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NYウェディングプランナー トーマス・ノエル

繊細なコーディネートと細やかな気遣い。前例のない演出に挑戦させる、決して妥協を許さないプランナー。

トーマス装花

トーマスレクチャー

                    トーマスのレクチャーを受けるマグリットのスタッフ

トーマス・ノエルは映画「セックス・アンド・ザ・シティ」の主役を務めたサラ・ジェシカ・パーカーなどのウェディングを手掛けたほか、カルバン・クラインのパーティーやアメリカン・エキスプレス150周年記念式典などもプロデュースした、新進気鋭のウェディング・プランナーです。
トーマスとの出会いは、ニューヨークのアテンダーからいただいた現地で配布されている小冊子に掲載されたことをたまたま発見したことから始まります。


トーマスに初めて会ったのは、ニューヨークの老舗レストラン『ダニエル』というレストランでした。彼が初会合の場所としてダニエルを指定してきたとき、私はちょっと首をかしげました。このレストランは、クラシカルな雰囲気でコース料理を楽しむお店です。ビジネスの打合せには向かないと思ったのです。ところが、いざダニエルに行ってみると、通常の料理よりもずっと小さい一口サイズの料理が出てきます。分量ではなく、手でつまんで食べられるようになっていたり、スープもカップに入っていたり、打合せをしながら食べられるよう工夫されていたのです。事前にトーマスは同店のシェフに頼んでおいたそうで、この気配りの細やかさには感心させられました。
話しているうちに、「招待した方を大切にする」「無理に盛り上げるのではなく、事前にテンションを上げていけるパーティー」など、彼の考え方がマグリットの掲げるコンセプトと共通していることが分かってきました。そしてトーマスは、私たちのブレーンになることを快く引き受けてくれたのです。


マグリットでのパーティーでは、バイオリン演奏8名を3m感覚でパーティー会場を取り囲むように並べて、ユニゾン(同じ旋律)で演奏させるという演出や、テーブルのガラスを二重にして、その間にお花を飾り、下からライトアップするコーディネートなど、彼はさまざまなアイデアを披露してくれました。
特に、バイオリンの演出においては、岡山の楽団からは、トーマスの指定するやり方は過去に例がなくあっさりと断られました。演奏者を3m間隔で、しかも同じ楽器でユニゾン演奏はできない、というのです。しかし、トーマスは、ニューヨークでは何度もやったことがある、と引き下がりません。何とかお願いして、実施していただくことになりました。パーティーが終わって、一番びっくりしていたのは、演奏していた8名のバイオリニストたち。自分たちはこんな演奏ができるんだと。。


バイオリンの生演奏が会場内サラウンド状態で聴くことができる、今までになかった演出でした。
まさに『不可能を可能にする』トーマスの演出は、ウェディングをプロデュースする上で大きな影響を与えてくれました。

2006年1月 ザマグリットへ招聘。

株式会社マグリット
代表取締役 羽原俊秀


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