レディオヘッドはもう、ないかもしれないね・・・。圧倒的すぎるThe Smileの新作。
どうも。
これ、こんなに早くやる予定とかでは全くなかったんですけど、夕べ、ちょっと、これを聴いてうちのめされまして。
というのは
The Smileの新作「Wall Of Eyes」を聴いて、打ちのめされましてね・・。
僕、もとからThe Smileに対しては反対の立場だったんですよ。トムとジョニーって、レディオヘッドの首脳でしょう?その二人がレディオヘッドを置いておいて、他のプロジェクトやるということが、レディオヘッドに対しての裏切りのように思えてたから。しかも、一昨年でたアルバム聴いても、どこをどう、レディオヘッドと差別化しているのかも良くわからないアルバムで。
で、その時はそこまでピンと来なかったこともあり、「まあ、この一作で終わってくれたら」という、一縷の望みがあったんです。
が!
思いもよらぬ、1年半でのセカンド・アルバム発表。これだけでも、「また、レディオヘッドの新作、無期延期かよ!」というショックがあったのに、このアルバム
これ、もう、まんま、レディオヘッドの新作扱いでいいじゃないか!
・・・もう、それくらいの圧倒的なクオリティなんですよ。
レディオヘッドの「A Moon Shaped Pool」と、今回のアルバム、続けて聞いてみてください。もう、サウンドが明らかに地続きです。あのアルバムの続きで、簡素化された生バンド・アンサンブルがさらに強化されるのを、アンビエントなエレクトロでうまく補完的な装飾を施して。これが普遍的でありながらも、古色蒼然としたところに落ち着かせず、未来に向けての新しいニュアンスにもなっている。
加えてトムが書いてる曲が、特にミディアム〜スローの曲で雄大に美しく、後半の曲ではジョニー・グリーンウッドが、「ベンズ」や「OKコンピューター」以来の最高のギター・ソロをお見舞いする。そんなの、レディオヘッドのファンがずっと首を長くして待ってたことじゃないですか。こんなレディオヘッド・ファンの好物を一気にぶち込んでおいて、どうやってこれを興奮せずに聴くことができるっていうんですか!
これ、聴いてて、自分の中のアドレナリンが上がらずにいられない中で、同時にエド、コリン、フィルのことを考えると、「なぜ、この3人じゃないんだ・・・」と思って、もう悲しくて悲しくて・・。
この後、もしかしたらレディオヘッドとしての合流、あるかもしれません。ただ、ここまでのもの作られて、これ以上のもの、元の5人でどうやって作るんですか、これ。そんなに簡単なことじゃないですよ、これ、トムとジョニーがドラマー、トム・スキナーとのケミストリーで作ったものが、果たして残された3人とのそれで果たして作られるのかどうか。それができなければ、もう解散しかないんじゃないのかと・・・。
問題はこれ、トムとジョニーの責任でもあるんですけど、レディオヘッドとの差別化ができていないことです。「いや、俺にはわかる」なんて人もいるかもしれませんが、そんなのは調子のいい「俺には王様が裸じゃなく見える」みたいな逆張り詭弁にしか僕には聞こえません。「じゃあ証明して見せろ」としか言えません。
もう、いっそのこと、このプロジェクトを「レディオヘッド」と改名でもしてくれないか。もう、むしろその方がファンとしても気が楽ですよ。もはや、それで何が悪いのか。それくらい完璧なまでにレディオヘッドのアルバムですよ、これは。