょう。

今度の国も人気あるところです。フランス。ここも伝統がある国ですけど、100枚、このような感じで選ばせてもらっています!

Georges Bressans Chante Les Chansons Poétiques/George Bressans (1953)
Jezebel/Charles Aznavour (1954)
A L'Olympia/Edith Piaff (1955)
Georges Bressans Sa Guitares Et Rhythmes No3/George Bressans (1955)
Chansons Possibles Et Impossibles/Boris Vian (1956)
Barbara Chante Jaque Brel (1961)
No.4/Serge Gainsbourg (1962)
Tous Les Garçons Et Les Filles/Françoise Hardy (1962)
Le Pènitenciers/Johnny Hallyday (1964)
Olympia 64/Jacques Brel (1964)

この国はポップ・ミュージックの発信力が戦後間もない頃から強かった時代ですね。40年代。その時代ってまだLP普及してなく、制作もほとんどされていない頃です。いわゆるシャンソンの黄金期支えたエディット・ピアフなり、イヴ・モンタンってその頃なので選びにくかったんですけど、

50年代でシャンソンなら、フランスの尖った層ならジョルジュ・ブラッソンと言いますよね。人気のシャルル・アズナブルよりは。セルジュ・ゲンズブールにも強い影響与えてると言われてます。

あと、正確にはフランス語圏ベルギーなんですけど、ジャック・ブレルの影響力もすごいですね。彼もかなりの社会派ですけど、歌詞のことわかんなくても押し出しの強いバリトン・ヴォイスがすごくかっこいい。僕はスコット・ウォーカーやデヴィッド・ボウイ経由で知りましたけど、ロック的な感じで聴けるものをこの人、持ってます。

Que C'est Triste Venise/Charles Aznavour (1964)
Georges Bressans No.10/George Bressans (1965)
No.2/Barbara (1962)
Et Moi, Et Moi, Et Moi/Jacques Dutronc (1966)
Nino Ferrer/Nino Ferrer (1966)
Ces Gens-La/Jacques Brel (1966)
Les Demoiselles De Rochefort/Soundtrack (1967)
Bonnie & Clyde/Serge Gainsbourg & Brigitte Bardot (1968)
Initials B.B./Serge Gainsbourg (1968)
Comment Te Dire Adieu/Françoise Hardy (1968)

60sはシャンソンにフランス流のロックの「イェ・イェ」が入ってくる時代。あと、映画でヌーヴェルヴァーグの大全盛の頃でもありますから、絡みでてくる時代でもあります。

若手スターだとやはりフランソワーズ・アルディ、彼女の旦那になるジャック・ドゥトロン、ジョニー・アリデイといったとこですけど

セルジュ・ゲンズブールの無双がやはり圧倒的ですよね。とりわけブリジット・バルドー(BB)との共演以降の傑作大連発の時期。ロックやソウルの取り込みのうまさが抜きんでてますけど、女をエネルギーに変える力もやはり只者じゃないですね。


Il Est Chinq Heures/Jacques Dutronc(1969)
Rivière..Ouvre Ton Lit/Johnny Hallyday (1969)
Jane Birkin & Serge Gainsbourg/Jane Birkin &Serge Gainsbourg (1969)
Les-Chamos-Elysèes/Joe Dassin (1969)
Le Métèque/Georges Moustaki (1969)
Amour Anarchie/Léo Ferré (1970)
Le Question/Françoise Hardy (1971)
Histoire De Melody Nelson/Serge Gainsbourg (1971)
Polanarevolution/Michel Polnareff (1972)
De L'autre Cōte De Mon Rēve/Vēronique Sanson (1972)

ここも基本はこの前と変わらないですね。ゲンズブールとアルディ強くて。本音言うと、ポルナレフのサブスク解禁状態がもっとよければね。70s諸島のフランスの大スターなのにもったいない。

この時代は、ゲンズブールの影響されたのか、前衛シャンソン目立ちますね。レオ・フェレ、ニノ・フェレール。前者が当時50代、後者が30代後半だったのに、かなりロックなことしてぶっ飛ばしてます。

Il Était Une Fois/Il Était Une Fois (1972)
Métronomie/Nino Ferrer (1972)
Flying Tepot/Gong (1973)
Mekanik Destruktiw Kommandoh/Magma (1973)
Les Paradis Perdue/Christophe (1973)
Les Mots Bleus/Christophe (1974)
Alertez Les Bebes/Jacques Higelin (1975)
Les Barbares/Bernard Lavilliers (1976)
L'homme À Tēte De Chou/Serge Gainsbourg (1976)
Oxygen/Jean-Michel Jarre (1976)

フランスもブラジルと似ててソロシンガーが強い地盤でなかなかバンド出てこないんですが、ゴング、マグマ、とフレンチ・プログレが出てくるのがこの頃ですね。

あと、レオ、ニノの系譜を引いたクリストフの前衛シャンソンとか、社会派フォークロック・シンガーのジャック・イジェランが出てきて、シャンソンがだんだんロックに接近してる時代ですね。

ただ長い目で見たら

ジャン・ミシェル・ジャール出てきてるのが大きいですね。フランスのエレクトロ・ミュージックの先駆けですね。このあとのこの国のサウンド考えるに、やはりどう考えても重要ですね。


Les Marquises/Jacques Brel (1977)
Starmania/Soundtrack (1978)
Jaloux/Julien Clerc (1979)
Looking For Saint Trope/Telex (1979)
Marche A L'Ombre/Renaud (1980)
Champagne Pour Tout Le Monde/Jacques Higelin (1980)
Beauséjour/Michel Berger (1980)
Repression/Trust (1980)
Churcher Le Garçon/Taxi Girl (1980)
Rue De Siam/Marquis De Sade (1981)

今までこの70年代後半あたりのフランスって見えにくかったんですけど、今回いろいろ調べて、今もスターのルノーだったり、フランス・ギャルの恋人だったミシェル・ベルジュの影響力が強かったのがわかりましたね。あと、メタル系のトラストだったり、ベルギーからシンセポップのテレックス出たり、あと、80s入るとタクシー・ガールやマルキ・ド・サドみたいなフレンチ・ニューウェイヴに入っていきますね。


TC Matic/TC Matic (1981)
Tout Pour La Musique/France Gall (1982)
Dure Limite/Téléphone (1982)
Quando La Music Est Bonne/Jean-Jacques Goldman (1982)
Soleil Cherche Futur/Hubert-Félix Thiéfaine (1982)
Rita Mitsouko/Les Rita Mitsouko (1984)
Un Autre Mundo/Téléphone (1984)
Concerto Pour Détraque/Bérurier Noir (1985)
Sauver L'amour/Daniel Belavoine (1985)
3/Indochine (1985)

この時代は僕、好きですね。フランスが本格的にバンド文化、ロックが芽生えていく感じで。ブリティッシュ・ビートからパンクに流れる感じのテレフォンに、エッジのたったニューウェイヴ男女デュオのレ・リタ・ミツコ。この時代の代表ですよね。

あとの人たちもこの時期はかなり尖った方向の人たち多いですね。


Pop Satori/Etienne Daho (1986)
The No Conprendo/Les Rita Mitsouko (1987)
Miah/Les Négresses Vertes (1988)
Puta's Fever/Mano Negra (1989)
On A Mal Vieilli/Les Garçons Bouchers (1990)
Qui Sème Le Vent Récolte Le Tempo/MC Solaar (1991)
Osez Josephine/Alain.Bashung (1991)
Tostaky/Noir Désir (1992)
Fous À Lier/Les Innocents (1992)
Caché Derrière/Laurent Voulzy (1993)

ここでもサウンドの多様化が目立ちますね。フレンチ・ミクスチャーのパイオニア的なマノ・ネグラにネグレス・ヴェルテ。ギャルソン・ブシェールもかなりパンクっぽい。そして、アラン・バシュン、さらにノワール・デジールといった、この国でのロックファンに人気のロックンロールの二大アイコンも台頭し始めますね。

あと、MCソーラーを皮切りにフレンチ・ヒップホップも本格化します。


C'est Déjà Ça/Alain Souchon (1993)
Idiots Savants/Arno (1994)
Samedi Soir Sur La Terra/Francis Cabrel (1994)
666.667 Club/Noir Desir (1996)
Louise Attaque/Louise Attaque (1997)
Homework/Daft Punk (1997)
L'ecole Du Micro D'argent/IAM (1997)
Moon Safari/Air (1998)
Clandestino/Manu Chao (1998)
Fantaisie Militaire/Alain Bashung (1998)

バシュン、デジールの人気が強い頃ですね。そこに世界的メガセールスをあげたマノ・ネグラのマヌ・チャオが加わる感じで。ルイーズ・アタックも加えていいかもしれません。フレンチ・ロック強い頃です。

そこにダフト・パンク、エールの当時のフレンチ・エレクトロ二大巨頭が世界的なヒットを飛ばし、フランスがエレクトロ大国化していくことになりますね。


Innamoramento/Mylène Farmer (1999)
United/Phoenix (2000)
Discovery/Daft Punk (2001)
Temps Morto/Booba (2002)
Quelqu'un M'a Dit/Carla Bruni (2003)
Tu Vas Pas Mourir De Rire/Mickey 3D (2003)
Qui De Nous Deux/M (2003)
Justice/Justice (2007)
Wolfgang Amadeus Phoenix/Phoenix (2009)
IRM/Charlotte Gainsbourg (2009)

さすがにダフト・パンクですよね、この時期は。もうフランスのイメージが彼ら一色というか。お仲間のロックバンドのフェニックスだったり、さらに後半にはニュー・ウェイヴのイメージでジャスティスが人気になったり、フランス以外の国でのフランスのイメージが南予なくできた時代だった気がします。

ただ実際には、IAMヤブーバみたいなフレンチ・ヒップホップが国内で強かったり、当時のサルコジ大統領の夫人にもなったフォークシンガーのカーラ・ブルーニとか、あとゲンズブールの愛娘のシャルロットがベックとの共演盤出したりと、多様な時代ではあったんですよね。


Hurry Up, We're Dreaming/M83 (2011)
Racine Carrée/Stromae (2013)
Random Access Memories/Daft Punk (2013)
Chaleur Humaine/Christine & The Queens (2015)
Magma/Gojira (2016)
Mystère/La Femme (2016)
Brol/Angèle (2018)
Deux Frères/PNL (2019)
La Symphonie Des Éclairs/Zaho De Sagazan (2023)
Pulsar/L'Imperatrice (2024)


10年代以降ですけど、すごく健全な意味で多様化してると思います。

幕開けがフェニックスやM83といったインディバンドが国際的に成功して、クリスティーンが最初はフランス語のままで英語圏の国でも成功し、今やチャーリXCXやキャロライン・ポラチェックみたいな世界的なエレクトロ系女性SSWと対等に渡り合える存在になってるし。

あと、ベルギーからストロマエやアンジェルが全ヨーロッパ規模での成功を収めたり、ここ数年でもトラップ進化系のPNL、レトロ・フューチャー的なエレクトロ使いのセンスが光るザホ・デ・サガザン、国際的な成功を収めつつある女性フロントのシンセポップ・バンドのランペラトリスなど、たのしみな存在が絶えずに出てきてますね。


こちらもプレイリストで楽しんでいただけたらと思ってます。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?